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1章辺鄙な領にて
18話ティタイム
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そして、俺はスミスについさっき温めたばかりのアルモンドミルクを飲まされる。
香ばしいアルモンドの匂いとミルクの濃厚な味わいが全身に染み渡る。
【アルモンド】
解説 非常に人気の高級食、食べやすく、甘くて香ばしいく、栄養価も高く、料理に使われやすく、このウゼルゲート戦時中では兵糧丸にも用いられたりと、更に増殖食物繊維が豊富で万能性のある食材。
効能 タンパク種、脂、ビレロB1B2、ガルシウム、リン金、増殖食物繊維などを含んだ万能性がある
ビレロB2 発育促進
リン金 骨や歯をつくる。魔糖代謝を高める
増殖食物繊維 腸機能を高める
グビクビグビ……ぷはっ……いや、やっぱり、うめな……ストレスが一気に吹っ飛ぶわ。
すると、甘みの強いケーキの匂いが鼻を刺激した。
メイドが運んできたのは、既に三角型に切り揃えられたミルクケーキ、チョコケーキ、チーズケーキ、モンブランケーキ、アップルパイのケーキの大皿だ。
そして、特に目を引くのは、赤いスライスの果実、ミルフィーユの生地のケーキだ。
この果実はドラゴンの形状をした果実、酸味のあるイチゴ味で、果肉がしっかりしている
そのドラゴンフルーツのスライスが綺麗に飾り付けられたケーキの上に、ナイフを落とし込むと、サクッサクッと音を立てて、更に深く切り込み開くと、ミルク色とチョコ色が交互に織り成すパイの層が露わになる。
なんて……美味そうなケーキなんだ。
何層にも丁寧に積み上げられた生地は精巧さが伺え、焼き加減も絶妙、何よりも作ったものの優しさが現れている。
このケーキ……間違いなく、母さんが作ったんだ。
俺、このケーキ食べたい……食べよう!
俺は一生懸命に短い腕を使って、伸ばそうと脳から指令を出すが、身体がうまく反応してくれない。なかなか、赤ちゃんも大変だ。
うぅぅぅ、力を出してやっと伸びたと思ったら、うまく、方向や距離が掴めず、空を握って終わる。うぅぅぅーあーだめだ。あー苛々するな。
俺の無様な姿に、悪戯っ子な笑みで、クスクスと笑う。
ムカムカするな。負けないぞ。
顔を真っ赤にし、限りある腕の力を出し、手を伸ばし、ケーキの皿を掴む。やったぁぁぁぁぁ!
初めて手を上手く使える第一歩を達成しました
赤ちゃん成長ポイント1000ポイントを獲得しました
所有している赤ちゃん成長ポイント:6115ポイント
赤ちゃん称号:存在不確かな生命(ステージ1)
ランクアップはまだまだ!
スキル経験値100ポイント獲得しました
スキル経験値ポイント所有数:260ポイント
だが、対面にいたストラノが口の回りにクリームをつけて、無理矢理に前のめりになって、俺が獲得したケーキ皿を奪い取った。
「へへへ」
え?
今何が起きたんだ? カラスが突然襲ってきたぐらいの衝撃だ。
「ふんっ、これはストだから」
ストが嘲笑うかのように鼻で笑う。
子供といえど、非常に憎たらしく、不愉快だ。
いやいや、どう見てもこれは俺のじゃないか!
「ストのぉ!」
そんなに食べきれないだろう!
それに、まだ他のケーキが残っているじゃないか。
可愛い弟に譲ってあげてもいいだろ。
俺は怒りにまかして、ストラノからケーキ皿を奪い返す。
「(俺のだ!)」
「ストのぉ!」
「(俺の!)」
「ストのぉ!!」
「(俺の!)」
くだらない奪い合いを続けた。
「(もらったぁぁぁ! へへへ残念だが、これは俺のものだ! べぇーだ! ははははは、盗れるもんなら盗ってみろ、ス、ト)」
「むむっっっっ……いやぁぁぁぁあああああ!!!!! なんでぇ……とるのぉ……ぐすん……いやぁぁぁぁああん!!!!!」
静かに、あ…………。
ストラノは生クリームをいっぱいつけた顔を歪ませ、透き通った青の両眼から涙を滲ませ、泣き出した。
「えーんんんんんんんん!!!!」
姉を泣かした。
ギロッと睨む、サリバンとスミス。
「女の子を泣かすなんて最低ね」
「シウス!!」
香ばしいアルモンドの匂いとミルクの濃厚な味わいが全身に染み渡る。
【アルモンド】
解説 非常に人気の高級食、食べやすく、甘くて香ばしいく、栄養価も高く、料理に使われやすく、このウゼルゲート戦時中では兵糧丸にも用いられたりと、更に増殖食物繊維が豊富で万能性のある食材。
効能 タンパク種、脂、ビレロB1B2、ガルシウム、リン金、増殖食物繊維などを含んだ万能性がある
ビレロB2 発育促進
リン金 骨や歯をつくる。魔糖代謝を高める
増殖食物繊維 腸機能を高める
グビクビグビ……ぷはっ……いや、やっぱり、うめな……ストレスが一気に吹っ飛ぶわ。
すると、甘みの強いケーキの匂いが鼻を刺激した。
メイドが運んできたのは、既に三角型に切り揃えられたミルクケーキ、チョコケーキ、チーズケーキ、モンブランケーキ、アップルパイのケーキの大皿だ。
そして、特に目を引くのは、赤いスライスの果実、ミルフィーユの生地のケーキだ。
この果実はドラゴンの形状をした果実、酸味のあるイチゴ味で、果肉がしっかりしている
そのドラゴンフルーツのスライスが綺麗に飾り付けられたケーキの上に、ナイフを落とし込むと、サクッサクッと音を立てて、更に深く切り込み開くと、ミルク色とチョコ色が交互に織り成すパイの層が露わになる。
なんて……美味そうなケーキなんだ。
何層にも丁寧に積み上げられた生地は精巧さが伺え、焼き加減も絶妙、何よりも作ったものの優しさが現れている。
このケーキ……間違いなく、母さんが作ったんだ。
俺、このケーキ食べたい……食べよう!
俺は一生懸命に短い腕を使って、伸ばそうと脳から指令を出すが、身体がうまく反応してくれない。なかなか、赤ちゃんも大変だ。
うぅぅぅ、力を出してやっと伸びたと思ったら、うまく、方向や距離が掴めず、空を握って終わる。うぅぅぅーあーだめだ。あー苛々するな。
俺の無様な姿に、悪戯っ子な笑みで、クスクスと笑う。
ムカムカするな。負けないぞ。
顔を真っ赤にし、限りある腕の力を出し、手を伸ばし、ケーキの皿を掴む。やったぁぁぁぁぁ!
初めて手を上手く使える第一歩を達成しました
赤ちゃん成長ポイント1000ポイントを獲得しました
所有している赤ちゃん成長ポイント:6115ポイント
赤ちゃん称号:存在不確かな生命(ステージ1)
ランクアップはまだまだ!
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スキル経験値ポイント所有数:260ポイント
だが、対面にいたストラノが口の回りにクリームをつけて、無理矢理に前のめりになって、俺が獲得したケーキ皿を奪い取った。
「へへへ」
え?
今何が起きたんだ? カラスが突然襲ってきたぐらいの衝撃だ。
「ふんっ、これはストだから」
ストが嘲笑うかのように鼻で笑う。
子供といえど、非常に憎たらしく、不愉快だ。
いやいや、どう見てもこれは俺のじゃないか!
「ストのぉ!」
そんなに食べきれないだろう!
それに、まだ他のケーキが残っているじゃないか。
可愛い弟に譲ってあげてもいいだろ。
俺は怒りにまかして、ストラノからケーキ皿を奪い返す。
「(俺のだ!)」
「ストのぉ!」
「(俺の!)」
「ストのぉ!!」
「(俺の!)」
くだらない奪い合いを続けた。
「(もらったぁぁぁ! へへへ残念だが、これは俺のものだ! べぇーだ! ははははは、盗れるもんなら盗ってみろ、ス、ト)」
「むむっっっっ……いやぁぁぁぁあああああ!!!!! なんでぇ……とるのぉ……ぐすん……いやぁぁぁぁああん!!!!!」
静かに、あ…………。
ストラノは生クリームをいっぱいつけた顔を歪ませ、透き通った青の両眼から涙を滲ませ、泣き出した。
「えーんんんんんんんん!!!!」
姉を泣かした。
ギロッと睨む、サリバンとスミス。
「女の子を泣かすなんて最低ね」
「シウス!!」
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