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16 隣人の向居さんと最後の晩餐を…
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それが好きとか、そう言う感情に近いと向居が気付いとたのは、志野が出張で、しばらく家を空けると伝えに来てくれた時だ。
別れた後から妙に悲しくなってしまい。
いつも通りに作ったはずのご飯が、美味しくないと食が進まなかった。
そこで、ハッとした。
いつも一緒に、食べていたからこそ美味しかったんだと…
とても、単純で簡単な答えに胸が高鳴った。
『…やっぱり。好きになっていたんだなぁ…』
ドコからどう見ても、それしか浮かばない。
ただの偶然が、いつの間にか志野を認識してしまっていた事が、大きかったのだろう。
告白してみるか?
いや自分は、今のこの関係が好きであって告白するとか…
そこまでの変化は、望んでいなかった。
それは、してはいけない行動の気がしてより複雑になった。
今から思えば、複雑にしていたのは、その自分の行動だとは知らずに…
たった3日の出張、しかも国内。
連絡が、一切無かった訳では無い。
こう言う町に来ています。
メッセージに新幹線から撮った風景が送付されていたり。
出張の帰りがけに通話上で、
『今、駅ナカなんです。新幹線を待つ間に会社にお土産を買いたいと思っているんですが、この辺りだと何が、一番お土産として喜ばれますか?』
『…そのあたりって、有名なお菓子屋さんがあるはずだよ。和洋のお菓子が沢山あって、確か…コーナーとして仕切られてるの見たことある!』
『あっ確かに◯◯◯屋ってコーナーがあります。どら焼きにまんじゅう。焼き菓子類にロールケーキとか、色々ありますね…』
『でしょ? コレでもフードライターですから』
『会社に焼き菓子とまんじゅうを買うとして…向居さんは、何か良いですか?』
一段と弾んだトーンの声を出す志野に…
もしかして会社へのお土産は、建前で自分へのお土産が、目的で通話を?
とか? そんな事を考えて居るとたちまち顔がニヤケしまった。
『ええ~っ、そんなこと言うと本気で買って来てもらうよ。会社のついでなんだから…』
『…あの俺…このロールケーキ食って見たいんですけど…一緒に食べません? 期間限定のフルーツロールみたいで…』
一緒にと言うフレーズにドキッとなる。
『向居さん?』
『あっ…うん。楽しみ!』
『じゃ…1つ買って帰りますね。会社に回ってからなんで…家につくのは夕方になります』
『うん。気を付けてね』
そう言って切れた通話を、噛み締めるように向居は、ペタリと床に座り込んだ。
元々志野くんが、帰って来る日だから朝からソワソワしていたし何度も何度も、時計ばかりを見ていたから。
本の数分の通話でも、嬉しかった。
次第に太陽も傾きかけ夕方頃になると、落ち着かなくなり自分自身の置き場所が無くなって、廊下をウロウロしたりリビングを、行ったり来たりとひたすら繰り返しいた。
新幹線を降りましたよ。って、メッセージが入ったのは、1時間前…
会社に寄ってから帰って来るって書いてあったから…
もう直ぐ帰って来る時間だよね?
別れた後から妙に悲しくなってしまい。
いつも通りに作ったはずのご飯が、美味しくないと食が進まなかった。
そこで、ハッとした。
いつも一緒に、食べていたからこそ美味しかったんだと…
とても、単純で簡単な答えに胸が高鳴った。
『…やっぱり。好きになっていたんだなぁ…』
ドコからどう見ても、それしか浮かばない。
ただの偶然が、いつの間にか志野を認識してしまっていた事が、大きかったのだろう。
告白してみるか?
いや自分は、今のこの関係が好きであって告白するとか…
そこまでの変化は、望んでいなかった。
それは、してはいけない行動の気がしてより複雑になった。
今から思えば、複雑にしていたのは、その自分の行動だとは知らずに…
たった3日の出張、しかも国内。
連絡が、一切無かった訳では無い。
こう言う町に来ています。
メッセージに新幹線から撮った風景が送付されていたり。
出張の帰りがけに通話上で、
『今、駅ナカなんです。新幹線を待つ間に会社にお土産を買いたいと思っているんですが、この辺りだと何が、一番お土産として喜ばれますか?』
『…そのあたりって、有名なお菓子屋さんがあるはずだよ。和洋のお菓子が沢山あって、確か…コーナーとして仕切られてるの見たことある!』
『あっ確かに◯◯◯屋ってコーナーがあります。どら焼きにまんじゅう。焼き菓子類にロールケーキとか、色々ありますね…』
『でしょ? コレでもフードライターですから』
『会社に焼き菓子とまんじゅうを買うとして…向居さんは、何か良いですか?』
一段と弾んだトーンの声を出す志野に…
もしかして会社へのお土産は、建前で自分へのお土産が、目的で通話を?
とか? そんな事を考えて居るとたちまち顔がニヤケしまった。
『ええ~っ、そんなこと言うと本気で買って来てもらうよ。会社のついでなんだから…』
『…あの俺…このロールケーキ食って見たいんですけど…一緒に食べません? 期間限定のフルーツロールみたいで…』
一緒にと言うフレーズにドキッとなる。
『向居さん?』
『あっ…うん。楽しみ!』
『じゃ…1つ買って帰りますね。会社に回ってからなんで…家につくのは夕方になります』
『うん。気を付けてね』
そう言って切れた通話を、噛み締めるように向居は、ペタリと床に座り込んだ。
元々志野くんが、帰って来る日だから朝からソワソワしていたし何度も何度も、時計ばかりを見ていたから。
本の数分の通話でも、嬉しかった。
次第に太陽も傾きかけ夕方頃になると、落ち着かなくなり自分自身の置き場所が無くなって、廊下をウロウロしたりリビングを、行ったり来たりとひたすら繰り返しいた。
新幹線を降りましたよ。って、メッセージが入ったのは、1時間前…
会社に寄ってから帰って来るって書いてあったから…
もう直ぐ帰って来る時間だよね?
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