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51 つい打ち明けてしまった事情・公爵視点
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【公爵視点】
ジャネットと視察を終えた皇帝は、俺と語り合いたいと、執務室の扉を叩いた。男同士でなにか話し合いたいとのことだろうな。
「……見事な教育の仕組みであった。あの学校の在り方は、多くの国の参考になるはずだ」
「陛下にそう言ってもらえるなら、作った甲斐があったな。しかし、当家を訪れた理由はそれだけではないだろう?」
「あぁ、もちろんだ。……我が帝国には皇女がふたりいる。アベラール公子にはまだ婚約者がいないと聞いた。できればよい縁を、と思っている」
「……俺は家族を大事にしたい。アベラールが年頃になったら、考えたいんだ。政略結婚は貴族の義務ではあるが、キーリー公爵家は他家に媚びることなく生きる術を知っている」
「やはりそうきたか。……まぁ、想定内だ。朕は政治家ではあるが、友も求めている。公爵、貴公とは良き友にもなれそうだ。朕も皇女が嫌がる縁談を無理に進めるつもりはない。帝国を己の力で守る自信がないわけじゃないからな」
「それなら歓迎する。俺は肩書きより、中身で人を見る主義だ」
「それでこそ、貴公らしい。まぁ、朕らは良い関係を築いていこうぞ。……これから家族も増えるだろうしな!」
「あぁ、皇后陛下はまだまだ子どもを、たくさん生めそうだ。大家族を目指しているのか?」
俺がそう言うと、皇帝は呆れた顔をしながら苦笑した。
「公爵のことを言ったのだがな……貴公も夫人もまだ若い。これから、三人は生めるだろう、という意味だ」
「あぁ、俺たちのことか……」
「結婚してほぼ一年経っていることは承知している。しかし、まだできないと限ったわけではないぞ。帝国にはいい医者や薬師がいて、長らく子供に恵まれなかった夫婦も、すんなりと子を――」
俺は皇帝を見つめながら、首を横に振った。皇帝の目が、ちらと俺の腰元へと向かい――
「……まさか、貴公……」
同情をたたえた視線に、俺は即座に首を横に振った。なにかよからぬことを思ったのに違いないからだ。
「……いや、違う違う! そういう意味ではない! 俺もジャネットも身体に問題があるわけじゃない。皇帝陛下が心配していることではなくて……なんというか、子供ができるわけがないのだ」
俺は真剣に心配してくれる皇帝に偽りが言えず、つい、これまでのジャネットとの経緯を、簡単にかいつまんで話してしまった。
「……というわけで、俺の初夜の失言のせいで、まだ夫婦として踏み出せていないのさ。いや、俺もなぜこうも長く引っ張ってしまったのか。我ながら情けない」
次の瞬間には、皇帝から豪快に笑われ……終いにはかわいそうな者を見る目で見つめられてしまった。
「いいか? 今、告白しろ。朕が証人になってやろう」
「は?」
「だから、ここまでこじれてしまったら、夫人も貴公を信じられぬかもしれん。朕と皇后が証人になり、今から結婚をし直せばよい。仕切り直しだ」
【ジャネット視点】
ルカとアンナが帰った後、皇后から庭園への散歩を誘われた。
「もしよろしければ、ご一緒に夕焼けを楽しみませんこと? 手入れの行き届いたお庭なので、少し歩きたくなりましたのよ」
もちろん、断る理由などなかった。
その誘いには、ただの礼儀を超えた親しみが感じられたのだ。
私は控えめにほほえんで応じた。
「光栄ですわ。ぜひ、ご一緒させていただきます」
しばらく花が咲き誇る庭園をゆっくりと歩き、一角にあるガゼボに座った。噴水の音が心地よく響いてくる。
あかね色に染まった空は美しく、涼やかな風が気持ちいい。
「……今日は素晴らしいものを見せていただきましたわ。あの生徒たち、皆とても生き生きしていて、明確な目標を持って学んでいるのが伝わってきました。彼らは素晴らしい人材ですね。国の宝ですわ」
皇后はやわらかな声でそうおっしゃり、にっこりとほほえんだ。
「ありがとうございます。まだ始めて日の浅い学校ではありますが……手に職をつけて、ひとりでも多くの領民たちが自分の暮らしを豊かにする、そんな手助けができたらと思います。これは、皆が幸せになれる魔法の一種ですわ」
「キーリー公爵夫人は、とても素敵な方ね。……あぁ、これからが楽しみだわ。あなたはまだ若いから、きっとこれからお子様に恵まれて……もっと幸せになれましてよ」
私の浮かない顔に皇后は慌てて謝罪した。
「まだ結婚して一年ですわ。大丈夫。この私が帝国から優れた医師や薬師をこちらに派遣しますわ。我が国は、その分野ではかなり高度な――」
皇后が説明しかけたところを、いきなり皇帝が現れてさえぎった。
「皇后、公爵の失態なのだよ。よいか? 今より、公爵が夫人に改めて結婚を申し込み、我らがその証人となる。それが一番良い解決策だと、朕は思う」
皇帝の話を皇后は首を傾げながら聞くうちに、公爵をちらりと鋭く睨みつけ、こうおっしゃった。
「なんて酷い……公爵夫人、さぞ辛かったでしょうね……かわいそうに。さぁ、公爵様、早く告白なさいませ。人生の時間は永遠ではありませんのよ」
皇后はまるで姉のように私の髪を撫で、抱きしめてくださった。
そして、公爵は…
⟡┅┅┅━─━┅┄ ┄┅━─━┅┅┅⟡
※いよいよ、公爵がやっとジャネットに告白しますよ! 完結まで、あとちょっと(*^。^*)
ジャネットと視察を終えた皇帝は、俺と語り合いたいと、執務室の扉を叩いた。男同士でなにか話し合いたいとのことだろうな。
「……見事な教育の仕組みであった。あの学校の在り方は、多くの国の参考になるはずだ」
「陛下にそう言ってもらえるなら、作った甲斐があったな。しかし、当家を訪れた理由はそれだけではないだろう?」
「あぁ、もちろんだ。……我が帝国には皇女がふたりいる。アベラール公子にはまだ婚約者がいないと聞いた。できればよい縁を、と思っている」
「……俺は家族を大事にしたい。アベラールが年頃になったら、考えたいんだ。政略結婚は貴族の義務ではあるが、キーリー公爵家は他家に媚びることなく生きる術を知っている」
「やはりそうきたか。……まぁ、想定内だ。朕は政治家ではあるが、友も求めている。公爵、貴公とは良き友にもなれそうだ。朕も皇女が嫌がる縁談を無理に進めるつもりはない。帝国を己の力で守る自信がないわけじゃないからな」
「それなら歓迎する。俺は肩書きより、中身で人を見る主義だ」
「それでこそ、貴公らしい。まぁ、朕らは良い関係を築いていこうぞ。……これから家族も増えるだろうしな!」
「あぁ、皇后陛下はまだまだ子どもを、たくさん生めそうだ。大家族を目指しているのか?」
俺がそう言うと、皇帝は呆れた顔をしながら苦笑した。
「公爵のことを言ったのだがな……貴公も夫人もまだ若い。これから、三人は生めるだろう、という意味だ」
「あぁ、俺たちのことか……」
「結婚してほぼ一年経っていることは承知している。しかし、まだできないと限ったわけではないぞ。帝国にはいい医者や薬師がいて、長らく子供に恵まれなかった夫婦も、すんなりと子を――」
俺は皇帝を見つめながら、首を横に振った。皇帝の目が、ちらと俺の腰元へと向かい――
「……まさか、貴公……」
同情をたたえた視線に、俺は即座に首を横に振った。なにかよからぬことを思ったのに違いないからだ。
「……いや、違う違う! そういう意味ではない! 俺もジャネットも身体に問題があるわけじゃない。皇帝陛下が心配していることではなくて……なんというか、子供ができるわけがないのだ」
俺は真剣に心配してくれる皇帝に偽りが言えず、つい、これまでのジャネットとの経緯を、簡単にかいつまんで話してしまった。
「……というわけで、俺の初夜の失言のせいで、まだ夫婦として踏み出せていないのさ。いや、俺もなぜこうも長く引っ張ってしまったのか。我ながら情けない」
次の瞬間には、皇帝から豪快に笑われ……終いにはかわいそうな者を見る目で見つめられてしまった。
「いいか? 今、告白しろ。朕が証人になってやろう」
「は?」
「だから、ここまでこじれてしまったら、夫人も貴公を信じられぬかもしれん。朕と皇后が証人になり、今から結婚をし直せばよい。仕切り直しだ」
【ジャネット視点】
ルカとアンナが帰った後、皇后から庭園への散歩を誘われた。
「もしよろしければ、ご一緒に夕焼けを楽しみませんこと? 手入れの行き届いたお庭なので、少し歩きたくなりましたのよ」
もちろん、断る理由などなかった。
その誘いには、ただの礼儀を超えた親しみが感じられたのだ。
私は控えめにほほえんで応じた。
「光栄ですわ。ぜひ、ご一緒させていただきます」
しばらく花が咲き誇る庭園をゆっくりと歩き、一角にあるガゼボに座った。噴水の音が心地よく響いてくる。
あかね色に染まった空は美しく、涼やかな風が気持ちいい。
「……今日は素晴らしいものを見せていただきましたわ。あの生徒たち、皆とても生き生きしていて、明確な目標を持って学んでいるのが伝わってきました。彼らは素晴らしい人材ですね。国の宝ですわ」
皇后はやわらかな声でそうおっしゃり、にっこりとほほえんだ。
「ありがとうございます。まだ始めて日の浅い学校ではありますが……手に職をつけて、ひとりでも多くの領民たちが自分の暮らしを豊かにする、そんな手助けができたらと思います。これは、皆が幸せになれる魔法の一種ですわ」
「キーリー公爵夫人は、とても素敵な方ね。……あぁ、これからが楽しみだわ。あなたはまだ若いから、きっとこれからお子様に恵まれて……もっと幸せになれましてよ」
私の浮かない顔に皇后は慌てて謝罪した。
「まだ結婚して一年ですわ。大丈夫。この私が帝国から優れた医師や薬師をこちらに派遣しますわ。我が国は、その分野ではかなり高度な――」
皇后が説明しかけたところを、いきなり皇帝が現れてさえぎった。
「皇后、公爵の失態なのだよ。よいか? 今より、公爵が夫人に改めて結婚を申し込み、我らがその証人となる。それが一番良い解決策だと、朕は思う」
皇帝の話を皇后は首を傾げながら聞くうちに、公爵をちらりと鋭く睨みつけ、こうおっしゃった。
「なんて酷い……公爵夫人、さぞ辛かったでしょうね……かわいそうに。さぁ、公爵様、早く告白なさいませ。人生の時間は永遠ではありませんのよ」
皇后はまるで姉のように私の髪を撫で、抱きしめてくださった。
そして、公爵は…
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※いよいよ、公爵がやっとジャネットに告白しますよ! 完結まで、あとちょっと(*^。^*)
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