523 / 826
五二三
俺も最近気付いた事がある。
一口に不死身と言っても、ダメージを与えるそばから再生するヤツと、再生はしないがとにかく死なないヤツの二種類の不死身がいる。
ヴァンパイアや、ニーズヘッグは前者だ。
俺が最初にあの村の小屋で出会った殺人鬼やゾンビは後者だ。
言うまでも無く前者の方がより厄介だ。
ダメージを無かった事にしてくるのだから、たまった物では無い。
ヴァンパイアには、伝統的な弱点とも言うべき物がいくつもあった。
それ故、ヴァンパイア自身もその弱点を突かれないように、慎重に行動していた節がある。
例えば日光、例えば心臓を直接破壊する、等だ。
ひょっとして、ニーズヘッグにも弱点があるんじゃないのか。
オオムカデンダルはそれを頭だと観ているのかもしれない。
だが、その根拠はなんだ。
「あんだけ頭を守っているんだぞ。馬鹿でも気付くだろ」
オオムカデンダルはぶっきらぼうに答えた。
それだけ?
俺は肩透かしを食らった気分だった。
じゃあもし、違ってたらどうするのか。
「ゴチャゴチャうるさい。違ってたらまた考えれば良いだろ」
行き当たりばったりだと言うのか。
俺は呆れた。
「じゃあお前に何か良い案でもあるのか?あるなら言ってみろ。内容次第じゃ採用してやる」
それは。
「おっと」
オオムカデンダルがセンチピーダーを急に反転させる。
反動で俺は体を横に持っていかれる。
外で見ている分には判らなかったが、乗ってる方は大変だぞ、これは。
生身の人間には難しいかもしれない。
「いいか、生物ってのは訳も無く生きてる訳じゃない。必ず合理的な理由と言う物がある。それがドラゴンだろうが何だろうが、変わらぬ自然の摂理ってモンだ」
オオムカデンダルはセンチピーダーをジャンプさせた。
シュバッ!シュバッ!
肩の装甲が跳ね上がり、そこから小型ミサイルが発射される。
高速で飛んでニーズヘッグの頭部へ向かう。
ドゴオッ!
ボゴオォンッ!
連続でミサイルが爆発する。
しかし、やはりニーズヘッグはそれを歯で受け止めた。
「な?あの行動を見てみろよ。頭は絶対に触らせたくないらしい」
オオムカデンダルがニヤリと笑う。
この状況で何故笑えるのか。
通用していないんだぞ。
「弱かったら利用価値が下がるだろ。強い方がサンプルの価値が上がる。蜻蛉洲に恩も売れるって訳だ」
「ぎいゃああああ!」
ニーズヘッグが怒りに任せて胴体を踊らせる。
センチピーダーはそれを辛くもかわした。
「ふふ、嫌がってるな」
他人が嫌がる事は嬉しそうだな。
「馬鹿言え、あれは人じゃない」
元はバーデンなんだが。
「だいたい判ってきたぜ」
オオムカデンダルが言った。
一口に不死身と言っても、ダメージを与えるそばから再生するヤツと、再生はしないがとにかく死なないヤツの二種類の不死身がいる。
ヴァンパイアや、ニーズヘッグは前者だ。
俺が最初にあの村の小屋で出会った殺人鬼やゾンビは後者だ。
言うまでも無く前者の方がより厄介だ。
ダメージを無かった事にしてくるのだから、たまった物では無い。
ヴァンパイアには、伝統的な弱点とも言うべき物がいくつもあった。
それ故、ヴァンパイア自身もその弱点を突かれないように、慎重に行動していた節がある。
例えば日光、例えば心臓を直接破壊する、等だ。
ひょっとして、ニーズヘッグにも弱点があるんじゃないのか。
オオムカデンダルはそれを頭だと観ているのかもしれない。
だが、その根拠はなんだ。
「あんだけ頭を守っているんだぞ。馬鹿でも気付くだろ」
オオムカデンダルはぶっきらぼうに答えた。
それだけ?
俺は肩透かしを食らった気分だった。
じゃあもし、違ってたらどうするのか。
「ゴチャゴチャうるさい。違ってたらまた考えれば良いだろ」
行き当たりばったりだと言うのか。
俺は呆れた。
「じゃあお前に何か良い案でもあるのか?あるなら言ってみろ。内容次第じゃ採用してやる」
それは。
「おっと」
オオムカデンダルがセンチピーダーを急に反転させる。
反動で俺は体を横に持っていかれる。
外で見ている分には判らなかったが、乗ってる方は大変だぞ、これは。
生身の人間には難しいかもしれない。
「いいか、生物ってのは訳も無く生きてる訳じゃない。必ず合理的な理由と言う物がある。それがドラゴンだろうが何だろうが、変わらぬ自然の摂理ってモンだ」
オオムカデンダルはセンチピーダーをジャンプさせた。
シュバッ!シュバッ!
肩の装甲が跳ね上がり、そこから小型ミサイルが発射される。
高速で飛んでニーズヘッグの頭部へ向かう。
ドゴオッ!
ボゴオォンッ!
連続でミサイルが爆発する。
しかし、やはりニーズヘッグはそれを歯で受け止めた。
「な?あの行動を見てみろよ。頭は絶対に触らせたくないらしい」
オオムカデンダルがニヤリと笑う。
この状況で何故笑えるのか。
通用していないんだぞ。
「弱かったら利用価値が下がるだろ。強い方がサンプルの価値が上がる。蜻蛉洲に恩も売れるって訳だ」
「ぎいゃああああ!」
ニーズヘッグが怒りに任せて胴体を踊らせる。
センチピーダーはそれを辛くもかわした。
「ふふ、嫌がってるな」
他人が嫌がる事は嬉しそうだな。
「馬鹿言え、あれは人じゃない」
元はバーデンなんだが。
「だいたい判ってきたぜ」
オオムカデンダルが言った。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?
綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。
相手はとある貴族のご令嬢。
確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。
別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。
何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
『異界酒場 ルーナ』
みぎみみ
ファンタジー
東京・渋谷から少し外れた路地の奥、築五十年のビルの地下一階。看板は小さく、知っている人しか辿り着けない。
カウンター八席、テーブル二卓。深夜零時から夜明けまでの営業。
ルーカス(本名:ルカシュ・ヴァルド)
異世界の小さな王国の第三王子として生まれたが、王位継承争いに巻き込まれ、魔法陣の暴走によって現代日本に転移してきた。外見は三十代前半の白人男性。銀灰色の髪と、光の加減で金色にも見える瞳を持つ。日本語は「声の魔法」で習得した。
他人の「最も深い渇望」が視える力を持つ——それは意識的な欲求ではなく、本人すら気づいていない魂の底の叫び。酒や料理を通じてその渇望に応える。
自分の力を「呪い」だと思っていた時期もある。今はただ、使い道を見つけた、という感覚でいる。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
異世界魔法、観察してみたら
猫チュー
ファンタジー
異世界に転生した少年レイは、ある日、前世の記憶を取り戻す。
未知でありながら日常の一部となっている魔法に強い興味を抱いた彼は、村の魔法オババに師事し、修行の日々を送る。
やがてレイは、この世界の魔法が、地球で学んだ知識と多くの共通点を持つことに気づいていく。
師の元を離れ、世界を知っていく中で、少年は魔法を観察し、考え、少しずつ理解を深めていく。
これは、少年レイが世界を、魔法を、科学していく物語。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。