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プロローグ
しおりを挟む「や、やめてくれっ…!!俺は何もしてない!全ては、全ては『無法地帯』の奴らが悪いんだっ…!」
真夜中の街で一人の男がこの場所を嗅ぎ回っていた無法者と対峙していた。
「お前の目的は何だ?…この場所は無法地帯だ。何をしても許されるし、許されない。…それに必要以上に干渉することは許されない。必要以上に、知る必要のない事をお前は知りすぎたんだ」
男は無法者に対して感情のない瞳を向けて静かに囁いた。無法者は怯えた顔で男に乞うような瞳を向けて口を開いた。
「お前らが…お前らがやっていることを『架空都市警邏隊』に流してやる…!!報酬を得てゴミ処理しているお前らの実情をなっっ…!」
その言葉に男はフッと冷酷な笑みを浮かべて無法者の額に懐から出した銃口を押し当てて口を開く。
「…『架空都市』、ね…。あんたは所詮使い捨ての駒だったワケだ。良いことを教えてやろう。冥土の土産だ…」
男は容赦なく引き金を引いて無法者の命を奪い去る。そう、それはたった3秒間の出来事だった。
「我々『無法地帯』を管轄する者たちは『架空都市』に宣戦布告をした。【全てが公正とは限らない、反旗を翻せ】この信念に基づき我々と都市国家の戦争が始まろうとしている。我々は見えない悪を『罰する者』だ…」
地面に転がる男の死体から流れ出る血を眺めながら男は黙って懐に銃を仕舞う。
そして制服を翻しながらその場を離れるようにゆっくりと歩き始める。
『All may not be fair.revolt』
この信念を曲げ、そして邪魔する者は我々『無法地帯』を管轄する者たちが容赦なく排除する。
我々は見えない悪を『罰する者』だ。
暗闇の中にひっそりと溶け込んで消えていく男の名前はー・・・
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