マシュマロ

みのり

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マシュマロ

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貴君はこのマシュマロの妖艶極まりないことをご存知であろうか。赤ちゃんの肌にも例えられる柔らかさは我々男子の息子を甘く包み込む。我が熱により溶け出したマシュマロは棒の細胞の隙間にまで染み渡り、イチモツに豊潤な香りを授けるのだ。
トロトロのそれは市販の潤滑油よりも不格好であるが、その甘い香りと触感は女のモノ、そのものである。
はて? 貴君は知らないのか! それは……………なんと可哀想なことか。今すぐ、買いにひた走るが良い。

私は貴君に語りかけながら、一抜きし、呼吸を整えながらマシュマロを一つ口に放り込んだ。

貴君に甘い己が男根を咥える恋人を想像できるか!? できないのならば、やはり買いに走るが良い。
彼女の表情に思い馳せよ! まるで綿あめを食べるが如く、とろりとした表情を浮かべ、口の周りにこぼしたマシュマロを舐め取るのだ。そして、上目遣いで「甘くて美味しい」と甘く啼くのだ。
その様子を想像するだけで私は、逝ってしまった。

仕方がなく、私は一眠りした後に溶けないように冷蔵庫で冷やしておいたマシュマロの封を開けた。
取り出した一つ、円柱形の底面に深く切込みを入れ、私の頭を広げねじこむ。しかし、切れ込みがガサツであった。頭は入り切らず、マシュマロをペチャンコに潰してしまった。マシュマロはその空気の多重構造を崩さずに活用することが最重要なのである。
貴君らはこれを鉄の掟として覚えていてほしい。
私はまた一つマシュマロを袋から取り出し同様の細工をした。
亀を綺麗に嵌め込むと、仕込みは完成する。

嗚呼、此処まで読んでくれた好事家な貴君に伝えそびれていたことがある。私の使うマシュマロはアメリカから直輸入したビッグな物だ。市販のもので収まるはずがないのだ。小さいもので収まるのならば、貴君はまだ勃ってないか、もしくは、本当に収まってしまう……
まあよい。私はそのまま血龍が下ってくるのを待望し、下の白い雲の内側が滑り出す程度に溶け出すのを確認する。
どくどくと感じるものを抑えつつ、私は一スリ、二スリ、三スリ……此処から先を作者に描写させるほど私は愚かではない。
果てた後、私の手についたのは息子の子玉かマシュマロか、はっきりしない。だから私は一舐めだけする。なあに、世俗のロシアンルーレットのようなものだ。
今日はどうだったかって? 知りたいのかい。マシュマロだったよ。

私は丹念に白濁としたものを拭き取った後、冷蔵庫に余ったマシュマロをしまい、風呂に入る。風呂上がりの湯気と一緒に染み付いた匂いが漂ってくる。これがマシュマロオナニーの真髄である。

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