のんちゃんシリーズ 【のんちゃんのおるすばん】【のんちゃんのふしぎなぼうけん】

零兆

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しゃぼんランドの冒険③

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「……のんちゃん、のんちゃん」

ママのやさしい声が、まぶたの奥に届いた。
ふわりと漂っていたしゃぼん玉の世界が、すこしずつほどけていく。

「……しゃぼん……おうじ……?」

まだ夢の中にいたいのに、目の前がだんだん明るくなって――
のんちゃんは、パチッと目を開けた。

「おはよう、のんちゃん。寝ちゃってたね」

ママが、キッチンからそっと戻ってきたところだった。
もふにゃん(※名前はまだない)は、のんちゃんのほっぺにぴとっとくっついて眠っている。

「……ママ……」

「どうしたの?」

のんちゃんは、しばらくママをじっと見つめて――
ぽつりと、夢の中で言った言葉をそのまま口にした。

「わたし、ママとずっといっしょがいいの……」

ママはびっくりした顔をしたあと、やさしく笑った。

「うん。ママものんちゃんと、ずーっといっしょにいたいよ」

ぎゅっと抱きしめてくれるそのぬくもりは、
しゃぼんの国より、ずっとあったかくて――

「ママぁ……んふふ……すきぃ……」

のんちゃんはほっぺをすりすりしながら、ママのおなかに顔を埋めた。

「ふふ、甘えんぼさんめ」


---

ふと、そのとき。
窓の外に、ふわりと浮かぶ――小さなしゃぼん玉が、ひとつ。

「……あっ! しゃぼんおうじ!」

のんちゃんは、あわてて窓辺へ駆け寄る。

でも、しゃぼん玉は風に乗って、空のほうへ消えていった。

「……ま、いっか」

のんちゃんはにこっと笑って、ひとこと――

「つぎ、また会えるもんねっ!」

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