見知らぬ世界で秘密結社

小松菜

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三八九

 ドカッ!ドカッ!ドカッ!

 俺の後頭部や背中に衝撃が走る。

「へっ!くだばったか。たいした事ねえよ」

 リーダー風の男は笑みを浮かべて言葉を吐き捨てた。

「まだくたばってないぞ」

 俺は普通に答えた。
男たちは飛び上がるほどに驚いた。

「な、なんだ!?」

「なんだじゃないだろ。くたばってないと言っている」

 俺は背後で立ちすくむ男たちをむんずと捕まえて持ち上げた。

「これ、どうしようと俺の勝手だよな?」

 俺はリーダー風の男に尋ねた。

「ふ、ふざけるな!放しやがれ!」

「それが人に物を頼む態度なのか。生まれが貧しいと生き方まで貧しいのか?」

「なんだとぉ!?」

「悔しいか。お前が馬鹿にしてる大人はこんなことも出来るぞ」

 俺は右手に一人、左手に一人捕まえた男を同時に空へと放り投げた。

「ほぉら、高い高ーい!」

 少し力を込めて投げたら、軽く二十メートルは空に飛んだ。
思ったよりも飛んだな。

「うぉわあ!」

 叫び声とも悲鳴ともつかない声をあげて、男たちは空中を舞った。

「や、やめろーっ!」

 リーダー風の男が叫ぶ。

「よっと」

 落ちてきた男たちを俺は軽くキャッチした。

「どうだ?もっとしてやろうか?」

 俺は尋ねたが、返事が無い。
顔を覗き込むと失神している。

「なんだ。もっと遊んでやるのに」

 そう言って男たちを地面に放り捨てた。

「どれ。次はお前も遊んでやろう」

「くっ!なんなんだテメエは……!?」

「可哀想な大人なんだろ?どの辺が可哀想なのか俺にも判るように説明してくれよ」

 俺はそう言ってリーダーに歩み寄った。

「く、来るんじゃねえ!」

「そうはいくか。悪いガキはおしりペンペンと決まっている」

 リーダー風の男はとっさに走り出す。
逃げたのだ。
仲間を見捨てて逃げるとは、ますますお仕置きが必要だな。
俺は後を追って走り出した。

 小僧にしては足が早い。
逃げ足も生き残りに必要な武器って訳だ。
俺はホンの少しスピードを出す。

「うわあ!」

 あっという間に男を抜き去り、正面に回り込んだ。

「どこへ行こうってんだ?話は終わってないぞ」

「わああ!化け物!」

 男は腰を抜かして尻餅をつく。

「仲間を見捨てて逃げるとは、リーダーとしてどうなんだ?んん?こんな境遇なのは同情するが、それでも男として許せんな」

 俺はそう言って男ににじり寄った。

「うわあ!た、助けてくれえ!」

「仲間を見捨てておいて、助けを求めるんじゃない。誰がお前を助けるんだ?」

 そう言って俺は男を肩に担いだ。

「何をする!?放せっ!」

「悪いガキんちょは、こうだ!」

 俺は男の尻を手のひらで叩く。

 ぱぁん!ぱぁん!

「いてえ!いてえよ!コンチクショー!」

「当たり前だ。痛くないとお仕置きにならんだろうが」
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