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The fallen GOD
プロローグ
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「よいしょっ...と、ルヴィルフィール様~、おはようございま~す」
オフィスのドアが開き、大きな段ボールの向こう側からスノアの声が響いてくる。
「おはー...なにその荷物」
「主神様かららしいですよ。世界創生に行き詰まったら使えるように、各部署に順番に回してるそうです。ここ、置いときますねっ...」
机の上の種が入った箱を押し寄せ、無理やりに段ボールが乗せられる。訝しみながら箱を開け、中を見ると、様々な色のビー玉のような物が大量に詰められていた。
「...なにこれ」
「チート...っていうらしいです。特定の人物にとんでもない力を与えるアイテムで、世界情勢の均衡を保つ目的で作られたすっっっごく貴重なものなんですって」
「あー、なんか第912世界の文化にあったな、そんなの」
机の向こう側でぷかぷかと浮かんでいる世・界・に向かって透かしてみる。なんの変哲もないガラス玉にしか見えないが、主神が創り出したという事は本当にそのような作用があるのだろう。
「即死攻撃、物質無限生成、思考再現...色々揃ってますね。どうしても必要になった世界一つにつき、一回だけ使ってもいいんですって」
「ま、我には必要ないけどね~」
「そうですよね~。戦争が終わって今日で一年くらいになりますか?」
「うむ、しかも勇者も魔王も死んでおらん。流石我、世界の均衡ちょー保っちゃってる、的な?」
真っ白な部屋の真ん中で二つの机に囲まれながら、ゆっくりと回転する球体。これが我の担当する第1765世界。誕生から現在までの約1000年程をたった一人で管理し、丁度最近大戦争を最高に平和な形で終結に導いた所だ。はっきり言って、ここまで整った世界を作っている神は他にいないだろう。
「まあ魔法の発達をメインにした世界ですからね~。ある程度個人間で力の差が出るから、種族毎の統治が取りやすいんじゃないですか?」
「...ん?」
「成功した世界は科学の方が発展するって言いますし、この世界もそうなるといいですね~」
「ちょ...ちょっと待った、科学?」
「...??はい~」
「はぁー!?あんなもんのどこがいいわけ!?自然壊すし!廃棄物まみれになるし!圧倒的な力を持つ統治者が何人かいる方がいいの!変に平等な力関係にしちゃったら金と数が物をいうクソみたいな世界になっちゃうでしょ!!」
「で...でも現に第912世界は科学が~...」
「知らん知らん!あんなオタク技術!我の世界はそんなものに頼らんからな!!絶対!!」
苛立つ気持ちのままに、机に置いておいた作物の種が入った段ボールを引っ掴み、中身を思いっきり世界にばら撒いてやる。少々撒きすぎな気もするが、ここ最近は不作気味にしておいたから丁度いい塩梅になるだろう。
「...あれ、ルヴィルフィール様、今撒いたのって...」
「ん?」
空っぽになった手元の段ボールを見やる。側面には黒いペンで『チート』と記されている。机の上に目を向けると、『作物』と書かれた段ボールが凛として佇んでいた。
「...あァーーーーーーッッ!!!!???」
「まままままずいですよ!あー主神様に怒られちゃう!!いや怒られるじゃすまないかも...あぁ~私たちクビですぅ~!貴重品全部使っちゃった上に世界一つ壊しちゃいましたぁ~!!」
「ぐぐぅ...か、かくなる上は...スノア!第912世界の神に連絡!」
「えっ、わ、分かりましたけど...どうするつもりなんですか?!?」
「我自らが世界に降臨し、チートを全て回収するよう民に伝えてくる!」
こうして、第1765世界に大量のチートが降り注いだ。その様は、まるで流星群のように美しかったという。
オフィスのドアが開き、大きな段ボールの向こう側からスノアの声が響いてくる。
「おはー...なにその荷物」
「主神様かららしいですよ。世界創生に行き詰まったら使えるように、各部署に順番に回してるそうです。ここ、置いときますねっ...」
机の上の種が入った箱を押し寄せ、無理やりに段ボールが乗せられる。訝しみながら箱を開け、中を見ると、様々な色のビー玉のような物が大量に詰められていた。
「...なにこれ」
「チート...っていうらしいです。特定の人物にとんでもない力を与えるアイテムで、世界情勢の均衡を保つ目的で作られたすっっっごく貴重なものなんですって」
「あー、なんか第912世界の文化にあったな、そんなの」
机の向こう側でぷかぷかと浮かんでいる世・界・に向かって透かしてみる。なんの変哲もないガラス玉にしか見えないが、主神が創り出したという事は本当にそのような作用があるのだろう。
「即死攻撃、物質無限生成、思考再現...色々揃ってますね。どうしても必要になった世界一つにつき、一回だけ使ってもいいんですって」
「ま、我には必要ないけどね~」
「そうですよね~。戦争が終わって今日で一年くらいになりますか?」
「うむ、しかも勇者も魔王も死んでおらん。流石我、世界の均衡ちょー保っちゃってる、的な?」
真っ白な部屋の真ん中で二つの机に囲まれながら、ゆっくりと回転する球体。これが我の担当する第1765世界。誕生から現在までの約1000年程をたった一人で管理し、丁度最近大戦争を最高に平和な形で終結に導いた所だ。はっきり言って、ここまで整った世界を作っている神は他にいないだろう。
「まあ魔法の発達をメインにした世界ですからね~。ある程度個人間で力の差が出るから、種族毎の統治が取りやすいんじゃないですか?」
「...ん?」
「成功した世界は科学の方が発展するって言いますし、この世界もそうなるといいですね~」
「ちょ...ちょっと待った、科学?」
「...??はい~」
「はぁー!?あんなもんのどこがいいわけ!?自然壊すし!廃棄物まみれになるし!圧倒的な力を持つ統治者が何人かいる方がいいの!変に平等な力関係にしちゃったら金と数が物をいうクソみたいな世界になっちゃうでしょ!!」
「で...でも現に第912世界は科学が~...」
「知らん知らん!あんなオタク技術!我の世界はそんなものに頼らんからな!!絶対!!」
苛立つ気持ちのままに、机に置いておいた作物の種が入った段ボールを引っ掴み、中身を思いっきり世界にばら撒いてやる。少々撒きすぎな気もするが、ここ最近は不作気味にしておいたから丁度いい塩梅になるだろう。
「...あれ、ルヴィルフィール様、今撒いたのって...」
「ん?」
空っぽになった手元の段ボールを見やる。側面には黒いペンで『チート』と記されている。机の上に目を向けると、『作物』と書かれた段ボールが凛として佇んでいた。
「...あァーーーーーーッッ!!!!???」
「まままままずいですよ!あー主神様に怒られちゃう!!いや怒られるじゃすまないかも...あぁ~私たちクビですぅ~!貴重品全部使っちゃった上に世界一つ壊しちゃいましたぁ~!!」
「ぐぐぅ...か、かくなる上は...スノア!第912世界の神に連絡!」
「えっ、わ、分かりましたけど...どうするつもりなんですか?!?」
「我自らが世界に降臨し、チートを全て回収するよう民に伝えてくる!」
こうして、第1765世界に大量のチートが降り注いだ。その様は、まるで流星群のように美しかったという。
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