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八一一
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これだけの力があればミノタウロスなど必要無かろう。
いったい何の為にミノタウロスが必要だったのか。
「これだけの強さが有りながら何故先日のモンスターの大群に対応しなかった?」
俺は王に尋ねた。
「我が国に害が無いなら捨て置く。それだけの事だ」
あれだけのモンスターの大群を放置するなど考えられない。
近隣国もただでは済まないんだぞ。
「そんな事は知らぬ。我が国が無事ならそれで良い」
だから見て見ぬふりをしたのか。
自分の国だってだいぶヤバかっただろう。
「万が一には備えておったが、何事も無かったのだから問題は無い」
自分の国さえ良ければ、後は何でも良いって言うのか。
とんでもないな。
「国を守り次へ繋げるのが王の役目。それ以外は誰が王でも同じ事よ」
だからこんなクズみたいな宰相でも咎めないと。
だったらケンは何の為に制裁を受けるのか。
何の為に体を張って働いているのか。
やはりこの王では人々は救われない。
オオムカデンダルも放任主義だが、自分さえ良ければ後はどうでも良いとは言わない。
人々が自力では立ち向かえない脅威には、必ず手を貸すだろう。
人々は自らの手で生きるべき。
その為の世界を作る事がその目的。
理不尽な搾取や差別を許さない。
人が自らの努力で生きて行ける世界。
それがネオジョルトの支配する世界。
そして、俺はその為の先兵。
この王では世界はより良くならない。
「王よ!残念ながらアンタでは世界は救えない!」
「何をぅ!」
王が鼻白む。
力に任せてパンチを奮った。
ぶうん!
その腕を巻き取り、放り投げる。
アームホイップ
「おお!?」
王が驚いて受け身を取る。
さすがだな。
だがこんな技は知るまい。
「何だ。今の技は」
オオムカデンダル直伝のプロレス技だ。
肉体派でも初めて見る技は対応出来まい。
起き上がって王は更に襲い掛かった。
「むぅん!」
豪腕が唸る。
パンチに絶対の自信を持っているな。
確かに正面からは受けたくない。
俺はパンチを搔い潜り、王の背後を取る。
「む?」
王の腰に両腕を回す。
「食らえ!」
俺はそのまま王を背後に投げた。
ぶうん!
どかっ!
後頭部から王を地面に打ち付ける。
バックドロップ。
「ぐはっ!」
どうだ。
さすがに堪えただろ。
王は首を押さえて立ち上がった。
「やるのう」
マジか。
まだ立つのか。
これ以上は手加減出来ない。
殺しかねなかった。
「レオ!もうやめてくれ!」
ケンが叫んだ。
こんな状況でもまだ王国に忠誠を誓うのか。
しかしそうはいかない。
「黙れ!ケンよ!」
王はそう言ってケンを制した。
「これからが本番よ」
王が不敵に笑う。
「これ以上は手加減できんぞ」
「今まで手加減していただと!」
王が声を荒げる。
「ふざけるな!手加減無用!本気で来んか!」
この分からず屋の筋肉国王が。
「ふふふ。確かに貴様は強い。ケンよりもな。だが貴様は絶対に余には勝てん。勝てん理由があるのだ!」
なに?
だったら本気で決着を付けてやる。
死んでも文句を言うなよ。
「とおっ!」
俺は高く跳ぶと王の頂点を取った。
「む?」
王が俺を目で追う。
「サフィリナックスカタラクト!」
頂点で宙返りをする。
と同時に触手を数本同時に伸ばす。
がしっ!
がしっ!
がしっ!
がしっ!
触手は王を囲むように地面に打ち込まれた。
ばいん!
背中と肩の装甲が開く。
そこから勢い良く炎が噴射した。
ゴオッ!
触手を引き寄せつつ噴射する炎に押され、俺は高速で地面に落下した。
「これでどうだ!」
両足を揃えて王を踏みつける。
さすがにこれには耐えられまい。
「ぬおっ!?」
それでも王は両腕を十字に構えて受けとめる。
「ぬうう!」
無駄だ。
ゴオオッ!
更に噴射を強めて踏み潰しに掛かる。
「うああ!」
ぐしゃ!
遂に王は体を二つに折って、地面に潰された。
「王よ!」
ケンが叫ぶ。
済まんな。
これしか方法が無かったのだ。
それと同時に宰相が笑った。
いったい何の為にミノタウロスが必要だったのか。
「これだけの強さが有りながら何故先日のモンスターの大群に対応しなかった?」
俺は王に尋ねた。
「我が国に害が無いなら捨て置く。それだけの事だ」
あれだけのモンスターの大群を放置するなど考えられない。
近隣国もただでは済まないんだぞ。
「そんな事は知らぬ。我が国が無事ならそれで良い」
だから見て見ぬふりをしたのか。
自分の国だってだいぶヤバかっただろう。
「万が一には備えておったが、何事も無かったのだから問題は無い」
自分の国さえ良ければ、後は何でも良いって言うのか。
とんでもないな。
「国を守り次へ繋げるのが王の役目。それ以外は誰が王でも同じ事よ」
だからこんなクズみたいな宰相でも咎めないと。
だったらケンは何の為に制裁を受けるのか。
何の為に体を張って働いているのか。
やはりこの王では人々は救われない。
オオムカデンダルも放任主義だが、自分さえ良ければ後はどうでも良いとは言わない。
人々が自力では立ち向かえない脅威には、必ず手を貸すだろう。
人々は自らの手で生きるべき。
その為の世界を作る事がその目的。
理不尽な搾取や差別を許さない。
人が自らの努力で生きて行ける世界。
それがネオジョルトの支配する世界。
そして、俺はその為の先兵。
この王では世界はより良くならない。
「王よ!残念ながらアンタでは世界は救えない!」
「何をぅ!」
王が鼻白む。
力に任せてパンチを奮った。
ぶうん!
その腕を巻き取り、放り投げる。
アームホイップ
「おお!?」
王が驚いて受け身を取る。
さすがだな。
だがこんな技は知るまい。
「何だ。今の技は」
オオムカデンダル直伝のプロレス技だ。
肉体派でも初めて見る技は対応出来まい。
起き上がって王は更に襲い掛かった。
「むぅん!」
豪腕が唸る。
パンチに絶対の自信を持っているな。
確かに正面からは受けたくない。
俺はパンチを搔い潜り、王の背後を取る。
「む?」
王の腰に両腕を回す。
「食らえ!」
俺はそのまま王を背後に投げた。
ぶうん!
どかっ!
後頭部から王を地面に打ち付ける。
バックドロップ。
「ぐはっ!」
どうだ。
さすがに堪えただろ。
王は首を押さえて立ち上がった。
「やるのう」
マジか。
まだ立つのか。
これ以上は手加減出来ない。
殺しかねなかった。
「レオ!もうやめてくれ!」
ケンが叫んだ。
こんな状況でもまだ王国に忠誠を誓うのか。
しかしそうはいかない。
「黙れ!ケンよ!」
王はそう言ってケンを制した。
「これからが本番よ」
王が不敵に笑う。
「これ以上は手加減できんぞ」
「今まで手加減していただと!」
王が声を荒げる。
「ふざけるな!手加減無用!本気で来んか!」
この分からず屋の筋肉国王が。
「ふふふ。確かに貴様は強い。ケンよりもな。だが貴様は絶対に余には勝てん。勝てん理由があるのだ!」
なに?
だったら本気で決着を付けてやる。
死んでも文句を言うなよ。
「とおっ!」
俺は高く跳ぶと王の頂点を取った。
「む?」
王が俺を目で追う。
「サフィリナックスカタラクト!」
頂点で宙返りをする。
と同時に触手を数本同時に伸ばす。
がしっ!
がしっ!
がしっ!
がしっ!
触手は王を囲むように地面に打ち込まれた。
ばいん!
背中と肩の装甲が開く。
そこから勢い良く炎が噴射した。
ゴオッ!
触手を引き寄せつつ噴射する炎に押され、俺は高速で地面に落下した。
「これでどうだ!」
両足を揃えて王を踏みつける。
さすがにこれには耐えられまい。
「ぬおっ!?」
それでも王は両腕を十字に構えて受けとめる。
「ぬうう!」
無駄だ。
ゴオオッ!
更に噴射を強めて踏み潰しに掛かる。
「うああ!」
ぐしゃ!
遂に王は体を二つに折って、地面に潰された。
「王よ!」
ケンが叫ぶ。
済まんな。
これしか方法が無かったのだ。
それと同時に宰相が笑った。
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