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六二五
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「もちろん」
オオムカデンダルが、ふふんと鼻を鳴らす。
「なんだ?」
ガイが訝しむ。
「マンモンて知っているか?」
「!?」
ガイだけでは無い。
四人全員が固まった。
いや、正確にはオレコとカルタスも固まった。
有名なのか。
同じ冒険者なのに俺だけ知らないなんて、少し体裁が悪いな。
黙っていよう。
「……マンモンだと?正気か」
ガイが吐き捨てるように言う。
「知り合いか?」
「そんな訳無いだろ!」
オオムカデンダルの言葉に、ガイは声を荒らげた。
何なんだ。
「……アナタ、マンモンが何か知っていて言っているのかしら?」
ディーレが尋ねる。
「じいちゃんには説明してもらったがな。実際に見た事は無い」
オオムカデンダルが肩をすくめた。
「俺たちだって無えよ」
ガイが脱力するように言う。
「だったら別にビビる事は無いじゃないか」
「……お前、説明を受けたんだよな?判ってるのか」
「七つの大罪は知っているぞ。俺たちの世界にもそう言うのはあったからな。実際に居るとは思わなかったが」
オオムカデンダルは淡々と答える。
「……七つの大罪の一つ、『強欲』を司る悪魔だよ。ヴァンパイアなんかとは次元が違う」
ガイが呆れたと言うように言った。
「それは知っているが、次元が違うかどうかはやってみなけりゃ判るまい」
「判るだろ!ゴブリンやコボルトとは訳がちがうんだぞ!」
「悪魔だって死ぬだろ」
「知らん!」
ガイは怒ってそっぽを向いた。
「何だよ。口先だけか。しょうがないレオ、お前行ってこい」
は?
「コイツらビビって使いモンになんねえよ。お前が行ってマンモン倒して来いよ」
確かに俺はマンモンがどんなもんかも知らないが、今の話の感じだと、だいぶ無理な事を言っているんだろうなと言う事は判る。
が、俺に選択肢や拒否権など無い。
「……判った」
四人が一斉に俺を見る。
「判ったって……お前」
「俺に拒否権など無い。やれと言われればやるしか無い。やれるだけはやろう」
「ふふふ。さすがは行動隊長だ。頼りにしているぞ」
オオムカデンダルが笑う。
「おい……本気で行く気か?」
カルタスが心配そうに言った。
これでも気を使ってくれているのだ。
見かけによらず優しいヤツだ。
「……アタシも行くわ」
オレコが言う。
「聞いた感じかなりヤバそうだぞ。無理するな」
「危険だから何もしないじゃ、何の為にここに置いてもらっているのか判らないわ」
「なら俺も行くぞ」
「カルタス様が行くなら私も行きます」
カルタスとトラゴスが追従する。
「待て待て待て」
バルバが話に割って入ってきた。
「拙僧も参ろう」
「バルバ……!」
ガイが驚いてバルバを見る。
「アキラの為の話であれば、我らが行かない訳にはいかん」
「じゃあボクも」
「アタシも良いかしら」
ルガとディーレも名乗りをあげた。
「お、おい」
「アンタはどうするの?待ってても良いけど?」
「ふ、ふざけるな!行くに決まってるだろ!」
ガイはディーレに乗せられた。
「はい決まり。四人追加で」
「待てよ。多すぎるぞ」
俺は四人を押し止めた。
「マンモン退治に人数制限があるなんて聞いてないけど?」
「そう言う事じゃない。目立つだろと言っている」
「良いんじゃないか?連れて行け。メタルシェルなら問題ない」
オオムカデンダルはそう言うと、いつものようにクルクルと椅子を回転させた。
オオムカデンダルが、ふふんと鼻を鳴らす。
「なんだ?」
ガイが訝しむ。
「マンモンて知っているか?」
「!?」
ガイだけでは無い。
四人全員が固まった。
いや、正確にはオレコとカルタスも固まった。
有名なのか。
同じ冒険者なのに俺だけ知らないなんて、少し体裁が悪いな。
黙っていよう。
「……マンモンだと?正気か」
ガイが吐き捨てるように言う。
「知り合いか?」
「そんな訳無いだろ!」
オオムカデンダルの言葉に、ガイは声を荒らげた。
何なんだ。
「……アナタ、マンモンが何か知っていて言っているのかしら?」
ディーレが尋ねる。
「じいちゃんには説明してもらったがな。実際に見た事は無い」
オオムカデンダルが肩をすくめた。
「俺たちだって無えよ」
ガイが脱力するように言う。
「だったら別にビビる事は無いじゃないか」
「……お前、説明を受けたんだよな?判ってるのか」
「七つの大罪は知っているぞ。俺たちの世界にもそう言うのはあったからな。実際に居るとは思わなかったが」
オオムカデンダルは淡々と答える。
「……七つの大罪の一つ、『強欲』を司る悪魔だよ。ヴァンパイアなんかとは次元が違う」
ガイが呆れたと言うように言った。
「それは知っているが、次元が違うかどうかはやってみなけりゃ判るまい」
「判るだろ!ゴブリンやコボルトとは訳がちがうんだぞ!」
「悪魔だって死ぬだろ」
「知らん!」
ガイは怒ってそっぽを向いた。
「何だよ。口先だけか。しょうがないレオ、お前行ってこい」
は?
「コイツらビビって使いモンになんねえよ。お前が行ってマンモン倒して来いよ」
確かに俺はマンモンがどんなもんかも知らないが、今の話の感じだと、だいぶ無理な事を言っているんだろうなと言う事は判る。
が、俺に選択肢や拒否権など無い。
「……判った」
四人が一斉に俺を見る。
「判ったって……お前」
「俺に拒否権など無い。やれと言われればやるしか無い。やれるだけはやろう」
「ふふふ。さすがは行動隊長だ。頼りにしているぞ」
オオムカデンダルが笑う。
「おい……本気で行く気か?」
カルタスが心配そうに言った。
これでも気を使ってくれているのだ。
見かけによらず優しいヤツだ。
「……アタシも行くわ」
オレコが言う。
「聞いた感じかなりヤバそうだぞ。無理するな」
「危険だから何もしないじゃ、何の為にここに置いてもらっているのか判らないわ」
「なら俺も行くぞ」
「カルタス様が行くなら私も行きます」
カルタスとトラゴスが追従する。
「待て待て待て」
バルバが話に割って入ってきた。
「拙僧も参ろう」
「バルバ……!」
ガイが驚いてバルバを見る。
「アキラの為の話であれば、我らが行かない訳にはいかん」
「じゃあボクも」
「アタシも良いかしら」
ルガとディーレも名乗りをあげた。
「お、おい」
「アンタはどうするの?待ってても良いけど?」
「ふ、ふざけるな!行くに決まってるだろ!」
ガイはディーレに乗せられた。
「はい決まり。四人追加で」
「待てよ。多すぎるぞ」
俺は四人を押し止めた。
「マンモン退治に人数制限があるなんて聞いてないけど?」
「そう言う事じゃない。目立つだろと言っている」
「良いんじゃないか?連れて行け。メタルシェルなら問題ない」
オオムカデンダルはそう言うと、いつものようにクルクルと椅子を回転させた。
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