幕末レクイエム―誠心誠意、咲きて散れ―

馳月基矢

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五 沖田総司之章:Withdrawal

京都撤退(四)

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 馴染みの医者の紹介を受けて千《せん》駄《だ》ヶ《が》谷《や》の植木屋の家に移ってからは、体の弱い隠居老人みたいな生活になってしまった。だんだんと暖かくなるにつれて、虫が土の下から姿を現すように、おれの胸に巣食った病魔も勢いを増していく。
 花乃さんが付きっきりで看病してくれている。年の離れた長姉のみつが、三日に一度は手伝いに来る。
 みつ姉は昔、おれの親代わりだったらしい。おれはよく覚えていない。二親が死んだのも、みつ姉が婿養子を迎えて沖田家を存続させたのも、おれが物心つくより前だ。
 おれの記憶がはっきりするのは、九つで試衛館に住み始めて以降だ。試衛館こそがおれの家だった。
 毎日、新撰組の誰かが必ず顔を出しに来る。見舞いの当番でも組んでいるのかと訊いたら、各々《おのおの》が手空きのときに好き勝手に足を伸ばしているだけだと言われた。おれが床《とこ》を敷いた四畳半で誰かと誰かが鉢合わせて、何だおまえもかと笑い合う場面もある。
 新撰組は上野に拠点を置いて活動しているらしい。確かなことは、誰も教えてくれない。聞いたところで、日中は熱が上がって朦《もう》朧《ろう》としていることの多いおれには、うまく理解できないのだろうけど。
 障子を開ければ望める庭が、ここ数日で急に花だらけになった。香りがいいと、花乃さんは言う。おれの鼻には、自分の肺腑が発する血臭と腐臭しかわからない。暦も日付も、もう忘れた。
 二月末か三月頭の夕刻、近藤さんと斎藤さんがおれの見舞いに来た。花乃さんはちょうど夕飯の支《し》度《たく》の最中だった。おれが布団に体を起こすと、おれの腹の上で丸くなっていたヤミがころりと転げて、迷惑そうな鳴き声を上げた。
「具合はどうだ、総司?」
「羽織と刀を用意してくれたら、すぐにでも一番隊組長として任務に就けるよ」
「強がりを言うな。今はしっかりと養生すべきだろう。現場に復帰するのは、熱が下がって体力が戻ってからでいい」
 おれが長引く風邪でも引いているかのような言い方だ。肺腑から腐った匂いがするほど進んだ労《ろう》咳《がい》が今さら治る見込みのないことは、近藤さんだってわかっているはずなのに。
 話題を変えるように、斎藤さんが、竹の皮の包みをおれのほうに押し出した。
「土産だ」
「え、何これ? 食べ物?」
「向《むこう》島《じま》の桜餅」
「ああ、もうそんな季節だったね。これ、けっこう並ばないと買えなかったんじゃない? 斎藤さんが並んでくれたの?」
 斎藤さんはかぶりを振った。
「あいつが買ってきた。甘いものなら沖田さんも食べるだろう、と。怪我は治せても病は治せないと謝っていた」
「あいつって、時尾さんのことか。あのさ、名前くらい呼ぼうよ。本人の前で呼べないならわかるけど、本人がいないところですら名前を口にすることができないって、斎藤さんはどれだけ照れ屋なんだよ?」
 斎藤さんは気まずそうに顔をしかめて、近藤さんは大きな口を開けて声を上げて笑った。
 そういえば、今日は二人ともずいぶんきっちりとした格好をしている。近藤さんは月代《さかやき》の剃《そ》り跡も青々として、家紋の入った新品の羽織まで着ている。
 ひとしきり笑った近藤さんが、その羽織の理由を教えてくれた。
「さっき、勝麟太郎先生に会ってきたんだ。俺たちは明日、甲州に向けて出陣する」
「甲州? 薩長の軍隊と戦うの?」
「そのとおりだ。官軍を名乗る薩《さっ》長《ちょう》土《と》肥《ひ》の連合軍は、東海道と東山道の二手に分かれて、京都から江戸を目指して進撃している。百五十万の人口を抱える江戸を火の海にするわけにはいかん。俺たちは甲府城で倒幕派の軍勢を待ち伏せして撃退する」
 ああ、と、やるせない息が洩れた。
「何でこんな直前になって知らせるの? おれも行く。支度するから、ちょっと待って」
 次の息を継ぐよりも簡単に、両目から涙が落ちた。唇を引き結ぶ。止まれと念じても涙は止まらず、視界が晴れない。目を閉じてうつむく。暴れ出した呼吸の音と、布団に涙が落ちる音がする。
 近藤さんの大きな手が、おれの頭の上に載せられた。
「おまえを抜きにして話を進めて、すまんな」
「おれが役立たずだから」
「そんなことを言うな。おまえは養生しながら待っていろ。必ず手柄を立てて戻ってくる。おまえは、回復してから合流すればいい」
「嫌だ。今、一緒に行きたい」
「総司がいれば俺たちも心強いが、今回はわがままを言わずにここにいろ」
「人手、足りてないんだろ?」
「ああ。新撰組のうち動ける者は、七十人にまで減ってしまった。新たに募集した者を含めて、総勢二百七十人だ。決して多い人数とは言えないが、怯《ひる》んでなどいられない。違《たが》うことなく明日、俺たちは甲《こう》陽《よう》鎮《ちん》撫《ぶ》の任に赴《おもむ》く」
「そんな……たった二百七十人で?」
 無茶だ。倒幕派が江戸に向けて送った兵力が五千を下らないことは、鳥羽伏見の戦から推測できる。甲府方面の部隊に限っても、二百七十人で迎撃する近藤さんたちの十倍程度いるはずだ。
「総司、『孫子』という中国の兵学書を知っているか? 『孫子』によると、城に拠《よ》って守るならば、味方の五倍、十倍の敵とも渡り合えるそうだ。甲府城は難攻不落の堅城で、山が迫る甲州街道もまた大軍には不利となる。少数精鋭で戦う俺たちにも分はあるのだ」
「それは誰の受け売り?」
「わかっちまうか。勝先生に教えてもらったのだ。勝先生は俺たちの軍備を整えてくれた。五千両の資金と二門の大砲、五百挺の銃だ。刀の猛者も槍の達人もいるし、地の利に明るい地元の郷士と協力する算段も付いている。俺たちは負けんよ」
「近藤さん、それでも無茶だ」
「ああ、そうそう、これから人前では俺を近藤勇と呼ぶんじゃないぞ。新撰組は倒幕派のお尋ね者だ。名を変えるのがいいだろうと、勝先生からの助言でな、俺は大久保剛、トシは内藤隼人と名乗ることになった。斎藤はむろん、山口二郎だ」
 近藤さんは笑ってみせるけど、おれは背筋がざわざわして仕方がない。涙を拭って目を上げる。斎藤さんと視線が絡んだ。何か言いたげに口元を震わせて、でも結局、斎藤さんは顔を背けた。
 不安に蹴飛ばされて、鼓動が速い。この心臓は、次に近藤さんと会うまで、ちゃんと動いているだろうか。
「近藤さん、おれより先に死なないでね」
「縁起でもないことを言うな。俺もおまえも、そう簡単には死なん」
「近藤さんが戻ってきたとき、おれが勝手にくたばってたら、墓参りは来なくていいよ。墓の中に入っちまったらって想像すると、ああいうのは照れくさいよね」
「総司、やめろ」
 怖い顔をして叱られて、おれは笑った。笑いながら、また涙が頬に落ちた。斎藤さんが膝の上で拳を固く握っているのが見えた。


 唄が聴こえる。

  大事なもんは一つでええの
  ぎょうさんあっても守られへんし
  子どものままでおったらええの
  空っぽのまま濁らんといて

  怖がりさんの嘘つきさんや
  ほんまは死にとぉないくせに
  鬼さんこちら 手の鳴るほうへ
  呼んだらあかん 呼んだらあかん
 
  夢見し季節は ひとひらの花
  手《た》折《お》れば儚《はかな》し 散りて終わりぬ
  刀に映る おぼろの影は
  いつか誰かの 涙にも似て
 
  花散る季節は ひとひらの夢
  醒《さ》むれば虚《むな》し 忘れて去りぬ
  水面《みなも》に映る 月の光は
  曲げぬ士道の 刃にも似て

 少し前から箏《こと》の音が聞こえて、ぼんやりと目が覚めていた。歌う声を聴くのは初めてだったから、おれはまぶたを上げた。
 障子は半分開いている。庭に面した縁側で、花乃さんが箏を弾いて歌っている。
 箏は、この家の主である年老いた植木屋のおかみさんが、蔵にしまい込んでいたのを花乃さんのために出してくれた。花乃さんはいつも、爪輪を付けずに静かな音で弾く。唄もまるでささやくみたいで、か細い歌声は今にも壊れそうだった。
 それも不意に止んだ。小さな肩がため息をつくのがわかった。おれは思わず言った。
「もっと大きな音や声を出していいんだよ」
 花乃さんが振り返った。
「起こしてしまいました?」
「うん」
「すんまへん」
「心地よい目覚めだったよ。壬《み》生《ぶ》の屯所のころ、昼寝をするたびに、顔に水しぶきをぶつけられて怒鳴られて起こされてたことを思えば、優しい箏の音色は贅《ぜい》沢《たく》だね」
「お掃除の邪魔になる場所でばっかり寝てはった沖田さまが悪いんどす」
 おれは起き上がって、膨れっ面の花乃さんのそばに寄った。
 庭石の上では、ヤミが日向ぼっこをしている。ちょうど突きの間合いだ。腰の刀を抜く真似をして、ありもしない切っ先をヤミへと突き出す。ぐらりと目眩《めまい》がした。おれは縁側にへたり込む。
「駄目だなあ。今のおれじゃ、猫一匹も斬れやしない」
 ヤミが抗議するように、金色の目でおれを見た。花乃さんからも、袖でぶつふりをされた。去年の今ごろだったら本当にぶたれていたのに、と思う。
 庭に桜が咲いている。最近流行りの淡い色をした桜で、山桜よりも遅く咲くらしい。はらはらと散るさまは、雪が降っているようにも見える。
 今日は何月何日だろう? 近藤さんたちが甲州へ発《た》ってから、今日で何日目?
 花乃さんに問おうとして、やめる。錯乱か健忘か、いずれにしてもまともでなく聞こえる言葉を口にすれば、花乃さんは悲しげな顔をする。そんな顔は見たくない。元気よく怒っているほうが花乃さんらしい。
 ふと、花乃さんが言った。
「江戸の桜も、思ぉとったよりは綺麗どす」
「京都では、庭に桜を植えた寺が多いから、春は見事だったね」
「お花見しましたなぁ。皆はんで飲んで歌《うと》ぉて、原田さまが踊り出したり、土方さまが俳句を詠まはったり」
「土方さんは何でもできるように見えて、俳句だけは下手なんだよね。見せてもらったことがある?」
「ありまへん。下手なんどすか?」
「とりあえず五七五にしてあるだけで、丸っきり素人のおれから見ても、ひどいよ。例えば『岡にいて 呑むのも今日の 花見かな』ってのがあった。岡場所で酒を飲むってのが花見代わりの今日の楽しみだって意味だと思う」
「何やのん、それ」
 岡場所というのは、潜りの色茶屋が建ち並ぶ界隈のことだ。花乃さんは鼻白んだ顔をした。目が丸くて口がおちょぼだから、無愛想な表情になると、花乃さんは猫に似ている。その顔が見たくて、おれはつい、からかいの言葉を重ねてしまう。
「ほかにもね、『春の草 五色までは 覚えけり』。落とした女の数は五人までなら覚えているって自慢だよ。土方さんの行李の中は、女からの恋文がいつもぎっしり入ってた」
「男の人は阿呆や」
「土方さんが阿呆なんじゃなくて、男全部が阿呆?」
「沖田さまかて、土方さまみたいに女に持てたらええなぁと思ぉてはるでしょ」
 思わない男はほとんどいないんじゃないだろうか。それを言うなら、女だって、たくさんの男に言い寄られたら喜びそうなものだけど。
 花乃さんが猫みたいな不機嫌顔で、じっとおれを見る。頭を撫でたら引っ掻かれるかな、なんて思ったことは、花乃さんには言えない。
「ところで、さっき歌ってたのは何という唄? 京都で流行ってたの?」
「いえ、違います。適当に歌ぉてただけどす」
「花乃さんが自分で作った唄ってこと?」
「あきまへんか?」
「いや、いいと思う。すごいね。そんな特技があったんだ。何で今まで黙ってたの?」
「新撰組と出《で》会《お》ぉてからずっと、お箏やらお唄やらやっとる暇もあらへんかったさかい。どんどん焼けで家も何もかんも焼けて、生きるのに必死やったわ」
 花乃さんは細い指で弦を一本、引っ掻いた。高い音がぴんと鳴る。蒼い環を持つ手は力む様子も見せずに動いて、もう一度、ぴんと澄んだ音を鳴らした。
 おれは手を伸ばして、花乃さんの指のすぐ脇を弾《はじ》いてみる。くすんだ音が鳴った。二度、三度と試すけど、手の甲の赤い環が悪さをするかのように、おれが鳴らす箏の音は少しも澄まない。
「綺麗な音で弾くには、こつがいるんだね。花乃さんは習ってたの?」
「へえ。花嫁修業や言うて、小さいころから、お箏とお唄を習わされてました。ほかにも、読み書き算盤《そろばん》にお裁縫、百人一首や源氏物語の暗唱やら、ひととおりやりましたえ」
 花乃さんの白い指が軽やかに躍って、どこかで聞いた旋律を紡ぎ出す。しなやかな動きに目を奪われた。いつもおれの世話を焼く手は、こんなに美しい形をしていたのか。
 触れてみたい。
 その手に触れられたことは、数え切れない。高熱にうなされるたび、ひんやりとして柔らかな手がおれの額に触れる。水や氷の術を使って冷やしてくれながら、病を治す術はついぞ習得できなかったと、花乃さんが悔いるようにつぶやくのを知っている。
 おれは、触れてはならない。
「花乃さん」
「へえ」
「おれが死んだら、京都に帰って、いい人のところに嫁に行きな。今、十九だろ。これ以上行き遅れちゃ、もったいない」
 箏の音はいつの間にか止んでいる。おれは、痛いほどの視線と向き合うことができずに、庭の桜を眺めやった。
「急に、何を言い出さはるの?」
 ささやく声が、壊れそうに揺れている。
 おれは目を閉じた。浅い呼吸が、歪んだ笛のような音を立てて、腐った血の匂いを口の中に連れてくる。口づけひとつできない体になってしまった。
「もしもの話だよ。日本に戦なんか起こらず、京都が平穏な町で、おれが人斬りじゃなくて胸を病んでもいなかったら、おれがただの江戸育ちの剣術馬鹿だったら、花乃さんはおれを好いてくれた?」
 衝動的に問うた。次の瞬間、むなしくなった。どんな答えを聞いたって、どうしようもない。
 おれは目を開けて、花乃さんを見た。花乃さんの張り詰めた表情は美しくて、目の前にいても手が届かないから、おれはただ微笑んでみせた。
「沖田さま、うちは……」
「ごめん、今のは忘れて。単なる気の迷いだよ」
 花乃さんの大きな目に涙がたまった。きらきらと光を映し込むのが綺麗で、見惚れるように見つめてしまう。光をつかまえたままの涙が、頬の丸みを伝って落ちた。
「いけず」
 ぽつりとつぶやいて、花乃さんはうつむいた。
 突然、ばたばたと騒々しい足音が聞こえた。廊下を走る女の足音だ。花乃さんが慌てて涙を拭う。
 程なくして襖《ふすま》が音高く開いた。みつ姉が息せき切って部屋に飛び込んできた。
「大変よ、総司! 薩長の軍勢が江戸に来ちまったわ!」
「え? 何の話?」
「薩長軍が江戸に到着しちまったんだってば! 江戸じゅう、その話で持ち切りよ!」
 頭が、みつ姉の言葉を理解することを拒んだ。おれは曖昧に首をかしげた。
「薩長の連中は、まだ江戸より遠い場所で足止めを食らってるんじゃなかった? 新撰組も、甲府であいつらを迎え撃つって」
「でも現に、あいつらはもう江戸にいる。甲州街道も突破されたみたいなの!」
 みつ姉は、金切り声を上げた口を覆って、肩で息をした。おれの体が、すうっと冷たくなって震え出す。
「ねえ、みつ姉、新撰組は? 近藤さんたち、みんな、どこでどうしてるの?」
「今、うちの旦那が情報を集めてる。あたしももういっぺん、調べに行ってくるわ」
 花乃さんが立ち上がった。
「うちも行きます! うちやったら人より速ぉ動けるさかい、おみつさま、遣《つこ》ぉてください。どこまででも行きますわ」
「ありがとう、花乃ちゃん。それなら、土方さんの家がある日《ひ》野《の》宿《じゅく》まで行ってきてちょうだい。日野は甲州街道の入口に当たるから、真っ先に新しい知らせが入るはず」
 おれは、すかさず動き出そうとした花乃さんの袖をつかんだ。花乃さんが振り返る。おれは懇願した。
「待って、おれも行きたい」
「あきまへん」
「ヤミの力を借りれば動ける」
 花乃さんは小さな子どもに言い含めるように、おれの目を見て告げた。
「今はまだ、そのときやあらへんどっしゃろ? 最後の一戦で新撰組のお役に立ちたいんやったら、新撰組の状況や江戸の町の様子がはっきりするまで、沖田さまはここでおとなしゅう待ってはってください」
 おれの手から力が抜ける。軽くなった袖を胸に抱いて、花乃さんはぺこりと頭を下げた。そして、みつ姉と一緒に行ってしまった。
 庭から縁側へ上がってきたヤミが、にゃあと鳴いて、おれの膝に体をすり寄せた。
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