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六九六
「む、むぅ……」
衛士が唸った。
若いのが命令を受けて、城へと走る。
伝令か。
「し、将軍!?」
衛士たちが驚いてざわめく。
誰だ。
俺は衛士たちの視線を追った。
「何事だ。城の中まで動揺しているぞ」
メルドルム将軍だ。
メルドルムはのっしのっしと歩いて来たが、オオムカデンダルを見付けてギョッとした。
「貴様……」
明らかに敵愾心を見せている。
「何しに来た。殴り込みか」
いくら何でも皇帝の城へ殴り込みに来る奴はいないだろ。
……いや、居たな。
「そんな訳無いだろう?話に来たんだよ」
「話だと?ふざけるな。貴様なんかと話す事などある訳無いだろ」
ごもっとも。
「お前とじゃ無いよ」
「余計駄目に決まってるだろ。馬鹿なのかお前は」
「お前よりは賢いぞ。お前に世界征服なんて無理だろ?俺は出来るが」
口喧嘩に来たのか。
俺は話が落ち着くまで待つ事にした。
「ふ、丁度良い。貴様とは決着を付けなければならんと思っていたのだ。ニーズヘッグを殺ったくらいで大きな顔をされちゃ堪らんからな」
オオムカデンダルは鼻で笑った。
「ニーズヘッグを倒したのはこっちだぞ」
オオムカデンダルが俺をアゴで指す。
「ならば貴様も斬る」
メルドルムが俺を見る。
誰彼構わず斬るつもりか。
少しは落ち着けよ。
「待ってくれ。ソル殿下にお目通り……」
俺が言いかけた時。
がしっ!
オオムカデンダルが俺の脚を蹴った。
「余計な事は言わんで良い。皇帝に合わせてくれよ」
そう言いながらオオムカデンダルが俺を横目で睨んだ。
「……今、ソル殿下と言ったな?」
「言っていない。聞き間違いだ。コイツは滑舌が悪くてね」
「まさか殿下と内通しているのか?」
「する訳無いだろ。してたらわざわざ出向くかよ。良いから早く皇帝呼んで来い」
オオムカデンダルがわざと皇帝を呼んで来いなどと不敬な言い方をした。
しくじった。
ソル殿下の立場を悪くするから、殿下では無く皇帝に直接談判すると言っていた。
俺は内心反省した。
「貴様!不敬だぞ!」
メルドルムがいきなり抜刀する。
「……俺は秘密結社ネオジョルトの最高幹部だぞ。貴様こそ不敬である」
突然オオムカデンダルが凄む。
その迫力に衛士たちは腰を抜かした。
「なにを!抜かせぇっ!」
メルドルムが剣を振る。
風切り音が遅れて聞こえる。
がっし!
それをオオムカデンダルは軽く指先で捕まえた。
「同じ事は二度言いたくないのだ。顔見知りのよしみでもう一度だけ言う。早く呼んで来い」
ばきんっ!
メルドルムの剣が折れた。
藍眼鉱だぞ。
どんな力でつまんだんだ。
「止めんか馬鹿者」
メルドルムの背後から聞き覚えのある声がした。
「ライエル将軍……」
メルドルムがライエル将軍に道を譲る。
「またお前か。何の用だ」
面倒事がやって来たと言う顔でライエルが言う。
「なあに。ちょいと帝国にお話があってね」
「話?何の話だ」
「えー、アンタに言うの?」
「……どんな話しか判らんのに、通せる訳無いだろ」
そりゃそうだ。
「ネオジョルトと帝国の今後の関係についてだよ」
オオムカデンダルがさらりと言うと、反対にライエル将軍の顔は曇った。
衛士が唸った。
若いのが命令を受けて、城へと走る。
伝令か。
「し、将軍!?」
衛士たちが驚いてざわめく。
誰だ。
俺は衛士たちの視線を追った。
「何事だ。城の中まで動揺しているぞ」
メルドルム将軍だ。
メルドルムはのっしのっしと歩いて来たが、オオムカデンダルを見付けてギョッとした。
「貴様……」
明らかに敵愾心を見せている。
「何しに来た。殴り込みか」
いくら何でも皇帝の城へ殴り込みに来る奴はいないだろ。
……いや、居たな。
「そんな訳無いだろう?話に来たんだよ」
「話だと?ふざけるな。貴様なんかと話す事などある訳無いだろ」
ごもっとも。
「お前とじゃ無いよ」
「余計駄目に決まってるだろ。馬鹿なのかお前は」
「お前よりは賢いぞ。お前に世界征服なんて無理だろ?俺は出来るが」
口喧嘩に来たのか。
俺は話が落ち着くまで待つ事にした。
「ふ、丁度良い。貴様とは決着を付けなければならんと思っていたのだ。ニーズヘッグを殺ったくらいで大きな顔をされちゃ堪らんからな」
オオムカデンダルは鼻で笑った。
「ニーズヘッグを倒したのはこっちだぞ」
オオムカデンダルが俺をアゴで指す。
「ならば貴様も斬る」
メルドルムが俺を見る。
誰彼構わず斬るつもりか。
少しは落ち着けよ。
「待ってくれ。ソル殿下にお目通り……」
俺が言いかけた時。
がしっ!
オオムカデンダルが俺の脚を蹴った。
「余計な事は言わんで良い。皇帝に合わせてくれよ」
そう言いながらオオムカデンダルが俺を横目で睨んだ。
「……今、ソル殿下と言ったな?」
「言っていない。聞き間違いだ。コイツは滑舌が悪くてね」
「まさか殿下と内通しているのか?」
「する訳無いだろ。してたらわざわざ出向くかよ。良いから早く皇帝呼んで来い」
オオムカデンダルがわざと皇帝を呼んで来いなどと不敬な言い方をした。
しくじった。
ソル殿下の立場を悪くするから、殿下では無く皇帝に直接談判すると言っていた。
俺は内心反省した。
「貴様!不敬だぞ!」
メルドルムがいきなり抜刀する。
「……俺は秘密結社ネオジョルトの最高幹部だぞ。貴様こそ不敬である」
突然オオムカデンダルが凄む。
その迫力に衛士たちは腰を抜かした。
「なにを!抜かせぇっ!」
メルドルムが剣を振る。
風切り音が遅れて聞こえる。
がっし!
それをオオムカデンダルは軽く指先で捕まえた。
「同じ事は二度言いたくないのだ。顔見知りのよしみでもう一度だけ言う。早く呼んで来い」
ばきんっ!
メルドルムの剣が折れた。
藍眼鉱だぞ。
どんな力でつまんだんだ。
「止めんか馬鹿者」
メルドルムの背後から聞き覚えのある声がした。
「ライエル将軍……」
メルドルムがライエル将軍に道を譲る。
「またお前か。何の用だ」
面倒事がやって来たと言う顔でライエルが言う。
「なあに。ちょいと帝国にお話があってね」
「話?何の話だ」
「えー、アンタに言うの?」
「……どんな話しか判らんのに、通せる訳無いだろ」
そりゃそうだ。
「ネオジョルトと帝国の今後の関係についてだよ」
オオムカデンダルがさらりと言うと、反対にライエル将軍の顔は曇った。
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