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五四三
「ミーアアアアアッ!」
俺は妹の名前を叫んだ。
「ちっ……!嘘みたいな馬鹿力だな」
オオムカデンダルが呆れたように言う。
だがその声は、どこか楽しんでいるようにも聞こえた。
「……ははっ。こりゃ、たいした妹思いだな。良いだろう、責任は蜻蛉洲に取らせてやる。よし!好きなようにやれ!死んだら骨は拾ってやる!」
オオムカデンダルは突然方針を転換した。
俺の邪魔はやめたらしい。
「ウオアアアアアッ!」
俺は雄叫びを上げてジャンプした。
だんっ!
地面を蹴って、一気にニーズヘッグの上へと飛び乗った。
「貴様は……」
男が俺を見て警戒する。
オオムカデンダルを知っているなら、当然俺の事も知っているんだろう。
だったら話は早い。
妹は渡さん。
「ミ……ーア……!」
俺は妹を挟んで男と対峙した。
「ふん、お前はあのムカデの部下だな。ムカデに及ばんなら俺の相手では無い。消えろ」
「う……うぅ……!」
俺の口からうめき声が漏れる。
意識は今にも飛びそうだった。
それを必死に意識的に繋ぎ止める。
今、気を失っては元も子も無い。
「……?貴様、意識が無いのか?」
男は俺の様子に怪訝そうな顔を見せた。
「ふん、ならば余計に相手では無いな。退け、我らは忙しい」
男が不用意にミーアに近付いた。
「オオオッ!」
俺はスイッチが入ったかのように突然動き出した。
くそ、力加減が上手くいかない。
いきなりトップスピードで体が動く。
〇からいきなり一〇〇のスピードで動く、そんな感じだ。
「おお!?」
男は慌てて踏みとどまる。
「く……!なんだ貴様は」
男が面食らった顔で俺を見た。
脅かされた事に腹が立っている、そんな顔だった。
「おのれ……!下郎が!下がれよオッ!」
男がどこからか棒を取り出した。
不気味な装飾が施されている。
棒と言うより司祭が手にしているロッドのようにも見えた。
ぶんっ!
凄まじい勢いでロッドを振り下ろす。
ガインッ!
俺はそれを正面から跳ね返した。
「なに!?」
構わず俺は男の顔面に頭突きを食らわせる。
がっ!
「んぐあっ!」
ずん、ずん
俺はゆっくり男を追う。
正面に仁王立ちになると、今度は腹を蹴り上げた。
「んぶあっ!」
男の口から血の混ざった吐瀉物が吐き出される。
そしてそのまま、俺は男を真横へ転がした。
どっ!
ゴロゴロ……
ブシュー!
また全身から白煙が噴き出した。
俺はどうなるんだろうか。
いや、今はそんな事はどうでも良い。
視界もザラザラとノイズが混じって、よく見えなくなっている。
俺はゆっくりと男へと向き直った。
居ない。
俺は更に辺りを見回す。
「ふ……ふふ……驚かせやがって。だが、ここは俺の勝ちだな。勝負はお預けだ」
ミーアの側に男が立っている。
俺は妹の名前を叫んだ。
「ちっ……!嘘みたいな馬鹿力だな」
オオムカデンダルが呆れたように言う。
だがその声は、どこか楽しんでいるようにも聞こえた。
「……ははっ。こりゃ、たいした妹思いだな。良いだろう、責任は蜻蛉洲に取らせてやる。よし!好きなようにやれ!死んだら骨は拾ってやる!」
オオムカデンダルは突然方針を転換した。
俺の邪魔はやめたらしい。
「ウオアアアアアッ!」
俺は雄叫びを上げてジャンプした。
だんっ!
地面を蹴って、一気にニーズヘッグの上へと飛び乗った。
「貴様は……」
男が俺を見て警戒する。
オオムカデンダルを知っているなら、当然俺の事も知っているんだろう。
だったら話は早い。
妹は渡さん。
「ミ……ーア……!」
俺は妹を挟んで男と対峙した。
「ふん、お前はあのムカデの部下だな。ムカデに及ばんなら俺の相手では無い。消えろ」
「う……うぅ……!」
俺の口からうめき声が漏れる。
意識は今にも飛びそうだった。
それを必死に意識的に繋ぎ止める。
今、気を失っては元も子も無い。
「……?貴様、意識が無いのか?」
男は俺の様子に怪訝そうな顔を見せた。
「ふん、ならば余計に相手では無いな。退け、我らは忙しい」
男が不用意にミーアに近付いた。
「オオオッ!」
俺はスイッチが入ったかのように突然動き出した。
くそ、力加減が上手くいかない。
いきなりトップスピードで体が動く。
〇からいきなり一〇〇のスピードで動く、そんな感じだ。
「おお!?」
男は慌てて踏みとどまる。
「く……!なんだ貴様は」
男が面食らった顔で俺を見た。
脅かされた事に腹が立っている、そんな顔だった。
「おのれ……!下郎が!下がれよオッ!」
男がどこからか棒を取り出した。
不気味な装飾が施されている。
棒と言うより司祭が手にしているロッドのようにも見えた。
ぶんっ!
凄まじい勢いでロッドを振り下ろす。
ガインッ!
俺はそれを正面から跳ね返した。
「なに!?」
構わず俺は男の顔面に頭突きを食らわせる。
がっ!
「んぐあっ!」
ずん、ずん
俺はゆっくり男を追う。
正面に仁王立ちになると、今度は腹を蹴り上げた。
「んぶあっ!」
男の口から血の混ざった吐瀉物が吐き出される。
そしてそのまま、俺は男を真横へ転がした。
どっ!
ゴロゴロ……
ブシュー!
また全身から白煙が噴き出した。
俺はどうなるんだろうか。
いや、今はそんな事はどうでも良い。
視界もザラザラとノイズが混じって、よく見えなくなっている。
俺はゆっくりと男へと向き直った。
居ない。
俺は更に辺りを見回す。
「ふ……ふふ……驚かせやがって。だが、ここは俺の勝ちだな。勝負はお預けだ」
ミーアの側に男が立っている。
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