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第六話 お宝発見!?ダンジョン探索 ~チャプター2~
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ルクスからミスリル鉱山までは馬車で90分ほど。つくづく思うが、ルクスの町の交通の良さには感心する。
それもそのはず。ルクスは元は鉱山で採れたミスリルを各所へ運搬するための中継地点だったが、年々住人が増え始め周辺の森林を切り拓くなどしていきながら交通の要衝として発展していったそうだ。
それ故にルクスの冒険者ギルドも各地へ冒険者の派遣がしやすく、クエストの現場も広範囲に亘っている。
そんな話をリーナから聞きながら、馬車は現場となるミスリル鉱山に着いた。
「うわぁ…。いかにもモンスターが住み着きそうだな。」
坑道の入り口付近には鉱山労働者たちの住居がみられるが、廃鉱となってるため当然住人は居ない。その様子がかえってゴーストタウンめいた雰囲気が出て不気味だ。
そして俺たちは坑道へ進み入った。
「なんだかジメジメしてんなぁ。スライムが好みそうな感じだ。」
「おそらくスライムが棲み着いてしまったことでこれ程の湿気となってしまったのでしょう。」
「もぉ、髪の毛がゴワゴワしてきちゃったわ。」
メルはせっかくセットした髪が湿気によって崩れることを気にしているようだ。
話によると、坑道の奥の方にボスとなるスライムが住み着き、そこからどんどん数を増やし坑道内を占拠されてしまったという。なのでそのボスを倒さない限りスライムを完全に駆除できないそうだ。
坑道はかなり入り組んでいて、地図が手放せない。一歩間違えればすぐ迷子になってしまいそうだ。
そうしながら進んでいった先に、何やら蠢く影がひとつ。
「出た!あれがスライムだよ!」
現れたのはスイカくらいの大きさのゼリー状の水玉。これがこの世界のスライムのようだ。
「よーし、やるぜ!」
そして俺はまた馬鹿の一つ覚えにスライムに突っ込んでいく。
正直、スライムに対してはあの有名RPGの影響で序盤に出てくるザコ中のザコの印象が大きかった。
だが…。
俺はスライムに一太刀入れることが出来た。
しかし、スライムに入れた切れ込みは切ったそばからまたすぐふさがっていく。
「ウソぉ!?」
慌ててスライムから距離を取る。
「ユウヤ。スライムには物理攻撃があまり効かないんだよ。」
「え?そうなの?」
「スライムは核となる部分を突けば倒せますが、あの大きさですと肉眼では核を視認できないので、闇雲に攻撃してもすぐ再生されてしまいます。」
「それじゃあどうしろと?」
「あのスライムですと火の魔術が有効ですね。水分を蒸発させると身体が保てなくなります。」
「火が効くのね!ファイアバレット!」
メルがファイアバレットをお見舞いするとスライムは縮み上がったあと弾けるように消えてしまった。
「やった!」
戦果をあげはしゃぐメル。
「火の魔術しか通用しないのか…。」
「私は火の魔術は使えないから、役立たずだね。」
ちょいと、そんなわけないでしょリーナさん。
「いえ、リーナさんには回復と支援に専念して貰いましょう。ユウヤさんは……。」
シエルは俺の方を見て苦笑いしたあと、目線を逸らす。
流石のシエルも今回ガチの役立たずの俺にかける言葉が見つからなかったようだ。
(そんな憐れんでくれなくても…)
そんなことを考えながら、手に持ったブラックエッジを見つめる。
「…そういえば、このブラックエッジもリーナがダンジョン探索で見つけたんだよな?」
「うん、そだよ。」
「思えば、リーナさんがユウヤさんと組む前の事も結局聞けずじまいでしたね。」
もうパーティを組んでだいぶ経つけど、俺でさえリーナの昔の事は師匠と呼ばれる人物と修行の旅をしていたくらいしか知らなかった。
「よろしければ、お聞かせいただけますか?」
「うーん。いいけど、そんなに面白くないよ?」
こうして俺たちは道すがら、リーナの昔の話を聞く事になった。
それもそのはず。ルクスは元は鉱山で採れたミスリルを各所へ運搬するための中継地点だったが、年々住人が増え始め周辺の森林を切り拓くなどしていきながら交通の要衝として発展していったそうだ。
それ故にルクスの冒険者ギルドも各地へ冒険者の派遣がしやすく、クエストの現場も広範囲に亘っている。
そんな話をリーナから聞きながら、馬車は現場となるミスリル鉱山に着いた。
「うわぁ…。いかにもモンスターが住み着きそうだな。」
坑道の入り口付近には鉱山労働者たちの住居がみられるが、廃鉱となってるため当然住人は居ない。その様子がかえってゴーストタウンめいた雰囲気が出て不気味だ。
そして俺たちは坑道へ進み入った。
「なんだかジメジメしてんなぁ。スライムが好みそうな感じだ。」
「おそらくスライムが棲み着いてしまったことでこれ程の湿気となってしまったのでしょう。」
「もぉ、髪の毛がゴワゴワしてきちゃったわ。」
メルはせっかくセットした髪が湿気によって崩れることを気にしているようだ。
話によると、坑道の奥の方にボスとなるスライムが住み着き、そこからどんどん数を増やし坑道内を占拠されてしまったという。なのでそのボスを倒さない限りスライムを完全に駆除できないそうだ。
坑道はかなり入り組んでいて、地図が手放せない。一歩間違えればすぐ迷子になってしまいそうだ。
そうしながら進んでいった先に、何やら蠢く影がひとつ。
「出た!あれがスライムだよ!」
現れたのはスイカくらいの大きさのゼリー状の水玉。これがこの世界のスライムのようだ。
「よーし、やるぜ!」
そして俺はまた馬鹿の一つ覚えにスライムに突っ込んでいく。
正直、スライムに対してはあの有名RPGの影響で序盤に出てくるザコ中のザコの印象が大きかった。
だが…。
俺はスライムに一太刀入れることが出来た。
しかし、スライムに入れた切れ込みは切ったそばからまたすぐふさがっていく。
「ウソぉ!?」
慌ててスライムから距離を取る。
「ユウヤ。スライムには物理攻撃があまり効かないんだよ。」
「え?そうなの?」
「スライムは核となる部分を突けば倒せますが、あの大きさですと肉眼では核を視認できないので、闇雲に攻撃してもすぐ再生されてしまいます。」
「それじゃあどうしろと?」
「あのスライムですと火の魔術が有効ですね。水分を蒸発させると身体が保てなくなります。」
「火が効くのね!ファイアバレット!」
メルがファイアバレットをお見舞いするとスライムは縮み上がったあと弾けるように消えてしまった。
「やった!」
戦果をあげはしゃぐメル。
「火の魔術しか通用しないのか…。」
「私は火の魔術は使えないから、役立たずだね。」
ちょいと、そんなわけないでしょリーナさん。
「いえ、リーナさんには回復と支援に専念して貰いましょう。ユウヤさんは……。」
シエルは俺の方を見て苦笑いしたあと、目線を逸らす。
流石のシエルも今回ガチの役立たずの俺にかける言葉が見つからなかったようだ。
(そんな憐れんでくれなくても…)
そんなことを考えながら、手に持ったブラックエッジを見つめる。
「…そういえば、このブラックエッジもリーナがダンジョン探索で見つけたんだよな?」
「うん、そだよ。」
「思えば、リーナさんがユウヤさんと組む前の事も結局聞けずじまいでしたね。」
もうパーティを組んでだいぶ経つけど、俺でさえリーナの昔の事は師匠と呼ばれる人物と修行の旅をしていたくらいしか知らなかった。
「よろしければ、お聞かせいただけますか?」
「うーん。いいけど、そんなに面白くないよ?」
こうして俺たちは道すがら、リーナの昔の話を聞く事になった。
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