消えたい私が、生きる目的を見つけた話【闘病日記】

ほしのことば

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今までのこと

1.小学生で感じた対人関係の難しさ

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人と人との関わりって難しい。
大人になった今、そんなことは分かりきっていて、その上で人と人との関わりを考えながら生きている人がほとんど。
成長する過程でその難しさと出会い、乗り越えたから大人は人との関わり方が分かるんだと思います。
私はそんな難しさを、小学四年生の時に感じたと記憶しています。


当時明るくて誰とでも仲良くなれる性格だった私は、男女関係なく友達が多く、休み時間は偏ることなく色々な子と遊んでいました。
よく言えば親しみやすさがあったのか、徐々にいじられキャラとしての地位を確立していきます。

ただ小学四年生のいじりなんて大して面白みも無いもので、名前を文字って食べ物にされたり、鈍臭いなとか男みたいとか、そんな程度のものでした。いじりも幼稚であれば、同じく私の感性もまだ幼いもので、私はそのいじりをどう受け止めて返したらいいか分からず、段々悩みになっていきました。

既にいじりいじられ問題を履修済みである両親は、「あなたが笑いに変えればいいのだ」といいます。

私はみんなからのいじりが嫌でした。名前も食べ物にされたくないし、食べ物にされることで執拗に「食べていいの?」とか「焼くよ」とか言われるのが本当に苦痛でした。だけどこれは私に、笑いに変える力がないからダメなのだと思いました。

当時は自分の中でそう認識して幼いながらに昇華し、「食べていいの?」と言われたら「ジュー」と自ら焼く素振りを見せたり、「焼くよ」と言われれば「両面しっかり焼いて召し上がれ」なんてお粗末な返しをして乗り切りました。私のそのリアクションは男子たちには刺さったようで、見事いじりを笑いにして見せました。
そうすると当時の自分もなんとなくスッキリした気になりました。

今思えばあの時感じたスッキリは、自然と感じたものではなく、自分の中に存在し続ける違和感を誤魔化すために、無理やり「スッキリした」と言い聞かせていただけなんだろうなと思います。
両親が私に無理をさせたとは思わないのですが、でもきっと、「辛いね」と頭を撫でて欲しかったのだろうなと思います。



そして男子たちからウケをとる私を気にいらない女子たちは、段々私に嫌な態度を向けるようになりました。
同じ班で仲良くしていた女子です。

私だけ分からない話をしたり、馬鹿にしたような態度で名前を呼び捨てにしたり、家族ごっこなんて小学四年生にしては幼稚な遊びをわざわざして、私を自動的に「犬役」に任命しました。お姉さん役とかがいいと主張しましたが、そういうと仲間はずれにするよというようなことを言われるので、私はおとなしく「ワン」というしかありませんでした。
心配した両親が担任の先生に相談してくれましたが、当時の担任は考え方のアップデートがまだ行われていないタイプで、私と該当生徒を同時に呼び出し、同じ環境で該当生徒を𠮟り、最終的には該当生徒にはもちろん私にも反省文のようなものを書かせました。

そんなことをされて、私たちの仲が悪化するのは想定の範囲内ですよね。
結局その子とはその後一切話せなくなりました。

私は普通の友達として仲良くしたかっただけなのに、どちらかが傷つく方法じゃないと成り立たない関係があることや、大人になっても人間関係を整えることは難しいのだなぁと、弱冠十歳にして悟ったのでした。




そして小学校5年生で私は好きな人が出来ました。
もちろんそれ以前にも恋をしたことはありましたが、今思い返しても、あんなに一人の男性を好きに思ったことはないというくらい好きでした。
同じクラスの同じ児童会役員をしていた子で、頭が良くて意地悪な性格。だけど与えられた仕事には真面目に取り組む姿が、当時の私にはとても大人に見えたのです。

恋心は隠して彼と接していましたが、どうしても本人に言わないと逃げられないような場面があり、必死に隠していた彼への想いはいとも簡単に見つかってしまいました。
彼は私の気持ちを喜ぶような素振りを見せましたが、いつの間にかそれが悪口に変わり、当時彼のことが大好きだった私は彼からの悪口に耐えきれず、何日かだけ学校をお休みしました。

「死ね」「ブス」「消えろ」と言われたこと以外ハッキリ覚えていませんが、かなりショックでした。

ただその当時は私も彼も精神的に幼く、私は私で大袈裟に受け取っていたのではないかと思いますし、彼は彼で言ってはいけない言葉を使ったという自覚があるようです。今ではお互いのことを許し、気軽に相談し合える大切な友人の一人になっていますが、当時の私にとっては、「簡単に心の内を話してはいけない」と自分に制限をかけてしまう経験だったなと思います。
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