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六四七
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「ぐはあ!」
マンモンの体が折れ曲がる。
どうだ、悪魔と言えどもキツいだろう?
「く、くくっ……き、貴様……!」
俺は止まらず殴打する。
チャンスはなるべく少ない回数でモノにする。
いつまでも優位で居られるとは限らない。
ガスッバキッドスッ
顔面から腹から背中まで。
有りとあるゆる場所に拳を叩き込む。
「ぐっ!」
マンモンは成す術も無く、地面に突っ伏した。
「こ、こんな……馬鹿なッ!」
マンモンが首を上げて俺を見た。
「どうだ。無抵抗の人間ばかり相手にしていたから宛が外れたろ?」
俺はマンモンの体を蹴りあげた。
どかっ!
マンモンはそのまま吹き飛んで、壁に激突した。
どすっ
ずるずる……
「ぐっ……!」
もはやまともに立ち上がる事も困難か。
勝負あったな。
「貴様……何者だ……」
「秘密結社ネオジョルトの行動隊長、怪人サフィリナックス」
俺はここで初めて名乗った。
「ネオジョルト……怪人サフィリナックス……」
「お前には悪いが心臓をもらい受ける」
「な、何故だ……何故我の心の臓を……?」
「さっきも言っただろ。他の男を助ける為に神の力が及ばない悪魔の心臓が必要だ」
マンモンが目を見開く。
「神の力が及ばない……?まさか、神と契約した人間の契約破りか!」
さすがは七つの源罪を司る悪魔だな。
すぐにピンと来たか。
「神との契約者だと言うだけでも信じられんが……契約逃れの為に、我の心の臓を求める人間が居るとは……!」
まあ、マンモンの立場では驚くしか無いのは理解できる。
俺だって最初は驚いた。
だが同情はしない。
コイツは何の罪も無い人間を、今まで散々恐怖のどん底に叩き落としてきた張本人なのだ。
必要以上に怖がらせ、散々恐怖で嬲りものにした。
これ以上生かしておく必要など、微塵も感じない。
「心臓をもらい受ける。諦めろ」
「ま、まて!」
「いいや。待たない」
俺は右手を振り上げた。
サフィリナックスブレードを使う。
一瞬で首をはね、四肢を切断する。
それから胴体だけになったマンモンを持って帰る。
「話を聞け!それからでも遅くは無いだろう!」
思ったよりも往生際が悪いな。
「黙れ。覚悟」
右手を振り下ろそうとした瞬間。
「待て、レオ」
オオムカデンダルの声だ。
通信は切ったのに、無理やり入ってきたのか。
「当たり前だ。俺が作ったシステムだぞ。いつでも復旧できる」
オオムカデンダルはそう言うと、外部にも自分の声が伝わるようにスピーカーなる物をオンにした。
まったく、人の体を便利に使いやがって。
「あー、あー、聞こえるかマンモン」
「……誰だ」
「聞こえているな、結構。俺は秘密結社ネオジョルトが幹部、怪人オオムカデンダルだ」
「また怪人か……」
マンモンが体を起こして座り込んだ。
「この男の上司と言えば判りやすいか」
「その上司が何の用だ」
オオムカデンダルの言葉にマンモンが答える。
「お前を生かすも殺すも俺の命令次第だと言う事を忘れるなよ」
「……判った」
意外な程、マンモンは大人しい。
「お前さん、心臓をもらうと言ったらすぐにピンと来ていたな」
「そんな事を言う人間など今まで一人も居なかったが……昔、神と契約した人間が居ると耳にしてな。その時からその可能性を考えない訳でも無かった。しかし……奪った心の臓をどうやって人間に与えるのか。心の臓を抉った時点でその者も死んでしまう訳だが……」
マンモンは半信半疑ながら、俺を窺うように見つめた。
マンモンの体が折れ曲がる。
どうだ、悪魔と言えどもキツいだろう?
「く、くくっ……き、貴様……!」
俺は止まらず殴打する。
チャンスはなるべく少ない回数でモノにする。
いつまでも優位で居られるとは限らない。
ガスッバキッドスッ
顔面から腹から背中まで。
有りとあるゆる場所に拳を叩き込む。
「ぐっ!」
マンモンは成す術も無く、地面に突っ伏した。
「こ、こんな……馬鹿なッ!」
マンモンが首を上げて俺を見た。
「どうだ。無抵抗の人間ばかり相手にしていたから宛が外れたろ?」
俺はマンモンの体を蹴りあげた。
どかっ!
マンモンはそのまま吹き飛んで、壁に激突した。
どすっ
ずるずる……
「ぐっ……!」
もはやまともに立ち上がる事も困難か。
勝負あったな。
「貴様……何者だ……」
「秘密結社ネオジョルトの行動隊長、怪人サフィリナックス」
俺はここで初めて名乗った。
「ネオジョルト……怪人サフィリナックス……」
「お前には悪いが心臓をもらい受ける」
「な、何故だ……何故我の心の臓を……?」
「さっきも言っただろ。他の男を助ける為に神の力が及ばない悪魔の心臓が必要だ」
マンモンが目を見開く。
「神の力が及ばない……?まさか、神と契約した人間の契約破りか!」
さすがは七つの源罪を司る悪魔だな。
すぐにピンと来たか。
「神との契約者だと言うだけでも信じられんが……契約逃れの為に、我の心の臓を求める人間が居るとは……!」
まあ、マンモンの立場では驚くしか無いのは理解できる。
俺だって最初は驚いた。
だが同情はしない。
コイツは何の罪も無い人間を、今まで散々恐怖のどん底に叩き落としてきた張本人なのだ。
必要以上に怖がらせ、散々恐怖で嬲りものにした。
これ以上生かしておく必要など、微塵も感じない。
「心臓をもらい受ける。諦めろ」
「ま、まて!」
「いいや。待たない」
俺は右手を振り上げた。
サフィリナックスブレードを使う。
一瞬で首をはね、四肢を切断する。
それから胴体だけになったマンモンを持って帰る。
「話を聞け!それからでも遅くは無いだろう!」
思ったよりも往生際が悪いな。
「黙れ。覚悟」
右手を振り下ろそうとした瞬間。
「待て、レオ」
オオムカデンダルの声だ。
通信は切ったのに、無理やり入ってきたのか。
「当たり前だ。俺が作ったシステムだぞ。いつでも復旧できる」
オオムカデンダルはそう言うと、外部にも自分の声が伝わるようにスピーカーなる物をオンにした。
まったく、人の体を便利に使いやがって。
「あー、あー、聞こえるかマンモン」
「……誰だ」
「聞こえているな、結構。俺は秘密結社ネオジョルトが幹部、怪人オオムカデンダルだ」
「また怪人か……」
マンモンが体を起こして座り込んだ。
「この男の上司と言えば判りやすいか」
「その上司が何の用だ」
オオムカデンダルの言葉にマンモンが答える。
「お前を生かすも殺すも俺の命令次第だと言う事を忘れるなよ」
「……判った」
意外な程、マンモンは大人しい。
「お前さん、心臓をもらうと言ったらすぐにピンと来ていたな」
「そんな事を言う人間など今まで一人も居なかったが……昔、神と契約した人間が居ると耳にしてな。その時からその可能性を考えない訳でも無かった。しかし……奪った心の臓をどうやって人間に与えるのか。心の臓を抉った時点でその者も死んでしまう訳だが……」
マンモンは半信半疑ながら、俺を窺うように見つめた。
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