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The force, cries in alone
過剰能力粉砕
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巨大なサッポロポテトを齧っていると、隠れていた民家の壁が突然破壊され、青年がゆっくりと姿を現した。
「見ぃ~つけたァ~!」
「や...やっべ」
「おい!早く逃げ...!」
「逃すか...よッ!!」
急いで外に避難しようとするものの、青年が拳を構える方が早い。踵を返した背後に大きな衝撃を喰らい、元女神と共に吹き飛ばされた。
「痛ってぇ...あれ?生きてる...」
あのような規格外の攻撃をまともに喰らえば、ただの人間である俺の体など最早人間の形を保っていなかっただろう。しかし、あの追い詰められた状況でまさか生き延びる事ができるとは...
「な、なんとか助かった...けどどうして...あ!?」
隣で砂埃まみれになった元女神が、驚いたように背後を見る。視線を追うと、先程まで俺たちがいた場所に何者かが立ち塞がり、青年の拳を受け止めていた。
「うむ...良いパワーだ」
「ま...魔王!?」
「召喚者に女神よ。今し方会議が終了し飛んできた次第だ。後は任せておくがよい」
「よっしゃ!我らは逃げるぞっ!!」
そう言いながら一目散に逃げ出す元女神を追い、離れた民家の陰に隠れる。魔王は目の前の青年に向き直り、握っていた拳をパッと離した。
「お...お前魔王だと!?」
「うむ」
「へ...へへ、丁度いい.....お前を倒してオレが次の魔王になってやるぜェ!!」
「うむ。我は今仕事終わりですこぶる機嫌が良い。受けて立とう」
拳を構え直す青年と、それに堂々とした立ち姿で向かう魔王。すっかり終わった気でいる元女神の肩を叩き、二人で物陰から覗き込む。
「なに?もう終わったからいいじゃ~ん...」
「だって...相手はチートだろ?」
「でも魔王じゃん」
「チートってこの世界には存在しない規格外の能力の事だろ?それって流石の魔王でも...」
「...たしかに」
元女神の顔が徐々に青ざめていく。魔王軍最強戦力であろう魔王が敗れたとなれば、残された俺たちの運命など知れたような物だ。ミンチにされてしまう。
「まっ、魔王ーーッ!!絶対攻撃を喰らうなーッ!!」
「そいつの攻撃力は99999だからなーッ!!」
「攻撃力とはどういう意」
「オラァーーーーーーッ!!!!」
身を乗り出して魔王に注意を促したが、完全に裏目に出てしまった。元女神の言葉に疑問を抱き、魔王が振り向いた隙をついて青年が拳を振るった。
魔王の体に拳がぶつかった衝撃波が俺と元女神を襲い、隠れていた民家も音を立てながら傾く。青年が拳を振るった方向には砂埃が舞い上がり、立ち並ぶ民家が一直線上に跡形もなく姿を消していた。
「ま...魔王ーーーッ!!!」
民家の壁を掴み、吹き飛ばされないように耐えながら叫ぶ。しかし、あの攻撃をまともに喰らってしまった以上、流石の魔王といえどもひとたまりもないだろう。
最悪のケースを想定しながら、恐る恐る二人がいた場所を覗き込む。
衝撃でまっさらになった大地の中心に、拳を叩き込む青年と、先ほどの場所から微動だにしていない魔王の姿があった。
「...アレ?」
「なっ...なんで生き」
「ふんッ」
驚愕して固まる青年の顔面に、魔王が勢いよくビンタ。ひしゃげるような音と共に青年の体が捻じ曲がり、悲鳴を上げる間もなく、その上半身は地面に突き刺さった。
「良い攻撃だ。回避も学ぶがよい」
先の衝撃で転がっていた元女神を引き起こし、埋まった青年と魔王の元に駆け寄る。
「ま...魔王、あの、そいつ...生きてる?」
「心配には及ばん。あれ程の力を持つものはこの程度では死なぬ」
「いや、そいつ強いの力だけで、他は一般人と同じなんだけど...」
「...ん」
「...魔王?」
「...うむ」
「魔王...」
現代アートのようになった青年の足の間を吹き抜けた静かな風が、立ち尽くす俺と元女神、そして魔王を優しく撫でていった。
「見ぃ~つけたァ~!」
「や...やっべ」
「おい!早く逃げ...!」
「逃すか...よッ!!」
急いで外に避難しようとするものの、青年が拳を構える方が早い。踵を返した背後に大きな衝撃を喰らい、元女神と共に吹き飛ばされた。
「痛ってぇ...あれ?生きてる...」
あのような規格外の攻撃をまともに喰らえば、ただの人間である俺の体など最早人間の形を保っていなかっただろう。しかし、あの追い詰められた状況でまさか生き延びる事ができるとは...
「な、なんとか助かった...けどどうして...あ!?」
隣で砂埃まみれになった元女神が、驚いたように背後を見る。視線を追うと、先程まで俺たちがいた場所に何者かが立ち塞がり、青年の拳を受け止めていた。
「うむ...良いパワーだ」
「ま...魔王!?」
「召喚者に女神よ。今し方会議が終了し飛んできた次第だ。後は任せておくがよい」
「よっしゃ!我らは逃げるぞっ!!」
そう言いながら一目散に逃げ出す元女神を追い、離れた民家の陰に隠れる。魔王は目の前の青年に向き直り、握っていた拳をパッと離した。
「お...お前魔王だと!?」
「うむ」
「へ...へへ、丁度いい.....お前を倒してオレが次の魔王になってやるぜェ!!」
「うむ。我は今仕事終わりですこぶる機嫌が良い。受けて立とう」
拳を構え直す青年と、それに堂々とした立ち姿で向かう魔王。すっかり終わった気でいる元女神の肩を叩き、二人で物陰から覗き込む。
「なに?もう終わったからいいじゃ~ん...」
「だって...相手はチートだろ?」
「でも魔王じゃん」
「チートってこの世界には存在しない規格外の能力の事だろ?それって流石の魔王でも...」
「...たしかに」
元女神の顔が徐々に青ざめていく。魔王軍最強戦力であろう魔王が敗れたとなれば、残された俺たちの運命など知れたような物だ。ミンチにされてしまう。
「まっ、魔王ーーッ!!絶対攻撃を喰らうなーッ!!」
「そいつの攻撃力は99999だからなーッ!!」
「攻撃力とはどういう意」
「オラァーーーーーーッ!!!!」
身を乗り出して魔王に注意を促したが、完全に裏目に出てしまった。元女神の言葉に疑問を抱き、魔王が振り向いた隙をついて青年が拳を振るった。
魔王の体に拳がぶつかった衝撃波が俺と元女神を襲い、隠れていた民家も音を立てながら傾く。青年が拳を振るった方向には砂埃が舞い上がり、立ち並ぶ民家が一直線上に跡形もなく姿を消していた。
「ま...魔王ーーーッ!!!」
民家の壁を掴み、吹き飛ばされないように耐えながら叫ぶ。しかし、あの攻撃をまともに喰らってしまった以上、流石の魔王といえどもひとたまりもないだろう。
最悪のケースを想定しながら、恐る恐る二人がいた場所を覗き込む。
衝撃でまっさらになった大地の中心に、拳を叩き込む青年と、先ほどの場所から微動だにしていない魔王の姿があった。
「...アレ?」
「なっ...なんで生き」
「ふんッ」
驚愕して固まる青年の顔面に、魔王が勢いよくビンタ。ひしゃげるような音と共に青年の体が捻じ曲がり、悲鳴を上げる間もなく、その上半身は地面に突き刺さった。
「良い攻撃だ。回避も学ぶがよい」
先の衝撃で転がっていた元女神を引き起こし、埋まった青年と魔王の元に駆け寄る。
「ま...魔王、あの、そいつ...生きてる?」
「心配には及ばん。あれ程の力を持つものはこの程度では死なぬ」
「いや、そいつ強いの力だけで、他は一般人と同じなんだけど...」
「...ん」
「...魔王?」
「...うむ」
「魔王...」
現代アートのようになった青年の足の間を吹き抜けた静かな風が、立ち尽くす俺と元女神、そして魔王を優しく撫でていった。
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