見知らぬ世界で秘密結社

小松菜

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五二三

 俺も最近気付いた事がある。
一口に不死身と言っても、ダメージを与えるそばから再生するヤツと、再生はしないがとにかく死なないヤツの二種類の不死身がいる。

 ヴァンパイアや、ニーズヘッグは前者だ。
俺が最初にあの村の小屋で出会った殺人鬼やゾンビは後者だ。
言うまでも無く前者の方がより厄介だ。
ダメージを無かった事にしてくるのだから、たまった物では無い。

 ヴァンパイアには、伝統的な弱点とも言うべき物がいくつもあった。
それ故、ヴァンパイア自身もその弱点を突かれないように、慎重に行動していた節がある。
例えば日光、例えば心臓を直接破壊する、等だ。

  ひょっとして、ニーズヘッグにも弱点があるんじゃないのか。
オオムカデンダルはそれを頭だと観ているのかもしれない。
だが、その根拠はなんだ。

「あんだけ頭を守っているんだぞ。馬鹿でも気付くだろ」

 オオムカデンダルはぶっきらぼうに答えた。
それだけ?
俺は肩透かしを食らった気分だった。
じゃあもし、違ってたらどうするのか。

「ゴチャゴチャうるさい。違ってたらまた考えれば良いだろ」

 行き当たりばったりだと言うのか。
俺は呆れた。

「じゃあお前に何か良い案でもあるのか?あるなら言ってみろ。内容次第じゃ採用してやる」

 それは。

「おっと」

 オオムカデンダルがセンチピーダーを急に反転させる。
反動で俺は体を横に持っていかれる。
外で見ている分には判らなかったが、乗ってる方は大変だぞ、これは。
生身の人間には難しいかもしれない。

「いいか、生物ってのは訳も無く生きてる訳じゃない。必ず合理的な理由と言う物がある。それがドラゴンだろうが何だろうが、変わらぬ自然の摂理ってモンだ」

 オオムカデンダルはセンチピーダーをジャンプさせた。

シュバッ!シュバッ!

 肩の装甲が跳ね上がり、そこから小型ミサイルが発射される。
高速で飛んでニーズヘッグの頭部へ向かう。

 ドゴオッ!
ボゴオォンッ!

 連続でミサイルが爆発する。
しかし、やはりニーズヘッグはそれを歯で受け止めた。

「な?あの行動を見てみろよ。頭は絶対に触らせたくないらしい」

 オオムカデンダルがニヤリと笑う。
この状況で何故笑えるのか。
通用していないんだぞ。

「弱かったら利用価値が下がるだろ。強い方がサンプルの価値が上がる。蜻蛉洲に恩も売れるって訳だ」

「ぎいゃああああ!」

 ニーズヘッグが怒りに任せて胴体を踊らせる。
センチピーダーはそれを辛くもかわした。

「ふふ、嫌がってるな」

 他人が嫌がる事は嬉しそうだな。

「馬鹿言え、あれは人じゃない」

 元はバーデンなんだが。

「だいたい判ってきたぜ」

 オオムカデンダルが言った。
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