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七〇八
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「インプじゃない?」
後ろからオレコが口を挟む。
インプ?
あのニーズヘッグの時のアイツか。
俺はすっかり忘れていた。
あまり意識もハッキリしていなかったが、そう言えばアイツはまだ死んでいない筈だ。
「そう言う事だ。お前が片足もいじまったけどな」
オオムカデンダルがそう言って笑う。
「片足のままかどうかは判らんが、それで死んだとは考えられないだろ。プニーフタールの不完全体みたいなのが連れ去った事を考えると、もっともプニーフタールにとっては重宝する存在なのかもな」
確かインプはサタンの一部だとか何とか。
プニーフタールはそこを気に入っているのか。
「プニーフタール復活は間も無くだと言っていたからな。御礼参りには必ず来るぜ。奴はお前に対して恨み骨髄だ」
そう言うオオムカデンダルの表情は嬉しそうだ。
面白がっているのか。
今更オオムカデンダルの性格を云々しても仕方がない。
やる事がハッキリしてくれば俺のモヤモヤも多少は解消される。
さっきよりは幾分マシだな。
「そうだ。この際だからアレをお前に見せてやろう」
オオムカデンダルは急に何かを思い出して俺を見た。
アレ?
アレって何だ。
「良いものだ」
そう言うと立ち上がり、オオムカデンダルが付いて来いと俺を呼んだ。
何だよ。
あんまり良い予感はしないが。
俺は黙って付いて行く。
地下に向かっているな。
格納庫か?
俺はあれこれ予想を立てながら歩いた。
エレベーターに乗る。
やっぱり格納庫に向かっている。
と言う事は、なんかデッカい物なのか。
何を見せると言うのか。
見せびらかしたい物。
自慢したいって事なのか。
さっぱり見当もつかなかったが、やがて俺たちは格納庫に辿り着く。
「アレを見ろよ」
オオムカデンダルがアゴでそれを指した。
俺はその視線を追う。
なんだこりゃ。
メタルシェルをもっと大きくしたような、巨大な四角い箱だ。
見た感じ金属なのはすぐに判るが、乗り物なのか。
「いやあ、ミスリル銀山に拠点を構えて本当に良かった。見ろよコイツを。大部分に惜しみ無くミスリル銀を使っているんだぜ」
こんなに巨大な建造物が、ほとんどミスリルだと言うのか。
「外側は特殊合金だがね。内側はほとんどミスリルだ。ちなみに藍眼鉱も三〇パーセントほど使っているぞ」
どんな高級品だよ。これ一つで小国が三つ、四つ買えそうだな。
「買えるだろうなあ。売らんけど」
そう言ってオオムカデンダルが嬉しそうにこの巨大な金属の箱を見上げた。
「で、これは何なんだ?」
俺は結局の所、何だか判らないこの物体の正体を尋ねた。
「ふふふ。NJ・01。通称ガーディアンだ」
ガーディアン?
守護神て事か。
「その通り。コイツに勝てるヤツなんかこの世界には居ないね。これが完成したと言う事は、俺たちにもう敵は居ないと言う事だ」
オオムカデンダルがうそぶく。
まあ、今でもアンタらに勝てそうな奴は見当たらないが。
「プニーフタールだろうが、ドラゴンだろうが、文句があるなら掛かって来い!」
誰も文句なんて無いと思うが、彼がここまで大見得を切ると言う事は、相当な自信作なんだろう。
余計な災いを呼び寄せなければ良いが、と、つい要らぬ心配をしてしまうのは心配性なせいだけだろうか。
後ろからオレコが口を挟む。
インプ?
あのニーズヘッグの時のアイツか。
俺はすっかり忘れていた。
あまり意識もハッキリしていなかったが、そう言えばアイツはまだ死んでいない筈だ。
「そう言う事だ。お前が片足もいじまったけどな」
オオムカデンダルがそう言って笑う。
「片足のままかどうかは判らんが、それで死んだとは考えられないだろ。プニーフタールの不完全体みたいなのが連れ去った事を考えると、もっともプニーフタールにとっては重宝する存在なのかもな」
確かインプはサタンの一部だとか何とか。
プニーフタールはそこを気に入っているのか。
「プニーフタール復活は間も無くだと言っていたからな。御礼参りには必ず来るぜ。奴はお前に対して恨み骨髄だ」
そう言うオオムカデンダルの表情は嬉しそうだ。
面白がっているのか。
今更オオムカデンダルの性格を云々しても仕方がない。
やる事がハッキリしてくれば俺のモヤモヤも多少は解消される。
さっきよりは幾分マシだな。
「そうだ。この際だからアレをお前に見せてやろう」
オオムカデンダルは急に何かを思い出して俺を見た。
アレ?
アレって何だ。
「良いものだ」
そう言うと立ち上がり、オオムカデンダルが付いて来いと俺を呼んだ。
何だよ。
あんまり良い予感はしないが。
俺は黙って付いて行く。
地下に向かっているな。
格納庫か?
俺はあれこれ予想を立てながら歩いた。
エレベーターに乗る。
やっぱり格納庫に向かっている。
と言う事は、なんかデッカい物なのか。
何を見せると言うのか。
見せびらかしたい物。
自慢したいって事なのか。
さっぱり見当もつかなかったが、やがて俺たちは格納庫に辿り着く。
「アレを見ろよ」
オオムカデンダルがアゴでそれを指した。
俺はその視線を追う。
なんだこりゃ。
メタルシェルをもっと大きくしたような、巨大な四角い箱だ。
見た感じ金属なのはすぐに判るが、乗り物なのか。
「いやあ、ミスリル銀山に拠点を構えて本当に良かった。見ろよコイツを。大部分に惜しみ無くミスリル銀を使っているんだぜ」
こんなに巨大な建造物が、ほとんどミスリルだと言うのか。
「外側は特殊合金だがね。内側はほとんどミスリルだ。ちなみに藍眼鉱も三〇パーセントほど使っているぞ」
どんな高級品だよ。これ一つで小国が三つ、四つ買えそうだな。
「買えるだろうなあ。売らんけど」
そう言ってオオムカデンダルが嬉しそうにこの巨大な金属の箱を見上げた。
「で、これは何なんだ?」
俺は結局の所、何だか判らないこの物体の正体を尋ねた。
「ふふふ。NJ・01。通称ガーディアンだ」
ガーディアン?
守護神て事か。
「その通り。コイツに勝てるヤツなんかこの世界には居ないね。これが完成したと言う事は、俺たちにもう敵は居ないと言う事だ」
オオムカデンダルがうそぶく。
まあ、今でもアンタらに勝てそうな奴は見当たらないが。
「プニーフタールだろうが、ドラゴンだろうが、文句があるなら掛かって来い!」
誰も文句なんて無いと思うが、彼がここまで大見得を切ると言う事は、相当な自信作なんだろう。
余計な災いを呼び寄せなければ良いが、と、つい要らぬ心配をしてしまうのは心配性なせいだけだろうか。
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