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番外編
15話 光珠洞の秘密
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「ア、サ、シン……?」
部屋の中で誰かが呟いた時、机の上に置かれていた卵がひとつ、光を放って震え出した。
「え?」
「へ?!」
「え?え?」
急に動き出した卵に部屋にいたみんながアタフタとしている。
ようやくだ。ようやく卵が孵るよ。
ふゎ~、長かったな~。
38日目にしてやっと1個孵ったよ!
彼らは日本人じゃないからさ、魔術語の決まった規則もわかるわけない。
卵の模様を読み取るのも漢字の部首から教え始めて、正確に文字を書き出すことができるまでに時間がかかった。
さらにそこから複数の読み方を教えるんだけど、当然のことながら音読み訓読みが関係なくなるんだよね。
つまりこの世界基準で考えれば、全部が音読みになるわけだ。
法則性がちょっと複雑になっちゃうんだよ。
なのによくここまで辿り着いたよ、偉い!
『ぴー!』
「生まれたぞ!」
「本当に私達でもやればできるのですね」
肩を叩き合って抱き合ったり涙ぐんだり、感動が僕にも移るわ。
こうやって皆んなであと5羽くらい孵したら、7文字以上ある解読の難しい卵を僕もこっそりと孵化しようと考えている。名前の長い子がさすがに100年経っても孵化できないとかは可哀想かなって。
となると手元にある卵も減ってくるし僕の帰還の目処も立つわけで、マグマナムが次なる卵置き場へと気持ちが向くのも当然だよな。
『主、そろそろ光珠洞に行こう。主達が国に帰ったら、我が同胞が新たに生まれることが難しくなるのであろう?』
「マグマナム、そう急かさなくても大丈夫だ。ナローエが何とかする」
おぅふ。オースティンからの全面的信頼が嬉しすぐる。
これには応えねば。
「そうだよ、心配しなくていいよ。殿下達に相談してからになるけど、向こうに帰っても定期的に来るからさ、影の道を使って。ほら、今だってセイレーンと行き来してるだろ?」
『主の伴侶が規格外すぎる件について』
あははは……。
そうなのだ。
マルドゥ達の書写翻訳を書き換えるのにメロディちゃんの力も借りているから、セイレーンまで何度か行き来している。
龍達もお使いしてくれるしね。
今およそ半分くらいを書き換え終了しているのであと半分。全部が終わるまでふた月はかからないだろうと思っている。
メロディちゃんの速記技術が凄すぎるんだよなー。
あの時の僕、よくメロディちゃんに相談しようと思いついたよ。
なのにメロディちゃん、言語に全振りチートなのに、雑だから魔法陣の3分の1は発動しないとか。
残念すぎるだろ。
字は綺麗なのに円とか模様とか記号とかにはそのチートが発揮されないとか、なんていう残念チートなんだ……とは言はないでおく。
僕今、めっちゃ恩恵受けてるからね。
今度お礼に販売用の魔法陣、いっぱい描かかねば!
☆
マグマナムの先導で影の道を行くこと5分ちょい。
『やはり直接光珠洞の中には入れぬらしいな』
『主人様の魔力で通れないくらい、呪いでガッチリにゅ』
「じゃあ光珠洞の近くに出てみようか」
『それがいいみゅ』
影の道から出てみると、想像していた通りの森の中だった。
だけど光珠洞の外観が想像とはかけ離れていた。
「大きな卵みたいだな」
「うん、もっと洞窟みたいなのを想像してたんだけど」
まん丸でツルツルした大きな白い建物?っぽい何か。
現代日本ならこんなのを作ったとしても有りだと思うけれども、こっちの世界でコレは違和感しかない。
「俺もだ。入口も見当たらないな」
「本当だね」
どうやって中に入ればいいんだろう。
「この中に火焔鳥の卵があるのは確かなんだよね?」
『そうだ。たくさんの同胞の気配がする』
うーん。
皇帝陛下が卵を褒章にしてるってことは、ここから卵を取り出す方法があるってことだ。
今のところ編集中のマルドゥ達の冊子には書かれてないけど、残りの半分の方には記載があるかもしれないな。
もし今日出入口がわからなかったら、そっちから攻めてみればいいかもしれない。
帰ったら書写作業が急務になったなぁ。
ひとまず卵壁の周りを1周してみようと、卵壁の周りを歩いてみた。
その後ろをオースティン達がもの珍しげについてくる。
「うーん、本当に何もない。ツルっツル!これ、本当は大きな卵だったりして、分裂して卵が出てくるみたいな感じだったりしたらどうする?」
大きな卵から小さな卵が出てくるの図……シュールだな。
『そのような事実はない』
ですよねー。
「剣で叩き割ってみるか?」
オースティン、まさかの力業!
「これ大きな卵じゃないんだよ?帝国の大切な施設を壊しちゃったら国家間問題になっちゃうよ」
思わず笑ってしまった。
「それもそうか」
オースティンも笑ってる。
「はぁ、お手上げ。さすがになーんにもない状態じゃやりようがないなぁ。マグマナム、マルドゥから預かってる資料の方を調べてみるから少し待っていてくれ」
『了解した。宜しく頼む』
あーあ、せっかくここまで来たのにな~と両手を白い壁に押し付けた時だった。
「がっ!……ぐっふ!」
「ナローエ!」
光珠洞全体が光り全体に魔法陣が浮かんだ。
素早くそれを読み取って血の気が引く。
僕を抱き寄せようと走り寄るオースティンに慌てて叫んだ。
「オー、ス、ティン!さ、触るな!これ、魔力を、限界まで、吸い取る、魔法陣だ」
しかも壁から手を離せない。
魔力が残っている間はここから離れられないようになっている!
『そんなこと書いてあるのか?我らでも読み取れないぞ』
そうだな、これ、二重魔法陣というか隠し魔法陣になってるんだ。
2つの魔法陣を重ねたら、文字まで重なって精霊には知らない文字に見えることだろう。
僕は壁に頬が潰れるまでくっついてるせいで、上の魔法陣が浮いて少しだけ隙間があるのを知れたから、これが2種類の魔法陣だと気づけたけど。
うぅ不細工面をオースティンに晒してるかと思うと辛いぃぃ。
「あっ、は、うぅ」
遠慮なしに持ってくなぁ、くそ、僕の限界はどこらへんでくるんだ?
長々とこの状態だと、それはそれで辛いぞ。
「ナローエ、何か他にわかることはないのか?ナローエをこのままにはしておけない」
「な、なさそうだ、くっ」
「わかった」
「オー、スティン?」
突然の威圧に、顔を上げたくてもあげられない。
何をする気だ?
背後から聞こえる精神統一の呼吸とさらに上がる魔力の圧。
溢れる魔力に魔法陣が揺れ始めた。
このままじゃいけない。
オースティンまでターゲットになってしまう。
「オ、オースティン、ダメだ」
「ナローエ、必ず助ける!」
ダメだよ。僕の限界はまだ遠いけど、オースティンは少し人より多いくらいの魔力量しかないんだ。
「き、君だけでも、帰れ」
「ナローエだったら、俺を置いて帰るか?」
「…………ずるい」
そんな言い方をされたら、反論なんかできるわけがない。
「俺はナローエからどれだけ愛されてているか知っているからな。俺にとってのナローエも同じだと理解しろ」
オースティン……。
腹を括るのは、僕の方か。
「わかった。はぁ、ちょっと、まって、はぁ」
何か、あるはず。僕の直感がそう言っている。
僕はまた魔法陣に目をやった。
魔法陣が揺れてることによって、火花みたいな魔力の反発が起きてる場所がある。
「オースティン、僕の左側、はぁ、左手の中指の高さ、20センチくらい、離れた、ところ」
『バチバチしてるところがあるにゅ』
「そ、そう、そこ、魔法陣に傷を、入れられたらって、思う。はぁ、何か、投げつけて、みて」
「わかった」
そう言うが早いか、オースティンが魔力を込めた剣を全力でそこに叩きつけた。
爆発音みたいなのが鳴り響いて、浮いてる魔法陣が揺れる揺れる。
ちょっ!オースティン!
直接触るの危険だから投げつけてって言ったんだけど!
魔法陣に触れたのが剣であっても、剣とオースティンは繋がってるんだぞ!
何かあったらどうするんだ!
だけどその衝撃のお陰で僕の身体はベリっと剥がれて飛ばされていた。
魔法陣が一度に受け入れられる魔力の許容量を超えたらしい。
魔法陣にも薄っすらと傷が入っている。
「ナローエ!!」
「た、助かった。オースティン、ありがとう」
何故だか震えが止まらない僕の身体をオースティンがキツく抱きしめている。
結構な量の魔力が溢れていたせいか魔法陣はまだ見えていて、僕はそれを震える手でなんとか書き留めた。
「ナローエ、もういいのか?」
「あ、ああ。全部書き留めた」
しかしこれ、ちょっと、いやだいぶヤバい魔法陣なんだけど、どどどどうしよう。
「困ったな。この魔法陣を壊さないと中の卵は取り出せそうにもないけど、帝国のものを勝手に壊すのはいかがなものかと」
だけどどう考えてもヒイライビ殿下の考え方とは合わない気がするから、大丈夫な気しかしない。
でも、ダメだよな。
「ナローエ気にするな。壊さないとダメなら壊してしまおう」
「でも」
「シヨング殿下から書状を預かっている。建国当初に帝国から渡されたものだ。『たった1度だけ、どんな難題でも受け入れる』という約束の書だ」
「え?」
どんな難題でもとか、どんな状況ならそんなのを国家間で渡すことになるんだよ。
てかそんなすごいものを、建国当初に帝国から預かって、歴代の王達が今まで使わずにいたものを?
僕がここに来るために、そんな大事な切り札を陛下と殿下は切ってくれたのか?
「そんなの、使えないよ」
声が震える。
セイレーンの王族が、いい人過ぎるよ。
喉の奥からぐもった呻き声まで出てくる。
「殿下が言っていたんだ。『これほど国に貢献してくれたビジジュールに、今報わなければ精霊から見放されるのは我々であろう』と。だから万が一の時にはナローエのために使ってくれと言付かっている」
「そんな」
そんなこと言われたって、畏れ多いよ。
「俺は使うべきだと思う。ナローエはこの魔法陣に何か思うところがあるんだろう?普段動じないナローエが、ずっと震えている」
「っ!」
「ナローエの気掛かりを、きちんと排除するべきだ」
ああ、ああ、僕、怖かったんだ。
喉に詰まっていた空気が、オースティンの言葉で少しずつ吐き出せるようになった。
「オースティン」
僕は何度も頷いた。
この魔法陣の真意を知れば、皇帝どころか、火焔鳥達、精霊まで支配することができる。
おそらくこれを書いたのは僕らと同じ転生者だ。しかも相当頭がキレる。
周到な言葉選びと隠し魔法陣。
僕には思いつきもしない方法だ。
じゃなければ上位の精霊がこれの発動を許すわけがない。
それを、その人は、子孫可愛さにこの世に残したんだ。
多分、マルドゥ達の一族の。
だってこれ以外にも、火焔鳥を操るためのモノをたくさん書き残している。
どうやっても国の支配者である皇族にはなれなくても、責任を取る必要のない地位のまま彼らを操れる。
そんなモノを数多く残している。
何でそんなことができたんだ?
魔術語ってことは、日本人だろう?
あんなに言葉巧みに……外国の人には無理だ。
それも言語学に精通している、学のある人だと思う。
日本人なら、戦争で犠牲になる人達の苦しみに、思いを馳せることができるはずだ。
戦後の傷跡や復興の辛さを、想像できるはずだ。
圧倒的な強さを手に入れることがどれほど危険なことか、知っているはずだ。
そして全ての人が善人ではなく、愚かな独裁者が生まれるその危険性を、思い描くことができたはずだ。
なのに、なんでだ?
せめて口伝であれば、いつか廃れることもあっただろうに。
けど、子孫達はこれを正しく理解していないんだ。
だからまだ、これだけですんでいる。
そしてこの先もずっと、その子孫達がこれを『正しく理解することはない』なんてことがないことも、僕は知っている。
今いる子孫達の中に、僕やメロディちゃんみたいなのが居なくてよかった。
ならば、やらなければならないことも決まっているんだろう。
抱きしめてくれていたオースティンの温かさに、無意識に感じていた恐怖が解けて手の震えは止まっていた。
「ナローエ、大丈夫だから」
「ん」
頷けば優しく唇が降りてくる。
合わさった唇から、急速に失われた魔力を補うかのような甘さが広がって、喉が鳴った。
「あ、はぁ」
オースティン、愛してる。愛してるんだ。
君が愛しくて仕方ない。
僕を癒そうとする彼の指先が肌に触れると、悦びで身体が震える。熱く、なる。
「好き」
思わず口からこぼれた言葉に応えてくれたのは、激しい口付けで。
オースティンの興奮がわかる目に、僕も昂まっていく。兆した僕のソレに気づいたオースティンが、僕の前立てを緩めた。
ストンと落ちる着衣のあと、するりと尻を撫でられ揉まれて、膝から力が抜けた。
でも力強い逞ましい腕に、安心しかない。
そのままゆっくりと地面に降ろされれば、僕の下腹が期待して……ぎゅっと重くなった。
「は、んぁ」
柔らかい浄化剤でぬるりと中を混ぜられて、たまらずその指を締め付ける。
締め付けたそこから、ジン……と疼きが走って前までが張り詰める。
「は、やくぅ」
「ナローエ」
焦れた気持ちで強請るように腰を揺らせば、ぐっと膝下を掴まれ、オースティンに引き寄せられたそこに、熱が刺し込まれた。
視界を揺れる僕の身体。
擦られる内側がもどかしく熱を求める。
ソレが僕のいいところを行き来すると、急激に広がる疼きに中が攣縮した。
「うぅ、ぅ、ぅ、好きぃ」
オースティンが、すき。
「くっ、はぁ……」
オースティンから色を含んだ息が溢れると、接合部から流れ落ちる体液が淫靡な音を立てた。
静かな空気の中、僕とオースティンの荒れた息だけが聞こえてくる。
僕だけ裸で、オースティンは少ししか脱いでないのに。
「ふふふ」
そんなことも、しあわせ。
「……ナローエ?」
「んーん、僕達、こんな所まで来て、何やってんだろうね」
「はは、そうだな」
これが、青姦かぁ。
☆
衣類の乱れを正して浄化をかけると、いつも通り気分は落ち着いていた。
落ち着いたら思い出した。
僕、メロディちゃんからすごいモノを貰ってたんだった。
『ナローエ様はかわいいんだから、魔力を封じられて攫われたり監禁されたりしちゃうかもしれないじゃないですか。そうなったら使うんですよ』って渡されたヤツ。
僕みたいなモヤシにそんなこと起こるわけあるかーい、とか思って忘れてたけど、コレ、言語チート女史が描き上げたキャンセル魔法陣、その名も『その魔法陣無効にしちゃうゾ!』魔法陣だ。
もちろん魔道具にも使えるヤツ。
閉じ込められたらコレを使って逃げろって貰ったんだが、彼女の中で僕は一体どんなことに巻き込まれてるんだろうか。
決して考えたりはしないが。
「ナローエ、それなんだ?」
「あ、メロディさんが帝国に行くならって餞別にくれた魔法陣なんだけど、困った時に使えって言ってたから使ってみようかと思って」
これを卵壁にベタッとね。
「気をつけろよ。まあ、今度はやり方もわかってるから助けに入れるけど」
「うん。その時はよろしく」
さて、やりますか。
「えい!」
『あ、主人、ヤバいにゅ!』
気合を入れて魔法陣を叩きつけたら、一度は反応が落ち着いていた壁の魔法陣がまた光り出してグネグネと大きく揺れはじめた。
バチッ、バチッと次々に書かれた魔術語がキャンセルされて消えていってる。
「ナローエもヤバいけど、女史も相当ヤバいな」
「ははは、メロディさんの方が遥かに僕の上を行くでしょ」
『主の伴侶よりヤバいとは、その御仁、人間であるのか?』
ここに居ないと思って、皆んなで好き勝手にメロディちゃんを評してるけども、仕方ないと思うよ。
だって影の道から突入出来なかった魔法陣がさ、2重にかけられてた僕じゃ作り上げられない魔法陣がさ、完全にキャンセルされたんだから。
「マジかー……」
「殿下すら一目置いてるというのも、頷けるな」
『あ、門が開くぞ』
って、なんだぁぁぁぁぁ????
「ナローエ、あれ、卵じゃなくて……人に見えるんだが」
「う、うん。僕にも人に見えるよ」
しかもたくさん。
僕より若そうな人もいる。
…………どういうこと?
火焔鳥って、卵になる前は人の形をしてんの?
部屋の中で誰かが呟いた時、机の上に置かれていた卵がひとつ、光を放って震え出した。
「え?」
「へ?!」
「え?え?」
急に動き出した卵に部屋にいたみんながアタフタとしている。
ようやくだ。ようやく卵が孵るよ。
ふゎ~、長かったな~。
38日目にしてやっと1個孵ったよ!
彼らは日本人じゃないからさ、魔術語の決まった規則もわかるわけない。
卵の模様を読み取るのも漢字の部首から教え始めて、正確に文字を書き出すことができるまでに時間がかかった。
さらにそこから複数の読み方を教えるんだけど、当然のことながら音読み訓読みが関係なくなるんだよね。
つまりこの世界基準で考えれば、全部が音読みになるわけだ。
法則性がちょっと複雑になっちゃうんだよ。
なのによくここまで辿り着いたよ、偉い!
『ぴー!』
「生まれたぞ!」
「本当に私達でもやればできるのですね」
肩を叩き合って抱き合ったり涙ぐんだり、感動が僕にも移るわ。
こうやって皆んなであと5羽くらい孵したら、7文字以上ある解読の難しい卵を僕もこっそりと孵化しようと考えている。名前の長い子がさすがに100年経っても孵化できないとかは可哀想かなって。
となると手元にある卵も減ってくるし僕の帰還の目処も立つわけで、マグマナムが次なる卵置き場へと気持ちが向くのも当然だよな。
『主、そろそろ光珠洞に行こう。主達が国に帰ったら、我が同胞が新たに生まれることが難しくなるのであろう?』
「マグマナム、そう急かさなくても大丈夫だ。ナローエが何とかする」
おぅふ。オースティンからの全面的信頼が嬉しすぐる。
これには応えねば。
「そうだよ、心配しなくていいよ。殿下達に相談してからになるけど、向こうに帰っても定期的に来るからさ、影の道を使って。ほら、今だってセイレーンと行き来してるだろ?」
『主の伴侶が規格外すぎる件について』
あははは……。
そうなのだ。
マルドゥ達の書写翻訳を書き換えるのにメロディちゃんの力も借りているから、セイレーンまで何度か行き来している。
龍達もお使いしてくれるしね。
今およそ半分くらいを書き換え終了しているのであと半分。全部が終わるまでふた月はかからないだろうと思っている。
メロディちゃんの速記技術が凄すぎるんだよなー。
あの時の僕、よくメロディちゃんに相談しようと思いついたよ。
なのにメロディちゃん、言語に全振りチートなのに、雑だから魔法陣の3分の1は発動しないとか。
残念すぎるだろ。
字は綺麗なのに円とか模様とか記号とかにはそのチートが発揮されないとか、なんていう残念チートなんだ……とは言はないでおく。
僕今、めっちゃ恩恵受けてるからね。
今度お礼に販売用の魔法陣、いっぱい描かかねば!
☆
マグマナムの先導で影の道を行くこと5分ちょい。
『やはり直接光珠洞の中には入れぬらしいな』
『主人様の魔力で通れないくらい、呪いでガッチリにゅ』
「じゃあ光珠洞の近くに出てみようか」
『それがいいみゅ』
影の道から出てみると、想像していた通りの森の中だった。
だけど光珠洞の外観が想像とはかけ離れていた。
「大きな卵みたいだな」
「うん、もっと洞窟みたいなのを想像してたんだけど」
まん丸でツルツルした大きな白い建物?っぽい何か。
現代日本ならこんなのを作ったとしても有りだと思うけれども、こっちの世界でコレは違和感しかない。
「俺もだ。入口も見当たらないな」
「本当だね」
どうやって中に入ればいいんだろう。
「この中に火焔鳥の卵があるのは確かなんだよね?」
『そうだ。たくさんの同胞の気配がする』
うーん。
皇帝陛下が卵を褒章にしてるってことは、ここから卵を取り出す方法があるってことだ。
今のところ編集中のマルドゥ達の冊子には書かれてないけど、残りの半分の方には記載があるかもしれないな。
もし今日出入口がわからなかったら、そっちから攻めてみればいいかもしれない。
帰ったら書写作業が急務になったなぁ。
ひとまず卵壁の周りを1周してみようと、卵壁の周りを歩いてみた。
その後ろをオースティン達がもの珍しげについてくる。
「うーん、本当に何もない。ツルっツル!これ、本当は大きな卵だったりして、分裂して卵が出てくるみたいな感じだったりしたらどうする?」
大きな卵から小さな卵が出てくるの図……シュールだな。
『そのような事実はない』
ですよねー。
「剣で叩き割ってみるか?」
オースティン、まさかの力業!
「これ大きな卵じゃないんだよ?帝国の大切な施設を壊しちゃったら国家間問題になっちゃうよ」
思わず笑ってしまった。
「それもそうか」
オースティンも笑ってる。
「はぁ、お手上げ。さすがになーんにもない状態じゃやりようがないなぁ。マグマナム、マルドゥから預かってる資料の方を調べてみるから少し待っていてくれ」
『了解した。宜しく頼む』
あーあ、せっかくここまで来たのにな~と両手を白い壁に押し付けた時だった。
「がっ!……ぐっふ!」
「ナローエ!」
光珠洞全体が光り全体に魔法陣が浮かんだ。
素早くそれを読み取って血の気が引く。
僕を抱き寄せようと走り寄るオースティンに慌てて叫んだ。
「オー、ス、ティン!さ、触るな!これ、魔力を、限界まで、吸い取る、魔法陣だ」
しかも壁から手を離せない。
魔力が残っている間はここから離れられないようになっている!
『そんなこと書いてあるのか?我らでも読み取れないぞ』
そうだな、これ、二重魔法陣というか隠し魔法陣になってるんだ。
2つの魔法陣を重ねたら、文字まで重なって精霊には知らない文字に見えることだろう。
僕は壁に頬が潰れるまでくっついてるせいで、上の魔法陣が浮いて少しだけ隙間があるのを知れたから、これが2種類の魔法陣だと気づけたけど。
うぅ不細工面をオースティンに晒してるかと思うと辛いぃぃ。
「あっ、は、うぅ」
遠慮なしに持ってくなぁ、くそ、僕の限界はどこらへんでくるんだ?
長々とこの状態だと、それはそれで辛いぞ。
「ナローエ、何か他にわかることはないのか?ナローエをこのままにはしておけない」
「な、なさそうだ、くっ」
「わかった」
「オー、スティン?」
突然の威圧に、顔を上げたくてもあげられない。
何をする気だ?
背後から聞こえる精神統一の呼吸とさらに上がる魔力の圧。
溢れる魔力に魔法陣が揺れ始めた。
このままじゃいけない。
オースティンまでターゲットになってしまう。
「オ、オースティン、ダメだ」
「ナローエ、必ず助ける!」
ダメだよ。僕の限界はまだ遠いけど、オースティンは少し人より多いくらいの魔力量しかないんだ。
「き、君だけでも、帰れ」
「ナローエだったら、俺を置いて帰るか?」
「…………ずるい」
そんな言い方をされたら、反論なんかできるわけがない。
「俺はナローエからどれだけ愛されてているか知っているからな。俺にとってのナローエも同じだと理解しろ」
オースティン……。
腹を括るのは、僕の方か。
「わかった。はぁ、ちょっと、まって、はぁ」
何か、あるはず。僕の直感がそう言っている。
僕はまた魔法陣に目をやった。
魔法陣が揺れてることによって、火花みたいな魔力の反発が起きてる場所がある。
「オースティン、僕の左側、はぁ、左手の中指の高さ、20センチくらい、離れた、ところ」
『バチバチしてるところがあるにゅ』
「そ、そう、そこ、魔法陣に傷を、入れられたらって、思う。はぁ、何か、投げつけて、みて」
「わかった」
そう言うが早いか、オースティンが魔力を込めた剣を全力でそこに叩きつけた。
爆発音みたいなのが鳴り響いて、浮いてる魔法陣が揺れる揺れる。
ちょっ!オースティン!
直接触るの危険だから投げつけてって言ったんだけど!
魔法陣に触れたのが剣であっても、剣とオースティンは繋がってるんだぞ!
何かあったらどうするんだ!
だけどその衝撃のお陰で僕の身体はベリっと剥がれて飛ばされていた。
魔法陣が一度に受け入れられる魔力の許容量を超えたらしい。
魔法陣にも薄っすらと傷が入っている。
「ナローエ!!」
「た、助かった。オースティン、ありがとう」
何故だか震えが止まらない僕の身体をオースティンがキツく抱きしめている。
結構な量の魔力が溢れていたせいか魔法陣はまだ見えていて、僕はそれを震える手でなんとか書き留めた。
「ナローエ、もういいのか?」
「あ、ああ。全部書き留めた」
しかしこれ、ちょっと、いやだいぶヤバい魔法陣なんだけど、どどどどうしよう。
「困ったな。この魔法陣を壊さないと中の卵は取り出せそうにもないけど、帝国のものを勝手に壊すのはいかがなものかと」
だけどどう考えてもヒイライビ殿下の考え方とは合わない気がするから、大丈夫な気しかしない。
でも、ダメだよな。
「ナローエ気にするな。壊さないとダメなら壊してしまおう」
「でも」
「シヨング殿下から書状を預かっている。建国当初に帝国から渡されたものだ。『たった1度だけ、どんな難題でも受け入れる』という約束の書だ」
「え?」
どんな難題でもとか、どんな状況ならそんなのを国家間で渡すことになるんだよ。
てかそんなすごいものを、建国当初に帝国から預かって、歴代の王達が今まで使わずにいたものを?
僕がここに来るために、そんな大事な切り札を陛下と殿下は切ってくれたのか?
「そんなの、使えないよ」
声が震える。
セイレーンの王族が、いい人過ぎるよ。
喉の奥からぐもった呻き声まで出てくる。
「殿下が言っていたんだ。『これほど国に貢献してくれたビジジュールに、今報わなければ精霊から見放されるのは我々であろう』と。だから万が一の時にはナローエのために使ってくれと言付かっている」
「そんな」
そんなこと言われたって、畏れ多いよ。
「俺は使うべきだと思う。ナローエはこの魔法陣に何か思うところがあるんだろう?普段動じないナローエが、ずっと震えている」
「っ!」
「ナローエの気掛かりを、きちんと排除するべきだ」
ああ、ああ、僕、怖かったんだ。
喉に詰まっていた空気が、オースティンの言葉で少しずつ吐き出せるようになった。
「オースティン」
僕は何度も頷いた。
この魔法陣の真意を知れば、皇帝どころか、火焔鳥達、精霊まで支配することができる。
おそらくこれを書いたのは僕らと同じ転生者だ。しかも相当頭がキレる。
周到な言葉選びと隠し魔法陣。
僕には思いつきもしない方法だ。
じゃなければ上位の精霊がこれの発動を許すわけがない。
それを、その人は、子孫可愛さにこの世に残したんだ。
多分、マルドゥ達の一族の。
だってこれ以外にも、火焔鳥を操るためのモノをたくさん書き残している。
どうやっても国の支配者である皇族にはなれなくても、責任を取る必要のない地位のまま彼らを操れる。
そんなモノを数多く残している。
何でそんなことができたんだ?
魔術語ってことは、日本人だろう?
あんなに言葉巧みに……外国の人には無理だ。
それも言語学に精通している、学のある人だと思う。
日本人なら、戦争で犠牲になる人達の苦しみに、思いを馳せることができるはずだ。
戦後の傷跡や復興の辛さを、想像できるはずだ。
圧倒的な強さを手に入れることがどれほど危険なことか、知っているはずだ。
そして全ての人が善人ではなく、愚かな独裁者が生まれるその危険性を、思い描くことができたはずだ。
なのに、なんでだ?
せめて口伝であれば、いつか廃れることもあっただろうに。
けど、子孫達はこれを正しく理解していないんだ。
だからまだ、これだけですんでいる。
そしてこの先もずっと、その子孫達がこれを『正しく理解することはない』なんてことがないことも、僕は知っている。
今いる子孫達の中に、僕やメロディちゃんみたいなのが居なくてよかった。
ならば、やらなければならないことも決まっているんだろう。
抱きしめてくれていたオースティンの温かさに、無意識に感じていた恐怖が解けて手の震えは止まっていた。
「ナローエ、大丈夫だから」
「ん」
頷けば優しく唇が降りてくる。
合わさった唇から、急速に失われた魔力を補うかのような甘さが広がって、喉が鳴った。
「あ、はぁ」
オースティン、愛してる。愛してるんだ。
君が愛しくて仕方ない。
僕を癒そうとする彼の指先が肌に触れると、悦びで身体が震える。熱く、なる。
「好き」
思わず口からこぼれた言葉に応えてくれたのは、激しい口付けで。
オースティンの興奮がわかる目に、僕も昂まっていく。兆した僕のソレに気づいたオースティンが、僕の前立てを緩めた。
ストンと落ちる着衣のあと、するりと尻を撫でられ揉まれて、膝から力が抜けた。
でも力強い逞ましい腕に、安心しかない。
そのままゆっくりと地面に降ろされれば、僕の下腹が期待して……ぎゅっと重くなった。
「は、んぁ」
柔らかい浄化剤でぬるりと中を混ぜられて、たまらずその指を締め付ける。
締め付けたそこから、ジン……と疼きが走って前までが張り詰める。
「は、やくぅ」
「ナローエ」
焦れた気持ちで強請るように腰を揺らせば、ぐっと膝下を掴まれ、オースティンに引き寄せられたそこに、熱が刺し込まれた。
視界を揺れる僕の身体。
擦られる内側がもどかしく熱を求める。
ソレが僕のいいところを行き来すると、急激に広がる疼きに中が攣縮した。
「うぅ、ぅ、ぅ、好きぃ」
オースティンが、すき。
「くっ、はぁ……」
オースティンから色を含んだ息が溢れると、接合部から流れ落ちる体液が淫靡な音を立てた。
静かな空気の中、僕とオースティンの荒れた息だけが聞こえてくる。
僕だけ裸で、オースティンは少ししか脱いでないのに。
「ふふふ」
そんなことも、しあわせ。
「……ナローエ?」
「んーん、僕達、こんな所まで来て、何やってんだろうね」
「はは、そうだな」
これが、青姦かぁ。
☆
衣類の乱れを正して浄化をかけると、いつも通り気分は落ち着いていた。
落ち着いたら思い出した。
僕、メロディちゃんからすごいモノを貰ってたんだった。
『ナローエ様はかわいいんだから、魔力を封じられて攫われたり監禁されたりしちゃうかもしれないじゃないですか。そうなったら使うんですよ』って渡されたヤツ。
僕みたいなモヤシにそんなこと起こるわけあるかーい、とか思って忘れてたけど、コレ、言語チート女史が描き上げたキャンセル魔法陣、その名も『その魔法陣無効にしちゃうゾ!』魔法陣だ。
もちろん魔道具にも使えるヤツ。
閉じ込められたらコレを使って逃げろって貰ったんだが、彼女の中で僕は一体どんなことに巻き込まれてるんだろうか。
決して考えたりはしないが。
「ナローエ、それなんだ?」
「あ、メロディさんが帝国に行くならって餞別にくれた魔法陣なんだけど、困った時に使えって言ってたから使ってみようかと思って」
これを卵壁にベタッとね。
「気をつけろよ。まあ、今度はやり方もわかってるから助けに入れるけど」
「うん。その時はよろしく」
さて、やりますか。
「えい!」
『あ、主人、ヤバいにゅ!』
気合を入れて魔法陣を叩きつけたら、一度は反応が落ち着いていた壁の魔法陣がまた光り出してグネグネと大きく揺れはじめた。
バチッ、バチッと次々に書かれた魔術語がキャンセルされて消えていってる。
「ナローエもヤバいけど、女史も相当ヤバいな」
「ははは、メロディさんの方が遥かに僕の上を行くでしょ」
『主の伴侶よりヤバいとは、その御仁、人間であるのか?』
ここに居ないと思って、皆んなで好き勝手にメロディちゃんを評してるけども、仕方ないと思うよ。
だって影の道から突入出来なかった魔法陣がさ、2重にかけられてた僕じゃ作り上げられない魔法陣がさ、完全にキャンセルされたんだから。
「マジかー……」
「殿下すら一目置いてるというのも、頷けるな」
『あ、門が開くぞ』
って、なんだぁぁぁぁぁ????
「ナローエ、あれ、卵じゃなくて……人に見えるんだが」
「う、うん。僕にも人に見えるよ」
しかもたくさん。
僕より若そうな人もいる。
…………どういうこと?
火焔鳥って、卵になる前は人の形をしてんの?
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