見知らぬ世界で秘密結社

小松菜

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七一八

 尖端が螺旋状になったミサイルだ。
それが回転しながらアスピドケロンに向かって飛ぶ。

 ズボッ!
ギュルルルルルルルルル

 ドリルミサイルはアスピドケロンの下顎の辺りに命中した。
そのまま肉をえぐって中へと侵入していく。

 ボオォーン!

 しばらくしてアスピドケロンの肉の中でドリルミサイルが爆発する。
辺りにアスピドケロンの血肉が飛び散った。

「駄目だな……」

 俺はそれを見て呟く。
思ったよりも内部まで届いていない。
アスピドケロンが大き過ぎて、効果が得られるほど内部にまで到達できないのだ。
後は単純に硬い。

 出血してはいるが、それもあの大きさからすればかすり傷程度だろう。
たいしたダメージは無い筈だ。

 もっと直接的な攻撃で、ダメージを与えなければ。
俺はアスピドケロンの顔を見ながら考えた。
そもそも亀と言うのは甲羅が特徴だ。
硬い甲羅は身を守る為のシェルターであり、高い防御力を誇る。

 アスピドケロンの甲羅は、それに輪を掛けて頑丈になった物だ。
もう既に十分な強さを誇るアスピドケロンを守ろうと言う甲羅なのだ。
ネオジョルトの兵器を用いても、一朝一夕に倒せるとは考えにくかった。

 俺はアスピドケロンから何かが湧いてくるのを見つけた。
今度は何だよ。
黒い何かが大量に湧いてくるのを見て、俺は嫌な予感がした。

「蟻?」

 蟻が密集したまま群れで向かってくるのを確認した。
甲羅の隙間からわんさかと湧き出てくる。
しかもアスピドケロンの大きさのせいで忘れそうになるが、一匹の大きさはかなり大きい。

 見た感じだけで言えば、象くらいある。
象の大きさの蟻。
それが大軍隊で向かってくる。

「アスピドケロン自体が生物たちにとっての棲みかなのか……」

 しかもどう言う理屈かは判らないが、そのどれもが超巨大化している。
アスピドケロンの持つ力の影響なのか、もともとそう言う進化をした生物群なのか。

 とにかく、このままじゃ次々に出てくるであろう巨大生物たちを、延々と相手にし続けなくてはならない。

 そう言う間にも蟻は驚異的なスピードでガーディアンに迫り来る。
蟻の速度は驚異的だ。
普段のあの大きさでもかなり速い。
ましてやあの蟻が、あの速度のまま巨大化したと思えば、その速度は尋常では無い。

  蟻が土煙を上げて爆走する図を想像してみて欲しい。
通り過ぎた後には、何も残るまい。
蟻型のモンスターであるジャイアントアントよりも、更に何倍も大きいのだ。

「ありったけの武器を叩き込むしか無いな」

 俺は片っ端から武器の使用を解禁した。

「全武装、一斉発射!」

 俺の合図で、ガーディアンの全ての砲門が開いた。
新たなモンスターを排出する前に早く倒してしまわなければ。

 ズガガガガガガガガ!
バシュバシュバシュバシュ
ボッ!ボッ!ボッ!

 様々な武器が地面を埋め尽くすように発射された。

 ドドオォーン!
ドオォーン!

 巨大な爆発がそこら一面に巻き起こる。
色々吹き飛んでいるが、もう蟻なのか何なのか良く判らなかった。
おそらくその他のモンスターも混ざっている筈だが、そんな事はもう関係が無い。
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