愛と禁欲のサーガ・腐食の魔法[第一部・人間界都市編]本格的異世界LOVEバトル・ファンタジー

田丸哲二

文字の大きさ
45 / 75
第五章・四大元素の鍵

アルダリのすけべ心

しおりを挟む
「お前がアルダリか?」

 倉庫の上階から呼ばれて、アルダリがパイプの手摺りに片膝を付いてロングスカートから美脚を見せ付けるファラを見上げて驚く。

「あ、アレはなんじゃ?」

 わざわざ見やすい位置でスカートの中で冷たい光を放つ鉄のパンツを覗いて、いつになく真剣な表情で嘆いた。

「まさか、有り得ん」

「あれっ?すけべジジイの反応がいつもと違うぞ」

「友人の教授が心配なんだよ」

 ソングの疑問にチーネが代弁したが、アリダリは中山教授のメッセージを思い起こして四大元素の意味合いを考えていた。

 FIRE(火)
 WATER(水)
 AIR(風)
 EARTH(地)

 F =ファラ
 W =ウィン
 A =アン
 E=エナ


 ファラはアルダリのリクエストに答えるようにロングスカートを捲って、踊り場に倒れている教授の体に片足を乗せて転がし、リードで首を絞められる頭部を空中に晒す。

「友だちって、こいつか?」

「教授、助けに来たぞ!」

 ソングが叫んで元気付けたが、ウルガンがパイプの手摺りから顔を出して吠え、牙を剥き出しにして戦士チームを威嚇した。

「狼族は俺が相手する」

 エリアンがウルガンを睨み、三角の耳を立てて背中の野獣の剣を抜くと、戦士チームは扇型の陣形になり、王子とチーネが弓を構え、トーマはトカゲの被り物をして空手のポーズをする。

「お前がランス・マンダーの四姉妹、ファラか?」

 F =ファラ  FIRE(火)

 アリダリは戦士チームを手で制して前に進み出て、興奮して熱い息を吐くファラに呼びかけた。

『四大元素とランス・マンダーの四姉妹との関係性はなんじゃ?』

「だったら、何?」

 一触即発の状況ではあるが、中山教授を救出するにはこの謎を解き明かして有利に戦いを運ぶしかない。

「ランス・マンダーを知っているのか?」

 ジェンダ王子が弓を構えてアリダリに質問した。戦いの火蓋を切れば、教授が突き落とされて絞首刑になるのは間違いない。

「若き頃に一緒に魔法学を学んだ仲であるが、ラグナロクの戦いで行方不明になった」

 アリダリはすげべ心を抑制して思考を巡らしている。

『死んだ筈じゃが……。まさか、暗黒の魔術で蘇ったか?』

「どうする?アリダリ」

「熟女はわしに任せろ」

 その自信の溢れた言葉を聴いて、ソングはアルダリの視線の先に鋼鉄の輝きを放つ下着がある事に気付いた。

「あれは……鉄のパンツか?」

 普通なら肌触りの良い生地であるべきの下着なのに、堅そうなパンツを穿いているのを知って全員が唖然とした。

「痛そう」

 トカゲの被り物をしたトーマが手を望遠鏡にして眺めて「鍵が掛かってんぞ」と教える。

「トイレとか、どうしてんだ?」

「SEXは?」

 戦士チームの興味本位な騒めきに、ファラが怒ってロングスカートを剥ぎ取り、二階で下着ショーのポーズをして怒り狂った。

「悪い?ウルガン、片っ端から咬み殺しなさい」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

事務仕事しかできない無能?いいえ、空間支配スキルです。~勇者パーティの事務員として整理整頓していたら、いつの間にか銅像が立っていました~

水月
恋愛
「在庫整理しかできない無能は不要だ」 第一王子から、晩餐会の場で婚約破棄と国外追放を告げられた公爵令嬢ユズハ。 彼女のギフト【在庫整理】は、荷物の整理しかできないハズレスキルだと蔑まれていた。 だが、彼女は知っていた。 その真価は、指定空間内のあらゆる物質の最適化であることを。 追放先で出会った要領の悪い勇者パーティに対し、ユズハは事務的に、かつ冷徹に最適化を開始する。 「勇者様、右腕の筋肉配置を効率化しました」 「魔王の心臓、少し左にずらしておきましたね」 戦場を、兵站を、さらには魔王の命までをも在庫として処理し続けた結果、彼女はいつしか魔王討伐勇者パーティの一人として、威圧感溢れる銅像にまでなってしまう。 効率を愛する事務屋令嬢は、自分を捨てた国を不良債権として切り捨て、再出発する。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

処理中です...