強くなりたいと言ったら、元魔王に開発調教されていました~宝石姫と元魔王の恋物語~

花虎

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3.感じてない!

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 それから、熱心にフィンリーがレストの研究室へ通う姿が目撃された。けれど、その時に研究室を尋ねようとしても誰一人たどり着けない。レストによる結界が研究室への道を閉ざしていたのだが、魔力感知できない生徒たちは知る由もなかった。

 ぴちゃぴちゃと、水音が静かな研究室に響く。

「……っ」

息を詰めて身体をびくつかせるフィンリーの胸の先端に、レストが吸い付いている。熱い口内に誘われて、小さな頂を舌で転がされている。

 背もたれがついた古いけれど立派な椅子に座ったレストをまたぎ、座面に膝立ちをして、胸を彼の顔に差し出すような体勢をとっていた。フィンリーは背もたれに手をついて身体を支える。

 やわやわと肉のない胸を揉まれて、いつの間にかお尻も撫でるように揉まれていた。快感を得る実験を初めて数か月。

 フィンリーはこの奇妙な触れあいを、何のためにやっていたか忘れかけていた。

 何故ならとにかく。

「あ、今感じましたね?」

顔をあげてにんまりと笑うレストが憎らしくて。

「感じてない!」

と眦を釣り上げて即答する。

 そう、魔力の感知どころか、レストとの感じてる感じてない攻防が始まっていた。

「意地を張らなくても」

まるでフィンリーが悪いかのように呆れを含んだ嘆息をされて、腹が立つ。教師のくせに大人気ないのではないだろうか。

 僕に性別は無い。成人するまでは性欲となんて無縁だ。こんなのくすぐったいだけ、と主張するフィンリーと、確実に快感を拾ってきていますよ、というレストの主張が真っ向からぶつかっているのだ。

 正直なところ、フィンリー自身もくすぐったいと主張してはいるが、そうではない何かを近頃は感じ取っていた。

 下腹部がじくじくとうずくのだ。けれどそれは熱いという感覚ではないので、きっと「くすぐったい」の副産物だと自分に言い聞かせている。何故なら、レストに敗北を宣言するのが無性に悔しくてたまらないからだ。

「強情だなぁ……」

レストはそう言いながら、胸全体を包むように揉む。

「なんだか胸も育ってきていません?」

前より柔らかくなったような?なんてとんでもないことを言い出した教師の脛を蹴り上げる。

「いったぁ……!」
「真面目にやってよ!先生!」

胸なんか育ってたまるか、と噛みつくと、レストはやれやれと肩を竦めた。

「じゃぁ少し、趣向を変えてみましょうか」

そう言うと、一旦フィンリーを椅子から降ろさせて、レストは研究室の棚の中を漁ると黒い布を持ってきた。二人掛けのソファに座ると、自分の膝を開いて、前に座れと示す。

 大人しく指示に従って座ると、すっぽりと収まった。体格差がなんだか悔しくて腹立たしい。少しだけむっとしつつ、何をするのだろう、と待っていると先ほど持ってきた黒い布を目に巻かれる。

「貴方は少し目で物を見ようとしすぎなので、五感で感じてみましょうか」

頭の後ろできゅ、と布が結ばれる。視界が真っ暗になり、心もとない感覚がして、不安になる。途端にそわそわし始めて、思わずレストに声をかける

「せん……」
「しぃ……、集中して」

すぐ耳の後ろで、心地よい低音の声が響き、ぞくぞくと背筋が震える。

 前から思ってたけど、先生……声もいいな……

女生徒たちが騒いでいたのを思い出して、きゅ、と唇をかみしめる。

 馬鹿だろ……僕は男だ……先生の声なんて……

意識する必要もない、とそう思うのに。

「触れられたら気持ちいいのだ、と自分へ言い聞かせてください。魔力を感じたいんでしょう?」

わざとなのか、耳の裏に唇をつけながら、いつもより甘さを感じる声音で囁かれて、ぴくりと身体が震える。レストの大きな手がするりと皮膚の薄い脇腹を触れるか触れないか絶妙な力加減で撫でる。

 快感など認識したことがないからわからない、と言ってしまいたかったけれど。背中にあるレストの体温が心地よくて、自分の身体を這いまわるその手も段々と包まれているような感覚がしてくる。

 そのまま胸へと移動した手が、やわやわと揉むように動いた後、首筋にぬるり、と這わされた舌にびくり、と身体が強張る。

「そのまま……」

囁くような声に、何故だか逆らえなくて。首筋を熱い舌が舐め上げ、時折軽く吸い上げる。同時に、胸の突起のまわりをくるくると指先で撫でて刺激をする。

 居心地の悪い感覚がして、もぞもぞとしていると、不意に唇に何かが当たった。

「指、舐めて濡らしてください」


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