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55話 皆様、今日はバレンタインですよ
しおりを挟む実はですね、最終話を書いている時、何年かぶりの熱発状態でして『今日で終わるんだから、なんとしてでも書かなくちゃ』と……まあ、この時点で結構なラリ具合。
後で読み返したらシンミリしておるじゃないですか!
この話はコミカルに終了すると決めておったのに!!
ということで、めっちゃいいイベントが直後にあってよかったー♡です。
どうぞその後の3人のわちゃわちゃをお楽しみくだされ。
ーーーーーーーーーー
「サフィ様、ご希望の品が揃ったっす」
「おお、さんきゅー」
天井裏からスタッと現れたのは、なんかどこにいても俺のいる場所がわかるとかいう、サスケ君だ。
なんでも薬師達が言うには、モズラ団子を食べ続けた結果、なんかの能力に目覚めたのではないかということだ。
何をどう突っ込んだらいいかわからんが、モズラ団子、マジ怖い。
人外製造機だったのか、オマエ。
サスケってただでさえ時速100キロで走れる超人なんだぞ。
ってことで、今はエリサールという町で暮らしている俺だ。
こうして時々、サスケがモズラ団子を取りにくるから、ついでにお使いを頼んでみたのだ。
「やっぱ城下の品質は最高だよなー」
「でもそんなにたくさん、何にするんです?」
「明日は2月14日だろ?ある地域でな、好きな人にチョコを渡すっていう催し物があってだな」
「へー、変わってるっすね。俺の好きな子はチョコじゃ喜ばないっすよ。毎日金貨1枚持ってくるのを、欠かさず100日続けられたら友達になってくれるって言われてるっす」
へ、へー。
お前も難儀な恋してんのな。
しかも100日続けても付き合ってもらえるわけじゃねえってところが……女子こわい。
だって金貨100枚って100万円だぞ。
サスケ、稼げるようになったんだな……その足で。
「ってことで、今から急いで作るから、そこで待ってろ」
毎日通わなければならないなら、早く帰してやらねばならぬ。
ついでに今日の仕事は色つけちゃう。
お前の恋を応援してやるとも。
「へ?まさか俺にですか?」
「おうともよ」
「あわわわ!カランさんに殺されるから、いらないっす!」
「なんでカランに殺されるんだよ」
カランは懐大きいんだぞ。
滅多なことで理不尽なんてしないぞ。
「だって、サフィ様、それ、好きな人にあげるんすよね」
「そうだぞ。俺、お前も好きだし、ヒサゴもみんな好きだ。いっぱい作るから、持って帰ってな!」
「あははは……なんだ、よかった。そういう好きってことか」
「ん?」
「じゃあサフィ様、カランさんとリク兄にも作るんすか?」
「……も、もちろん。でも、そっちは特別だからな。『本命』っていうんだ。えへへ」
『ばっかわい過ぎでしょサフィ様』
大慌てで型に流し込んで、魔法で冷やしてコーティングで色をつける。
うむ。
めっちゃいい出来!本物みたい。
「じゃあ、このナイフ型が男子用で、ラッピット(ウサギの小さいのみたいな魔物)型は女子用だぞ」
「サフィ様、これ薬師さん達が最近開発した回復薬っていうんですけど」
「おう」
そういやこの前、モズラ液を大量に納品したな。
「まだ試作品ですけど、結構効くんすよ。サフィ様にあげるっす」
「いいのか?」
これ、あれだろ?配達係に感謝の印ってやつだろ?
薬師達もお前の配達能力にマジびびってるんだろうなあ。
労りたくなるくらいに。
「サフィ様は気づいてないみたいですけど、それ、確実に明日必要になるっすから」
……なんで?
☆
「サリス様。なんか、今日『好き』をたくさん配ったそうですね。町の子達が見せてくれましたよ」
夕方になると、カランとリクが帰ってきた。
「はは、うん。見て良し、遊んで良し、食べて良しのスペシャルチョコなー」
子供達が喜んでくれてるなら何よりだ。
「お前たちにも用意してあるぞ。これはな、ハートっていう形で、なんか心臓を意味してんだって」
「心臓……ですか?」
子供達に配ったものと違うから驚いてるかな。
ナイフとかぬいぐるみに比べたら、見た目も地味だし。
「命も心もあげたい、みたいな?すっごく大袈裟な意味で言えばな」
っっって、おい!
「おおお俺もサフィ様に差し上げます」
何に感動したのか、リクが剣を抜こうとしている。確実に心臓を貫こうとしてるだろっ。
アホかお前は!
「ば、バカ止めろ。そういう意味じゃねえ!!」
心臓は取り出したら死んじまうだろうが!
これはただのチョコだ!
「私からは何を差し出しましょうか」
カラン、お前も不穏なことを呟くな!
これはそういうスプラッタなイベントじゃねえんだよ!!
「だからそういうんじゃねえから!!俺が、お前らのこと、すっげえ愛してるってだけのことだからな!!」
「っサフィ様!!」
「サリス様!!これは……差し出すものは決まりましたね、リク」
「そうですね、カラン」
は?なんでお前ら服脱ぐの?
「い、いや、待て。違うから、そういうんじゃねえから!お前ら、まず、チョコを食えよ!!」
ーーーーーーーーーー
感想、お気に入り、(他にもあるのかな?)大変ありがとうございました!
おかげで頑張ることができました
アルファポリスさんの機能をちょっとずつ使いこなせるようになっている気がします
水場、成長してる……!
ということで、数日準備時間をいただいて、次のお話を移動してまいります
また覗きに来てくださると嬉しいです
ありがとうございました!
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今までリクのターン多めだったからカランのターンになるのかな??
兎にも角にもサフィ様幸せになってくれたら良いな…
感想ありがとうございます!
急展開ですまぬよ……
でも皆でハッピーエンドなのでご安心くだされ
漫画家麗子>御山殿>シフォン>サフィを連れてきた神
の順で加護の大きさが違うので
主要な登場人物(クリス、リク、カラン)>さらにリクにはプラスで加護>サフィ
となっております
サフィがリクやカランに敵わないわけですね
原作は御山殿の呪いが暴走した結果、大事な愛子であるリクを殺してしまうので、その辺りをどこまで原作から遠ざけるか……ですね!
そしてここからは、水場がこの話には攻め様は2人必要だなってなった理由にもつながります
もうしばらくお付き合いくだされ
(。-人-。)
ショッテル君はなんたって由緒正しい(?)カモネギ家だからね😄座敷わらし的な幸運を運んで来てくれる気がする🥰可愛いしいいわぁショッテル君♡ あ、なんか所長の視線が😨
感想ありがとうございます!
はい♡
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