朝飯前

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その6

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    あとがきの後に書いてみると

 羹に懲りて膾を吹く
 煮え湯を呑ませたら右に出る者がないと言われた熱湯ソムリエの残した名言です。

 用心に越したことはないと申しますが、何事も度を過ぎてはいけません。
 身の丈を知らぬ越境というものは、人生から平穏な楽しみを削ぎ取り、万病の元たるストレスの巣窟ともなりかねませんから。
 知る必要もないことですが、死後の世界はあるのか、どうか、世界が何たるか、何によっているかを知らざる者が常に自らに問いかける甘やかな謎掛けのようなものですが、わたしには、理解の及ぶところではありません。
 天国であれ、楽園であれ、極楽、浄土であれ、地獄、煉獄であろうとも、その扉は誰にも開かれております。すべての人に平等かどうかは、計りかねますが。
 どうか、ご安心ください。

 老爺(じいじと自称しています)からの伝言です。

 皆さん、よいお年を。

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