【闇魔法戦士】とかいう最弱職の俺、今までずっと【追放】されてきたけど最弱職を極めて【ソロ最強】になったので幸せになってみようと思います!

jester

文字の大きさ
54 / 58

第40話 邪神

しおりを挟む




 この屋敷の管理を任されているらしい貴族の男は勝ちを確信したように語る。

「馬鹿な貴様らに教えてやろうこの国の資金源は奴隷だ!家畜にも劣る奴隷共が高い金で売れるなんておかしいと思わないか?クククッ!」

「所詮奴隷なんぞ我らの道具でしかない!弄び!飽きたら捨てる!その程度の存在だ」

 男は結界に守られている建物の屋上から話し続け、リゼ達はあまりの醜悪さに眉をひそめていた。

 だが・・・ノワルがとった行動は意外なものだった。

「ふざけるんじゃないニャ!」

 なんと屋上に向けて矢を放ったのだ、普段は陽気な彼女が激情を隠そうともせずに。

「無駄だ!!この結界はドラゴンのブレスでさえも無効化する!」

「なっ!ドラゴンのブレスだと!?そんな結界あるわけが・・・」

 リゼ達の反応はいたって普通の反応だ、ドラゴンのブレスを引き合いに出されてはこうなるだろう。

「お前達が救ったあの“クズ共”も本来はそうなるはずだったんだぞ?ククッ!」

 俺は建物の壁に手が届くところまで歩き。

「ん?何をしている、じきに王宮からの精鋭が大量にくる!お前達は・・・」

 拳を振り上げ壁に叩きつけると、バリン!と結界が弾け壁には巨大な穴が開いていた。

 男は空いた口が塞がらず、声も出ない様子だ・・・コイツは絶対に許さない。

「安心しろ、お前も今からこうなる」

「ヒィ・・・結界が!?ば、化け物!!!」

 衛兵の一人がそう言うとそれを合図に恐怖が伝染し衛兵達はパニックを起こした。

「た、助けて!?」

「何してる早く逃げろ!」

「ヒィ!!?」

 結界があると気を抜いていたのだろう“ドラゴンでさえ壊せないものを破壊できるはずがない”と。

「さて、屋上へと向かうとしようか?」

「「「「「ハイ・・・(ニャ)」」」」」

 顔を引き攣らせ返事を返すリゼ達を尻目に屋敷の中に入り奴隷達を解放しつつ屋上へと向かった。

「くるな!?この化け物め!この屋敷は奴隷売買の要所・・・つまりこの国の資金源だ!こんなことをすれば貴様の国もタダでは済まんぞ!!」

「御託はいい、それよりその手に持っているスクロール・・・それがお前の切り札か?」

「ク・・・クク、そうだ・・・これは私が国王から授かりし闇魔法のスクロール・・・神話の邪神が使いしの魔法と言われる闇魔法が封じ込められている!」

「!!闇魔法だと?」

 マズイなこの世界の闇魔法は異常な効果がある・・・俺はともかくリゼ達が喰らえばタダでは済まない。

「そうとも・・・後悔しても、もう遅い!!貴様らはここで始末する!“闇よ”“全てを飲み込め”・・・」

「皆!私の後ろへ!」

「は、はい!!」

 この世界に来て初めて盾を使うな・・・。

「“対闇防御陣”(フルガード・ダークネス)!」

「終わりだ!“漆黒の死弾”(デス・バレット)!」

 えっ?これって初級の闇魔法・・・しかも威力が増している様子はない・・・。

 拳ほどの大きさの黒い球が迫り俺の盾に衝突する、その衝撃に備えていたが魔法は見えない壁に阻まれ“パシュ”とあっけなく消滅。

 おそらく全攻撃耐性EXが発動したんだろう。

「な、何をした?貴様・・・!!」

「何もしていないが、今のは本当に闇魔法か?」

 威力が弱すぎる、スクロールの魔法は誰でも手軽に使える分魔力の影響を受けない・・・だからか?

「拍子抜けしたな、今度はこちらの番だ」

「ありえない・・・こんなことあるはずが!!」

 俺も使ってみて威力がどうなるのか試してみるか。

「私が本当の闇魔法を見せてやろう」

「ク・・・クハハハ!!馬鹿なことを!!闇魔法は神話上の魔法!この世で扱える者など魔王ぐらいだ!!」

「ならその目で確かめるがいい、“漆黒の死弾”(デス・バレット)!」

 闇の弾は瞬く間にふくらみ人ひとりを簡単に飲み込めるほどに巨大になった。

 やはりそうか、闇魔法の威力が高いのは魔力が高いのも影響していたのか。

「ま・・・魔王・・・い、いや・・・邪神・・・ぎゃああぁああぁ!!!」

 男はそう言い残し闇の中に消えていく・・・やがて声も聞こえなくなり魔法が通り過ぎた後にはこの世界から完全に消えていた。

「これで一件落着だな」

 背後で“ドウッ”と音が聞こえ振り返ると放った魔法が山を抉っていたが、不可抗力というやつだ・・・俺は悪くない、俺は悪くない。

「ヴァルディ殿・・・山が・・・」

「リゼ殿!」

「ひ、ひゃい!」

「見てくれ!朝日が眩しいな!」

 俺はなんとか誤魔化そうとする。

「いや・・・ヴァルディさん・・・山・・・」

「・・・ここでは何もなかった・・・山は勝手に崩れた」

「無理があるニャ・・・」

 その後リゼ達の追求をなんとかやり過ごし、捕縛される前にゲートを使いシグの村で保護した奴隷達の様子を見ることになった。

 本来は片道で半月かかる旅を九日で終わらせてきたなんて言ったらどうなることか・・・。

「というわけでシグ殿、シルヴィス殿、半月程度ここでゆっくりさせてもらいたいと思っているのだが」

「は、はい!もちろんです!半月と言わずいくらでも・・・///」

「それより主人よ・・・儂に何かいうことがあるのではないか?」

 シルヴィスに言う事?あ・・・そうか。

「ああ、久しぶりだな・・・元気にしていたか?」

「違うわ!この前来た時になぜ儂に顔の一つも見せんかったんじゃ!」

 口を尖らせぷんぷんと怒るシルヴィスはどうやら顔を見せなかった事にご立腹の様子だ。

 このあと村を一緒に巡るという条件で許してもらったのだが、なぜかシグとリゼはむむむとうねり声をあげシルヴィスは勝ち誇った様な顔をしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
主人公は、勇者パーティーを追放されて辺境の地へと追放される。 そこで出会った魔族の少女と仲良くなり、彼女と共にスローライフを送ることになる。 しかし、ある日突然現れた魔王によって、俺は後継者として育てられることになる。 そして、俺の元には次々と美少女達が集まってくるのだった……。

【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!

こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」  主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。  しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。 「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」  さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。  そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)  かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる

静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】 【複数サイトでランキング入り】 追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語 主人公フライ。 仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。 フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。 外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。 しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。 そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。 「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」 最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。 仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。 そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。 そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。 一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。 イラスト 卯月凪沙様より

処理中です...