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大体ソイツのせい

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『こっちの世界にも犯罪者は居るんです。有罪判決を言い渡された瞬間に箱庭を作る力を没収されるため、こちらではほとんど無力な存在へと墜とされるとですが、その前科者の通り魔的犯行のせいで今の状況に陥ってるんですよ』

「どゆこと?」

 話が難しすぎる。
 こーゆー複雑な話は資料と一緒に説明してほしいな。

『その人はこの箱庭に入って頂点に立つことで神の真似事でもするつもりだったのでしょう。このままだとこの箱庭がめちゃくちゃにされてしまうので、その時中学生だった私はあなたのお父さんをお母さんに引き合わせて、最終手段の新世代を作り出しました』

「よく作り出すことができたな」

 思いのほかこの創造主様は有能なのだろうか?

『小学校の頃ふざけて付けた裏ワザみたいなものです。ふふっ』

 ふふっじゃねえよ、感心して損したわ!
 しかしなるほどね。小学校の悪ふざけだからこそのチート性能か。

「そこから先は分かったぞ。その前科者が狩矢兄さんたちを焚きつけて争いが起こったんだろう?」

 ミイラ取りがミイラとは言ったものだな。敵を倒すための駒が寝返ったらもうどうしようもないだろう。

『はい。しかもその人は肉体を捨てて、ある新世代の体を乗っ取ってしまって、更に手の付けられないことに……』

 それはまあ、なんと言えばいいか……

「てことは大体ソイツのせいってことか」

『そうですね。今言ったことで分かると思いますが、彼が持っていないのは箱庭創造の力だけ。それ以外は色々なことができます』

「雑だな。もっと詳しい情報はないのか?」

『私たちも、あなたたち新世代と同じく様々な能力を持っているんです。しかも一人一つという制限もありません。ちなみに私の能力は創造した箱庭の使徒種族に能力を与えるという能力です。と言っても魂の大きさが小さいと能力を付けれないので放浪者にはつけれまけんけど』

 だからこその新世代だったのか。しかし能力が一つじゃないのは厄介だな。新世代戦では能力の相性で勝負が決まると言っても過言じゃない。

 その能力が複数あるという事は相手にイニシアティブがあるという事だ。

「乗り移られた新世代の能力も使えるのか?」

『使えます』

 厄介さが増えた。まさしくラスボスっていう強大さだね。

「乗り移られた新世代って誰?」

『春馬さんです』

 洗脳能力……組織作りにはもってこいの能力だ。
 もしかしたら狩矢兄さんたちは洗脳されてるのかもしれないね。
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