百色学園高等部

shine

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すれ違い…………??

先輩ごめんなさい

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俺はなにか良い匂いがするものを抱き抱えていた。

「ふぁ~この匂い好き~」


目をつぶったまま、すんすんかぐ。



そして


すりすり………





「起きましたか…………唯利くん??」



何か聞きなれた声





えーっと、



この声は……



「えっ???」

あわてて体を起こす。



「あたたた………」




「頭、いたいですか?」


心配そうに覗き込む明海先輩





明海先輩!!!!





「せ、せせせ…………んぱい、何故ここここ…………」


あわてて逃げようとするが、



ガシッと腕を捕まれる。


「おや、いつまで逃げるんですか?」



「いや、逃げてなんかな…………」

「二時間以上も抱き枕にしたのに?」



「だ、だだだきまくら!!!!??????」

確かに、さっき嗅いだ匂いは先輩の匂いだとおもう。


「そうですよ。唯利君、離してくれなくって、私ずっと動けなかったんですからね」


「離し…………/////」

え、まじか…
もうしわけない…………


てか、あれ??

「唯利くんって…………呼び方変わって…」

「あなたがそう呼べって言ったんですよ」




え、そんなこと言ったっけ…………いつだろう。何日前…………


「まさか覚えてないんですか???」


「すいませんっ」

「それで、なんで私を避けてたんです?」


「いや、その…………」

自分でも、なんで避けてたんだろう、って思う。


それなのに、にっこり笑う明海先輩
「私のこと嫌いですか?」
いっつも綺麗な笑顔だけど、
今日も綺麗~な笑顔だけど、

笑顔の本質がちょっと違う気が…………

「ちがっ。えっと、そういうわけじゃなくて、あの……」

「嫌いじゃなきゃ何ですか?」

迫ってくる先輩の顔



悪役的な顔もまたいいネ(≧∀≦)b…………と思いながらも、

どう返事すればいいかわからない。


「いや、あの…………」

しどろもどろ言葉を探してたら、



「おい。なに乳くりあってんだ」

「「ひっ」」
みーたんがカーテンをしゃっと開けて覗き込む。


「ち、ちくりあってなんか………」


「そんなつもりでは…………」

先輩と一緒に縮こまってしまう俺たち。


「元気になったなら出てけ。もう放課後だから俺は帰りたいんだ。」


自分のこと優先か。
先生の癖に、なんて横暴…………とは思うが、正論だ。俺らもそんなことは言えないだろう。


元気な俺らがいつまでも保健室にいちゃ、ほんとに具合が悪い人が使えなくなってしまう。


保健室を出ていく際、みーたんに声をかけられる。


「桜河~、昼食べてないんだから、ちゃんと三食食えよー(ちゃんと3回分薬飲めよ)」


「え、今、え、放課後!?」

「そうですよ。私も唯利君に抱きつかれて離してもらえなかったせいで食べ損ねちゃいました」


そ、れは、ほんとすみません………。








保健室をでて、軽く軽食をとることにした二人だが…


今までわけもわからず避けられてた仕返しとでもいうように、
さっきの保健室でドキドキさせられた仕返しとでもいうように、


ぐいぐい唯利をいじめて楽しむ明海の姿が目撃されていた。

「唯利君。口を開けてください」

「せ、先輩、それはちょっとっ」

「はい、あ~ん♡してくださーい」

「いや、自分でっ…モゴッ…………」

「美味しいならもう一口差し上げますよ~」


「食べられまっ…ゴッ…………」


いつも桜河唯利が誰かに食べさせる側だったが、珍しく今回は違うのである。


よって、この、桜河が涙目になって片頬を膨らませてる写真は激レア写真として学校中で取引された。






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