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五六六
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俺はその件を訪ねようとした。
だが管理人に同じ事を尋ねた時、管理人は話せないと言っていた。
その事が頭をよぎり、聞いて良いものかどうか躊躇する。
管理人はなぜ言えなかったのか。
ひょっとして上手くいっていないのか。
「彼女は……どうなっている?」
俺はドキドキしながら訪ねてみた。
「ん?ああ。まあ、そのうちな」
オオムカデンダルは明らかに話を濁した。
やはり言えない何かがあるのか。
「管理人に尋ねたら言えないと言っていた。何故だ?何か隠しているのか?」
俺は尚も食い下がった。
このタイミングで聞かなかったら、後日再びこの話題を持ち出すのは難しくなりそうだと思った。
「そうだ」
オオムカデンダルは、あっけらかんと答えた。
隠している事があると認めたのだ。
俺は呆然とした。
「そうだ、って……なんだ、何を隠している」
「隠しているのだから言える訳無いだろ。内緒だ」
オオムカデンダルは淡々と答えた。
なんなんだ。
こんな会話ってあるのか。
俺は隠し事をしているぞ、だから内緒だぞ。
そんなの聞いた事無い。
「だがまあ、別に上手くいっていない訳でも無い。心配するな。今はまだ治療が終了していないってだけの事だ」
オオムカデンダルはそう言うと、扉から出て行った。
俺はそれを追い掛けたかったが、ミーアにも後ろ髪を引かれる。
くそ、どっちを優先すれば良いか戸惑う。
俺はミーアを振り返った。
「ミーア、俺は諦めない。必ずお前の記憶を取り戻してみせる」
そう言うと、俺はオオムカデンダルを追って部屋を出た。
「オオムカデンダル」
俺はオオムカデンダルを呼び止める。
「なんだ」
オオムカデンダルは足を止めずに返事を返した。
「治療が終了していないだけなのか?本当か?」
「本当だ」
「アンタらにしては時間が掛かりすぎじゃ無いのか?」
「俺は隠し事はするが嘘は言わん。あんまりな」
それは確かにそうだが。
あんまりな、と言ったのも正直な所だし、隠し事をしている事も正直に言っている。
普通はそもそも隠し事がある事さえ言わないものだ。
だとすれば、本当に治療が終了していないだけなのか。
「……判った。信じるよ」
「そうしてくれると助かる」
そう話ながら、俺はオオムカデンダルと来た道を戻った。
再び広間に戻ると、俺は自分の席へと腰を下ろした。
疲れた訳では無いが、頭は混乱している。
こっちは生まれ変わったばかりだぞ。
もう少し静かにしていたかった。
特にサルバスは、新しい街作りと言う物に強い関心を抱いている。
様々な施設を興味深く語っていた。
「そうだ。レオ、お前も街を見てこいよ。結構楽しいぞ」
オオムカデンダルが俺を見てそう言った。
気分転換でもしろと言う事か。
だが管理人に同じ事を尋ねた時、管理人は話せないと言っていた。
その事が頭をよぎり、聞いて良いものかどうか躊躇する。
管理人はなぜ言えなかったのか。
ひょっとして上手くいっていないのか。
「彼女は……どうなっている?」
俺はドキドキしながら訪ねてみた。
「ん?ああ。まあ、そのうちな」
オオムカデンダルは明らかに話を濁した。
やはり言えない何かがあるのか。
「管理人に尋ねたら言えないと言っていた。何故だ?何か隠しているのか?」
俺は尚も食い下がった。
このタイミングで聞かなかったら、後日再びこの話題を持ち出すのは難しくなりそうだと思った。
「そうだ」
オオムカデンダルは、あっけらかんと答えた。
隠している事があると認めたのだ。
俺は呆然とした。
「そうだ、って……なんだ、何を隠している」
「隠しているのだから言える訳無いだろ。内緒だ」
オオムカデンダルは淡々と答えた。
なんなんだ。
こんな会話ってあるのか。
俺は隠し事をしているぞ、だから内緒だぞ。
そんなの聞いた事無い。
「だがまあ、別に上手くいっていない訳でも無い。心配するな。今はまだ治療が終了していないってだけの事だ」
オオムカデンダルはそう言うと、扉から出て行った。
俺はそれを追い掛けたかったが、ミーアにも後ろ髪を引かれる。
くそ、どっちを優先すれば良いか戸惑う。
俺はミーアを振り返った。
「ミーア、俺は諦めない。必ずお前の記憶を取り戻してみせる」
そう言うと、俺はオオムカデンダルを追って部屋を出た。
「オオムカデンダル」
俺はオオムカデンダルを呼び止める。
「なんだ」
オオムカデンダルは足を止めずに返事を返した。
「治療が終了していないだけなのか?本当か?」
「本当だ」
「アンタらにしては時間が掛かりすぎじゃ無いのか?」
「俺は隠し事はするが嘘は言わん。あんまりな」
それは確かにそうだが。
あんまりな、と言ったのも正直な所だし、隠し事をしている事も正直に言っている。
普通はそもそも隠し事がある事さえ言わないものだ。
だとすれば、本当に治療が終了していないだけなのか。
「……判った。信じるよ」
「そうしてくれると助かる」
そう話ながら、俺はオオムカデンダルと来た道を戻った。
再び広間に戻ると、俺は自分の席へと腰を下ろした。
疲れた訳では無いが、頭は混乱している。
こっちは生まれ変わったばかりだぞ。
もう少し静かにしていたかった。
特にサルバスは、新しい街作りと言う物に強い関心を抱いている。
様々な施設を興味深く語っていた。
「そうだ。レオ、お前も街を見てこいよ。結構楽しいぞ」
オオムカデンダルが俺を見てそう言った。
気分転換でもしろと言う事か。
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