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第三章・戦士チームの旅立ち
闇の中の会話
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蝋燭の灯る教会の暗い地下の一室で、五十センチ程の水晶玉の中にアーズランド島の全景を映し出す魔術師が人間界に存在した。
水晶玉の真上から海上の帆船に黒いスポットライトを当て、嵐が巻き起こり王の船が沈むのを覗いて笑ったが、水晶玉に映る雲の切れ目からチャチルが放った矢が飛んで来て、目に突き刺さる寸前に瞼を閉じた。
「クソババアめ」
ランス・マンダーがチャチルに悪態をつき、瞼に刺さった棘を指で摘んで外すのが、蝋燭の灯にうっすらと浮かび上がる。
「大丈夫ですか?」
顎と鼻の下に髭を蓄え、頬は痩せこけ、唇と目は薄く吊り上がり、濃い眉と短髪はきっちりとポマードで固めた不気味な顔を部屋の隅に立っていたヤズベルが見て心配そうに声をかけたが、本心は報酬を貰って早くこの部屋から退散したかった。
『金払いは良いが、執念深く恐ろしい闇の錬金術師……』
「お遊びが過ぎたようだ」
ランス・マンダーは蝋燭の火を吹き消し、室内が真っ暗になると水晶玉の異界・アーズランドの映像も消え、魔術の痕跡を消しチャチルの追跡を断つ。
(実際、チャチルは手応えを感じて矢を放った空を目を凝らして見詰めたが、何も見えずにカワゲラを下降させた。)
「しかし、大したもんです。異界に亀裂を生じさせるとは」
ヤズペルの声がして、ランス・マンダーが暗闇に響き渡る声で答える。
「腐った王を沈めた幻影に過ぎぬ。それよりチャチルの奴、瞬時に毒矢を撃ちやがった」
床が軋る音がして、ドアが開いて灯りが差し込み、ランス・マンダーの右の瞼が腫れ上がっているのが見えた。
「それで情報とは?」
「はい。戦士チームにチーネとソングが加わったようです」
「ゼツリの息子、ソングか?」
「ええ、チャチルの孫娘チーネが剣術を教えたようです」
「それは楽しみだ。しかし、人間界までたどり着けるかな?」
含み笑いを噛み締めてランス・マンダーが先に階段を上がり、その足元を見ながらヤズペルが神妙な顔でついて行く。
「それで、報酬の方は……?」
「心配するな、金貨をはずむ。性器具の代金の残額も支払うぞ」
「ありがとうございます」
水晶玉の真上から海上の帆船に黒いスポットライトを当て、嵐が巻き起こり王の船が沈むのを覗いて笑ったが、水晶玉に映る雲の切れ目からチャチルが放った矢が飛んで来て、目に突き刺さる寸前に瞼を閉じた。
「クソババアめ」
ランス・マンダーがチャチルに悪態をつき、瞼に刺さった棘を指で摘んで外すのが、蝋燭の灯にうっすらと浮かび上がる。
「大丈夫ですか?」
顎と鼻の下に髭を蓄え、頬は痩せこけ、唇と目は薄く吊り上がり、濃い眉と短髪はきっちりとポマードで固めた不気味な顔を部屋の隅に立っていたヤズベルが見て心配そうに声をかけたが、本心は報酬を貰って早くこの部屋から退散したかった。
『金払いは良いが、執念深く恐ろしい闇の錬金術師……』
「お遊びが過ぎたようだ」
ランス・マンダーは蝋燭の火を吹き消し、室内が真っ暗になると水晶玉の異界・アーズランドの映像も消え、魔術の痕跡を消しチャチルの追跡を断つ。
(実際、チャチルは手応えを感じて矢を放った空を目を凝らして見詰めたが、何も見えずにカワゲラを下降させた。)
「しかし、大したもんです。異界に亀裂を生じさせるとは」
ヤズペルの声がして、ランス・マンダーが暗闇に響き渡る声で答える。
「腐った王を沈めた幻影に過ぎぬ。それよりチャチルの奴、瞬時に毒矢を撃ちやがった」
床が軋る音がして、ドアが開いて灯りが差し込み、ランス・マンダーの右の瞼が腫れ上がっているのが見えた。
「それで情報とは?」
「はい。戦士チームにチーネとソングが加わったようです」
「ゼツリの息子、ソングか?」
「ええ、チャチルの孫娘チーネが剣術を教えたようです」
「それは楽しみだ。しかし、人間界までたどり着けるかな?」
含み笑いを噛み締めてランス・マンダーが先に階段を上がり、その足元を見ながらヤズペルが神妙な顔でついて行く。
「それで、報酬の方は……?」
「心配するな、金貨をはずむ。性器具の代金の残額も支払うぞ」
「ありがとうございます」
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