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六七六
「そんなに驚く事もあるまい」
普通は驚くだろう。
そんな気軽に抜けられるものなのか。
そのせいで命を狙われているのだ。
兵士たちは事情を知らんのだろうが、堪ったものでは無い。
「私の使命は幾つかあるが、優先順位で言えば晃の魂を戦列に加える事が最優先だ。もうすぐ神と神に反逆する者たちとの最終戦争が始まる。一刻を争うのだ」
神に対する反逆者。
それは俺たちネオジョルトの事なんじゃないのか。
ま、今は黙っておこう。
「じゃあアンタはその為にプニーフタールに加担していたと言うのか」
「そうだ。帝国が絶対的な地位を築いてから、王国がそれに対抗するように軍事力を増強した。その結果、大きな戦争は起こらなくなってしまった。戦死した戦士の魂を連れ帰る事が私の使命。こんな機会でも無ければもう英霊も集められん」
ヴァルキリーは俺の問いに答えた。
その為にプニーフタールに加担して、たくさんの罪のない人間を殺したと言うのか。
「神の尖兵に選ばれるのだ。光栄な事だろう。その為の犠牲も多少はやむを得まい」
コイツ……俺はやはり好きにはなれん。
「それで、有望な英霊は集まったのかね?」
オニヤンマイザーが尋ねた。
「いや、思ったほどは集まらなかった。兵士よりも冒険者の方が多かったからな。それでも収穫がゼロな訳では無かったが」
人の命をジャガイモみたいに言いやがって。
人間を何だと思ってやがる。
「それはそうだろう。目的に合った方法で集めなければガラクタばかりになるのは当然。まったく論理的では無い」
オニヤンマイザーはつまらなさそうに言った。
「だが、最大の収穫に結び付きそうな有望な魂を見付けられた」
「ほう。それは?」
「アキラだ」
そう来たか。
「晃?コイツか?」
オニヤンマイザーが九条晃を見た。
九条晃は黙ってヴァルキリーを見ている。
どう言う気持ちなんだ。
「彼は死んでいないし、死なないが?」
「後の事は後で考える。とにかく戦士としての晃は素晴らしい。過去数百年の中でも最強の男だ」
そりゃあ、まあそうだろう。
ベクターシードの力と本人の不老不死があれば、ほぼ無敵だ。
この世界の人間で敵う奴なんか居る筈がない。
「と、女神が言っているが?」
オニヤンマイザーが晃に言った。
「そんな話は初耳だが、期待には添えないな。俺はプニーフタールの次元を越える力に用があるだけだ。今はネオジョルトに居た方が目的を達成できる可能性が高いと判断している。それだけだ。命などやれないし、神の尖兵も遠慮しよう」
「……だそうだ」
オニヤンマイザーは晃の言葉を受けて、ヴァルキリーに向き直った。
「どっちにしろ、アキラが居ないならプニーフタールに加担する意味もあまり無い。リッチはともかく、バルログと一緒では気分が悪いからな」
さすがは女神。
一応最悪の悪魔と呼ばれるバルログとは一緒にされたくないらしい。
俺からみれば、この女神も大概なんだが。
「……じゃあ、カッパー王国の王女に憑いているのは何故だ」
俺はもう一つの疑問をヴァルキリーにぶつけた。
普通は驚くだろう。
そんな気軽に抜けられるものなのか。
そのせいで命を狙われているのだ。
兵士たちは事情を知らんのだろうが、堪ったものでは無い。
「私の使命は幾つかあるが、優先順位で言えば晃の魂を戦列に加える事が最優先だ。もうすぐ神と神に反逆する者たちとの最終戦争が始まる。一刻を争うのだ」
神に対する反逆者。
それは俺たちネオジョルトの事なんじゃないのか。
ま、今は黙っておこう。
「じゃあアンタはその為にプニーフタールに加担していたと言うのか」
「そうだ。帝国が絶対的な地位を築いてから、王国がそれに対抗するように軍事力を増強した。その結果、大きな戦争は起こらなくなってしまった。戦死した戦士の魂を連れ帰る事が私の使命。こんな機会でも無ければもう英霊も集められん」
ヴァルキリーは俺の問いに答えた。
その為にプニーフタールに加担して、たくさんの罪のない人間を殺したと言うのか。
「神の尖兵に選ばれるのだ。光栄な事だろう。その為の犠牲も多少はやむを得まい」
コイツ……俺はやはり好きにはなれん。
「それで、有望な英霊は集まったのかね?」
オニヤンマイザーが尋ねた。
「いや、思ったほどは集まらなかった。兵士よりも冒険者の方が多かったからな。それでも収穫がゼロな訳では無かったが」
人の命をジャガイモみたいに言いやがって。
人間を何だと思ってやがる。
「それはそうだろう。目的に合った方法で集めなければガラクタばかりになるのは当然。まったく論理的では無い」
オニヤンマイザーはつまらなさそうに言った。
「だが、最大の収穫に結び付きそうな有望な魂を見付けられた」
「ほう。それは?」
「アキラだ」
そう来たか。
「晃?コイツか?」
オニヤンマイザーが九条晃を見た。
九条晃は黙ってヴァルキリーを見ている。
どう言う気持ちなんだ。
「彼は死んでいないし、死なないが?」
「後の事は後で考える。とにかく戦士としての晃は素晴らしい。過去数百年の中でも最強の男だ」
そりゃあ、まあそうだろう。
ベクターシードの力と本人の不老不死があれば、ほぼ無敵だ。
この世界の人間で敵う奴なんか居る筈がない。
「と、女神が言っているが?」
オニヤンマイザーが晃に言った。
「そんな話は初耳だが、期待には添えないな。俺はプニーフタールの次元を越える力に用があるだけだ。今はネオジョルトに居た方が目的を達成できる可能性が高いと判断している。それだけだ。命などやれないし、神の尖兵も遠慮しよう」
「……だそうだ」
オニヤンマイザーは晃の言葉を受けて、ヴァルキリーに向き直った。
「どっちにしろ、アキラが居ないならプニーフタールに加担する意味もあまり無い。リッチはともかく、バルログと一緒では気分が悪いからな」
さすがは女神。
一応最悪の悪魔と呼ばれるバルログとは一緒にされたくないらしい。
俺からみれば、この女神も大概なんだが。
「……じゃあ、カッパー王国の王女に憑いているのは何故だ」
俺はもう一つの疑問をヴァルキリーにぶつけた。
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