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【第3章 理不尽賢者ローズマリーと魔法科学国オルケイア】
【理不尽賢者とその舎弟Ⅸ】
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「ローレンヌ兄さん! 大丈夫ですか!」
「駄目だ。この傷の深さだ。助かるわけがない……」ローレンヌは血を吐き出した。腹に大きな傷がある。
「そんな……しかし誰がこんなことを?」
「侍従長のリネリスだ、そこで相打ちになった」確かに王宮の広い廊下の上にリネリスの死体が月に照らされて転がっている。
「クリフトよ、これはアザリス兄さんがやったことだ……」
「お前は急ぎサザールを出立し聖女ローズマリーの力を借りて兄を討て」
「さもなければこの国は……ゲホッ」
「兄さん……」
「お前は馬鹿で間抜けだが剣の腕は立つ。そして補佐がいれば正しき政治を行うことができるだろう……」
「兄さんもう……しゃべらなくて良いです……」
「……さらば……だ、私の愛する弟クリフト……よ……」
「くっ……兄さん」クリフトは嗚咽したいのを我慢してすぐに王宮から脱出した。一ヶ月ほど前のことである。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ローズマリーとクリフトを加えた4人はリリンツェの軍隊と傭兵団を加えた2000人で首都サザールを目指していた。華の都リリンツェの『キングメーカー』ことロレンツィオによる手配である。これだけの兵士たちを3日で用意できるあたりロレンツィオの巧みな手腕がどれだけすごいか分かる。
そして風でたなびく旗には古代シンダリア帝国から続く王国の紋章が金糸や銀糸で入っている。なんでも地方によって旗の紋章が違うらしい。オルケイアの旗は大樹から分かれた六本の枝が基調となっている。
「おい、舎弟! ビビってるのか?」
「いえ、僕は……ビビってなど……いえ僕は今恐怖しています。もしかしたら戦になるかもしれないと。そうしたら父や兄と戦わなければならない。それだけは嫌なのです」
「そりゃそうだよな、血を分けた肉親だものな。殺し合いは絶対させないから安心しとけよ」
「ああ、愛しのローズマリー様、勿体なきお言葉です」
「愛しの、はやめろ。助けてやんねえぞ」
「ローズマリー、あなたね。分かっているのかしらあなたは未来のオルケイア国の王様になられる方と話しているのよ」セレーナが自制を促した。
「だけど王様の前にこいつはあたしの可愛い舎弟だからな」
「ぼ、僕が可愛い?! ローズマリー様、僕はこれでも男ですよ!」クリフトが珍しく抗議の声をあげた。
「すまん、可愛いは取り消してやるよ」
「しかし、まさか王族だとは思わなかったぜ。なぁルーン」
「ふっ、世間というのは意外と狭いのかもしれないな」
「僕もまさかローズマリー様の仲間にかの有名なベルファイア家の次期当主様がおられるとは驚きました」
ちなみに盗まれた美術品の品々のうち不本意だが灰色のマリア像が金貨1万枚で買われ結果的にルーンベルトは金貨2,000枚を利益として上げた。エンデュミオンは面白くないのか「ただのビギナーズラックだ」と言っていた。あと怪盗アルセインことロレンツィオが何故盗みを繰り返していたかということも判明した
。このリリンツェに裏社会の人間が麻薬を美術品に紛れ込ませているのを回収していたからだそうだ。
夜中に船にのりオルケイア国首都サザール近くの荷下ろし場で降り早朝から歩いているからからあと10時間ほどでサザールには到着する。精鋭と名高いリリンツェの兵士たちからも緊張が感じられる。
もし舎弟が望まぬ結果になるようだったらあたしのビリケンで蹴りをつけよう。こんな奴でもこいつは筋の通った男だ。助けてやらねば背中の名、狼図魔龍鰔が泣く。
「クリフト様! サザール方面から土煙が上がっています!」
「数は分かるかな?」
「1000は超えています!」
「やはり最悪の結果は避けられないのか……」
その数十分後相手は想定を超えた者たちだった。
なんと獣人族だった。多種多様な顔がある。犬に猫、鳥にトカゲまでいる。
「我々ライオス獣人族混成部隊は聖女ローズマリー様をお助けするために参上つかまった」
「どーせウルテジナのはからいだろ?」
「そ、その通りだ。我々の命未来の王クリフト様に捧げる」
「僕としてはこの上ない味方だよ。君たちが王や兄によって酷く弾圧されているのは知っている。もし僕が王になったらそのくびきから解放してあげよう」
「勿体なきお言葉、お前たち聞いたか? 我々はクリフト様を王にするぞ」
「「「「ワーッ!!」」」」獣人族混成部隊から雄叫びが上がった。
「ウルテジナ護衛団を助けといて良かったわね」
「そだね。あの頭はあたし達に恩を返してくれたんだよ」
もう一度会いに行ってやらなきゃな。魔王ぶち殺す前に。
「おい! 東に土煙が見えるぞ」もう太陽が傾きかけたところでサザールが見え始めたところだった。十数人はいるな……。
「おい! お前たち此処が何処か知らないわけではあるまい。首都サザールの近郊で軍を率いるのは法律違反だぞ」街の衛兵の隊長と思われるヒュームが声を振り絞りながら言った。
「旗を見よ、この翻るのは王旗だぞ! 私オルケイア国第三王子クリフトは遥か西より聖女ローズマリー様をお迎えするために護衛をしているだけだ! 門を開けよ、そして父上に事の次第を伝えよ」 ローズマリーは驚いた。ただの軟派な野郎だと思っていたがここまで堂々としているとは。舎弟からダチ公に格上げする日も遠くはないかもしれない。
「全員進軍止め! これより私は王宮へ入る。もし私やローズマリー様に万が一のことがあった場合父と兄アザリスを討ち取れ!」
「「「「クリフト様万歳! ローズマリー様万歳!」」」」
声援に押し出されるようにローズマリーとクリフト達は数名の護衛をつけて首都サザールの門をくぐった。
こうしてオルケイア国第三王子クリフトは無事故郷サザールの地を踏むことができた。
「駄目だ。この傷の深さだ。助かるわけがない……」ローレンヌは血を吐き出した。腹に大きな傷がある。
「そんな……しかし誰がこんなことを?」
「侍従長のリネリスだ、そこで相打ちになった」確かに王宮の広い廊下の上にリネリスの死体が月に照らされて転がっている。
「クリフトよ、これはアザリス兄さんがやったことだ……」
「お前は急ぎサザールを出立し聖女ローズマリーの力を借りて兄を討て」
「さもなければこの国は……ゲホッ」
「兄さん……」
「お前は馬鹿で間抜けだが剣の腕は立つ。そして補佐がいれば正しき政治を行うことができるだろう……」
「兄さんもう……しゃべらなくて良いです……」
「……さらば……だ、私の愛する弟クリフト……よ……」
「くっ……兄さん」クリフトは嗚咽したいのを我慢してすぐに王宮から脱出した。一ヶ月ほど前のことである。
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ローズマリーとクリフトを加えた4人はリリンツェの軍隊と傭兵団を加えた2000人で首都サザールを目指していた。華の都リリンツェの『キングメーカー』ことロレンツィオによる手配である。これだけの兵士たちを3日で用意できるあたりロレンツィオの巧みな手腕がどれだけすごいか分かる。
そして風でたなびく旗には古代シンダリア帝国から続く王国の紋章が金糸や銀糸で入っている。なんでも地方によって旗の紋章が違うらしい。オルケイアの旗は大樹から分かれた六本の枝が基調となっている。
「おい、舎弟! ビビってるのか?」
「いえ、僕は……ビビってなど……いえ僕は今恐怖しています。もしかしたら戦になるかもしれないと。そうしたら父や兄と戦わなければならない。それだけは嫌なのです」
「そりゃそうだよな、血を分けた肉親だものな。殺し合いは絶対させないから安心しとけよ」
「ああ、愛しのローズマリー様、勿体なきお言葉です」
「愛しの、はやめろ。助けてやんねえぞ」
「ローズマリー、あなたね。分かっているのかしらあなたは未来のオルケイア国の王様になられる方と話しているのよ」セレーナが自制を促した。
「だけど王様の前にこいつはあたしの可愛い舎弟だからな」
「ぼ、僕が可愛い?! ローズマリー様、僕はこれでも男ですよ!」クリフトが珍しく抗議の声をあげた。
「すまん、可愛いは取り消してやるよ」
「しかし、まさか王族だとは思わなかったぜ。なぁルーン」
「ふっ、世間というのは意外と狭いのかもしれないな」
「僕もまさかローズマリー様の仲間にかの有名なベルファイア家の次期当主様がおられるとは驚きました」
ちなみに盗まれた美術品の品々のうち不本意だが灰色のマリア像が金貨1万枚で買われ結果的にルーンベルトは金貨2,000枚を利益として上げた。エンデュミオンは面白くないのか「ただのビギナーズラックだ」と言っていた。あと怪盗アルセインことロレンツィオが何故盗みを繰り返していたかということも判明した
。このリリンツェに裏社会の人間が麻薬を美術品に紛れ込ませているのを回収していたからだそうだ。
夜中に船にのりオルケイア国首都サザール近くの荷下ろし場で降り早朝から歩いているからからあと10時間ほどでサザールには到着する。精鋭と名高いリリンツェの兵士たちからも緊張が感じられる。
もし舎弟が望まぬ結果になるようだったらあたしのビリケンで蹴りをつけよう。こんな奴でもこいつは筋の通った男だ。助けてやらねば背中の名、狼図魔龍鰔が泣く。
「クリフト様! サザール方面から土煙が上がっています!」
「数は分かるかな?」
「1000は超えています!」
「やはり最悪の結果は避けられないのか……」
その数十分後相手は想定を超えた者たちだった。
なんと獣人族だった。多種多様な顔がある。犬に猫、鳥にトカゲまでいる。
「我々ライオス獣人族混成部隊は聖女ローズマリー様をお助けするために参上つかまった」
「どーせウルテジナのはからいだろ?」
「そ、その通りだ。我々の命未来の王クリフト様に捧げる」
「僕としてはこの上ない味方だよ。君たちが王や兄によって酷く弾圧されているのは知っている。もし僕が王になったらそのくびきから解放してあげよう」
「勿体なきお言葉、お前たち聞いたか? 我々はクリフト様を王にするぞ」
「「「「ワーッ!!」」」」獣人族混成部隊から雄叫びが上がった。
「ウルテジナ護衛団を助けといて良かったわね」
「そだね。あの頭はあたし達に恩を返してくれたんだよ」
もう一度会いに行ってやらなきゃな。魔王ぶち殺す前に。
「おい! 東に土煙が見えるぞ」もう太陽が傾きかけたところでサザールが見え始めたところだった。十数人はいるな……。
「おい! お前たち此処が何処か知らないわけではあるまい。首都サザールの近郊で軍を率いるのは法律違反だぞ」街の衛兵の隊長と思われるヒュームが声を振り絞りながら言った。
「旗を見よ、この翻るのは王旗だぞ! 私オルケイア国第三王子クリフトは遥か西より聖女ローズマリー様をお迎えするために護衛をしているだけだ! 門を開けよ、そして父上に事の次第を伝えよ」 ローズマリーは驚いた。ただの軟派な野郎だと思っていたがここまで堂々としているとは。舎弟からダチ公に格上げする日も遠くはないかもしれない。
「全員進軍止め! これより私は王宮へ入る。もし私やローズマリー様に万が一のことがあった場合父と兄アザリスを討ち取れ!」
「「「「クリフト様万歳! ローズマリー様万歳!」」」」
声援に押し出されるようにローズマリーとクリフト達は数名の護衛をつけて首都サザールの門をくぐった。
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