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2章

第20話 予言

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回想>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

セリア「キャロルちゃ~ん」
キャロルの部屋の前に立つセリア。
扉に手をかけるセリア。

セリア『空いている?』『まさか!!?!』
事件を予感し、勢いよく扉を開けるセリア。
セリア「キャロルちゃん!!!!!」

カーテンがそよ風になびいている。

部屋には誰もいない。
ペットのピヨ太を除いて。
ピヨ太「ピヨ!」「ピヨォ!」

ほっとするセリア。
セリア「良かった~、事件とかじゃなくて・・・・・・」「鍵を閉め忘れただけね」「ドジ猫なんだから~」
ピヨ太「ピヨ!」

セリア「ピヨ太くん、こんにちは~」
ピヨ太「ピヨオ~~!」
セリア「キャロルちゃんどこ行ったかわかる~?」
ピヨ太「ピヨ!」
セリア「ま、分かる訳ないよね・・・・・・」「またね、ピヨ太くん」
ピヨ太に背を向けて部屋を出ようとするセリア。

「ちー」「か」

セリア『?!?!!』『ぴよた?!!』『いや、空耳?!!』
ピヨ太を見つめ直すセリア。
しかし、何も言わない。

セリア「ち、か」「?」
ヒヨコが喋る訳はない。
けど確かにセリアにはそう聞こえた。

セリア「・・・・・・地下?」
その時セリアはピーンとくる。
セリア『これヤバいかも・・・・・・』
尋常じんじょうならざる事態を直感するセリア。
自分のナイトソードを持って寮室を飛び出す。

すれ違う女子生徒を捕まえて叫ぶセリア。
名前を名札で確認する。
セリア「お願い!ライちゃん!!30分して私が戻って来なかったら、先生に、セリアが地下に行ったって伝えて!!!」

ライ「えっ、えっ、何?!、わ、わかったよ?」
セリア「ごめん!お願い!!!」「御礼はするからーー!!」
全力疾走するセリア。
セリア『嫌な予感がする、凄く嫌な予感・・・・・・』『キャロルちゃん・・・・・・!!!』

回想終了<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

ジェマ「邪魔じゃますんじゃねよ!」
セリアに切りかかるジェマ。

がその姿を見失うジェマ。
ジェマ「なにっ?!」
懐に入り込んだセリアの掌底しょうていがジェマに触れる。

「ブアンッ!!」
貫通衝撃波かんつうしょうげきは
ジェマ「がっ・・・・・・」
ジェマが一瞬で気絶する。

ジェマを床に置くセリア。

キャロル『強い!!!』

サキナ「何してんだーーー!!」
セリアに切りかかるサキナ。
セリアまだ剣を抜かない。

サキナ「あああーーーー!!」
剣を振り下ろす寸前。

「キーーーン!」
サキナの剣が天井に突き刺さっている。
目にも止まらぬ速さで、サキナの剣を蹴り上げたらしい。

サキナ「なっ・・・・・・」
手を震わせるサキナ。
すかさず、ひるむサキナに強烈な右回し蹴りを入れるセリア。
サキナ「かっ!!!!」
吹き飛ぶサキナ。

「ズザアアーーーー!!」
5m程地面を滑り摩擦で止まる。
しばらく痙攣けいれんしていたが動かなくなるサキナ。
気を失ったらしい。

「パチパチパチパチ・・・・・・」
拍手するステファニー。
ステファニー「お見事~~♪」

セリア「あんたたちはやって許される限度を超えた」
「キャロルちゃんじゃなくてあんたが退学よ!!!」
ステファニーを睨みつけるセリア。

ステファニー「う~ん、でも、証拠がないわよね~♪」
セリア「証拠ならあるわ」
魔法記録球を取り出すセリア。
セリア「これであんたたちの台詞セリフはバッチリ録音させて貰ったわ」

キャロル『録音するために少し放置してたんだ・・・・・・セリアちゃん』
キャロルの気持ちを察したセリア。

セリア「ごめんね、キャロルちゃん、助けに入るのが遅れて・・・・・・」「こいつらタチ悪いからこれぐらいしないとダメだと思ったの!」
キャロル『全然許します・・・・・・マイヒーロー』

ステファニー「ふふふ、アハハハハハ!!!!」「じゃあ、どっちも殺して証拠隠滅しょうこいんめつね♪」
キャロル『なっ・・・・・・』

ステファニー「わたしのように才能ある人間が、選ばれた人間が騎士団に入れるの!!」
「それなのにさぁ~、才能ないのに~、頑張っちゃって~」「目ざわりなんだよ~」「騎士団に入ってもすぐ死ぬよこいつ」
キャロルを指しながら吐き捨てる。

セリア「はぁ?」「あんたみたいのが騎士団に入れるわけないじゃない」
ステファニー「どうして~?」「騎士団は力のある生徒を騎士として求めているいる」「わたしが選ばれるのは当然よ」
真顔で言うステファニー。

セリア「大切なのは力より心よ」
言葉に力がこもるセリア。

ステファニー「フフフ」「何を言い出すかと思ったらとんだきれいごとね」「力が無いから死ぬの」「マーナのように」
セリア「まさか・・・・・・まさか、あなたがマーナを殺したの?!」
ステファニー「フフフ、マーナは幸せね~、わたしのような才能ある人間のかてになれたんだから」
セリア「あなた・・・・・・正気じゃないわ」

ステファニー「鬱陶うっとうしいキャロルから『かて』にしてあげようと思ったけど」「あんたからでもいいわ~」

キャロル「セリアちゃん・・・・・・だめ・・・逃げて」
セリア「逃げないわ」「キャロルちゃんは私がまもる!!」「そして、マーナちゃんのかたきをとる!!」

ステファニー「は?」「キャロルを護る??」「まずは自分の身を護れてから言ったら?」

回想>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

実践剣術大会トーナメント
女子ブロック準々決勝
セリアVSステファニー

闘技場の淵付近で鍔迫つばぜり合う、セリアとステファニー。
追い詰められているセリア。

ステファニー「セリアさん・・・・・・”私たち”とお友達になりましょう♪」
敢えて力を抑え、セリアに語りかけるステファニー。

セリア「・・・・・・何を言ってるの、あなた?」
ステファニー「あんなダメ猫キャロルとはえんを切ることをお勧めするわ」
笑顔のステファニー。

セリア「断るわ・・・・・・」「あの子は将来、歴史に残る猫よ」
ステファニー「は?」
剣の衝突点に赤黒い放電。

セリア「私には未来が見えるの」「あの子は英雄になる」
ステファニー「フフフ・・・・・・」「あなた・・・・・・頭おかしいんじゃない?」

セリア「その言葉、そっくりそのままお返しするわ」
ステファニー「そう・・・・・・残念だわ・・・・・・」「あなたも所詮しょせん、同類ということね・・・・・・」
本気を出すステファニー。

ステファニー「このまま落ちて・・・・・・セリアさん♪」
ナイトソードが凄まじい電撃を放つ。
セリア「くっ・・・・・・!」
場外の側溝に押し出されるセリア。
ステファニー「フフフフフ・・・・・・♪」

回想終了<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<

ステファニー「あなたはトーナメントでわたしに負けてるでしょ♪」
キャロル『そうだ、セリアも強いけど、ステファニーの方が・・・・・・』

ステファニーの剣に電撃が帯びる。
セリア「・・・・・・」
無言で剣を抜き、構えるセリア。
瞳に剣の文様もんようが浮かぶ。
だが、この意味を正しく認識する者はここにはいない。

キャロル「セリアちゃん・・・」『ダメ・・・・・・逃げて・・・・・・』
キャロルにはもう止められない

ステファニー「一撃で終わりにしてあげるわ」
そう言いながら何かの液体を剣にかけるステファニー。
キャロル『?あれは?!』

「シュン!」
「バチィ!!」
瞬きと同時に消えるセリアとステファニー。

「キイィンーーーーーーーーーーー!」
既にお互いを背にして立っている2人
キャロル『・・・・・・?!!』

2章 END
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