欠けたチョコレート

終わりかけ

きっかけは何気ない日常だった。
いや、その日は2人にとって大切な日だった。その日は付き合って一年目の日だったから。

それでも広野は普段と変わらなくて
それでもいいやと私は思ってたんだけど
思い込もうとしてたんだけど
どうして2人とも3連休なのに、どこも行かずにゲームしてるんだろう？
ふと疑問に思うともう止められなかった。その疑問の答えは簡単だったから
ごめん、広野。私そんなに器が大きい人じゃないみたいだ。
記念日にはお祝いして欲しいし、連休があったならどこか温泉とか旅行に行きたかった。色々がんばってくれてるのも分かるのに、私は天邪鬼でふてくされてばかりでごめんね。涙が出るよ。
気づいてたけど、私と広野は多分少しずれてて、そのずれに私は気付いてるけど広野はどうなんだろう。
気づいてたけど、ごめん広野ってそこまで私のこと好きじゃないよね
そんなこと言ったら絶対否定するけど、そうなんじゃないかな。きっと私がいなくても広野は全然平気だよ
私も平気だと思ってたんだけどな。
全然平気だと思ってたのになんだよ。なんで涙止まらないんだよ。
困ったな。

困らせてるのは私だったね。広野ごめんね、こんな号泣されてもどうしていいか分かんないよね。
だって思った以上にわたし広野との生活に懐いてしまっていたみたい。こんなに辛くて悲しい気持ちになるなんてさ。