23 / 325
第23話 ダルク民国攻略編 混乱
しおりを挟む
黒い壁。間近で見るとその存在に圧倒された。
【腐樹の森】の主。
全身の菌糸が触手のように動いているので、実際より大きく見える。
「オマエ、マケンツカイ……ウマレタバカリカ」
喋った。マジか。
地の底から響くような、低い声。
生まれたばかり? どういう意味だ。
「ココデ、キエロ」
後ろにはチグイの群れ、天井付近にはハネヌイが入ってきている。
「我らが【腐王】様! 私はデモン。古より続くダルクニア家の血筋の者でございます。
永い眠りから覚め、さぞ空腹の事でしょう。さあ、これだけの生贄を集めました。
どうぞ、お食事をお楽しみください」
デモンは俺たちを見て笑みを浮かべた。
「初めからこれが目的で……」
マーハントは悔しそうに奥歯を噛んだ。
「まさか【腐王】がここに来るなんて……」
ネネルは翼をゆっくりと広げる。
「けど、探す手間が省けた。目標はこいつだったからな」
俺はフラレウムを持つ手に力を入れた。
「おりゃ!」
【腐王】に向けて炎を放った。強火だ。
放たれた炎は【腐王】を突き抜け、空いている扉から【腐樹の森】までを焼いた。
距離が近いほど高温になる。十秒ほど経って、疲れる前に一旦炎を消した。
【腐王】は燃えていた。
やったか?
しかし、【腐王】の身体の表面が鱗のように細かく剥がれ落ちた。
あっという間に全身の炎は表皮ごと下に落ち、何事もなかったかのような姿に戻った。
……嘘でしょ?
間髪入れずに今度はネネルが電撃を放った。
眩しくて見えない。バチバチと強烈な光が【腐王】を襲うが
俺の時と同じく電撃が当たった表皮がバラバラと下に落ちるだけで
まったく効いていない。
ネネルは体力を使い果たし、荒い息で膝を付いた。
なんだ、こいつ。
「ははは! 魔剣は効かんと古文書に書いてあるのだ!
それにしても……いい! いいぞ! 有翼人で魔人か!
ますます欲しくなったわ!」
デモンの高笑いが神殿の大広間に響き渡った。
「ダルクニアヨ……コレダケカ?」
「は! ……何がでしょうか?」
攻撃されたの無視して話し始めやがった。
「クイモノハコレダケカ?」
「……はい。これだけいれば十分かと……」
「タラヌワ。オマエガワレノハラヲキメルナ」
「いや、でも古文書には……」
「ツカエヌヤツメ。ケイヤクハオワリダ」
【腐王】の菌糸が伸び、ダルク兵を捕まえた。
「うわ! 【腐王】様! 私は味方です! デモン様! ぎゃー! ぐ! ごふう……」
時が止まり、咀嚼音だけが響いた。
「ひいい!」
「うわあー!」
「たすけ……」
後ろにいた魔物が一斉にダルク兵を襲い始めた。
俺たちに弓を向けていたダルク兵は魔物によって隊列を乱した。
矢が降ってくる脅威は無くなったが……代わりに血肉が降ってくる。
阿鼻叫喚。まさに地獄絵図だ。
「下がれ! 下がれ!」
マーハントの命令に盾でがっちり防御しながら、キトゥルセン軍は一塊で後退し始めた。
「カカラル! 耐えろ!」
俺はフラレウムを放射し、カカラルごと炎で包んだ。
檻と縄が焼き切れ、鳴き声と共に深紅の巨鳥は宙に飛び上がった。
その姿はまるで不死鳥のようだった。
「兵たちを守れ!」
カカラルはクゥカカカ! と力強く鳴いて炎を四方八方に吐きまくった。
「オスカー! 助けて!」
ネネルの声だ。どこだ、どこにいる?
目の前を魔物とダルク兵が行き交い、カカラルの炎が視界を覆う。
ようやく見つけたネネルはダルク兵2人に捕らえられ、
デモンの元へ運ばれていた。
「ネネル!」
デモンの声が辛うじて聞こえた。
「なんだ、勝手に弱ってるな。電気を出さぬように縛っておけよ」
くそ! 魔物が邪魔だ。
デモンたちはネネルを抱えて神殿の外へ出ようとしてる。
俺たちも後を追う。
後ろからは逃げ遅れたダルク兵を食べながら【腐王】が追ってきた。
神殿から出ると、町には既に魔物が溢れており、女子供も容赦なく襲われていた。
至る所から悲鳴が聞こえる。
「ネネルを助ける! 俺に続け!」
マーハント軍は防御の隊列を崩さず、進軍する。
デモンたちは入り組んだ路地を右へ左へ逃げていくが、
こっちは【千里眼】でしっかり追っているので迷わない。
魔物との戦い方を知っているマーハント軍はそんなに被害は出ていないが、
戦い方を知らぬダルク兵は逃げ惑うばかりだった。
しばらく追っていると、デモンたちを袋小路に追い詰めた。
「諦めろ。ダルクは終わりだ。俺たちに協力しろ」
「どうせ、お前たちも【腐王】に食われる! 協力しても意味がないわ!」
ネネルは力が入らない様で拘束されたままぐったりしている。
「ではせめてその娘を放せ。そしたらお前も助けてやる」
デモンは少し考える素振りを見せた。
「ふん。今更小娘一人助けた所でどうにもならん。そんなことより、
こうなった原因のお前らが悔しがる顔が見たい。例えばほら、こうしてみたらどうだ?」
デモンはネネルの首を絞めた。ネネルの目が見開かれる。
「おい! やめろ!」
ダルク兵が槍をネネルに突き付けているので下手に動けない。
一か八か、フラレウムの炎でデモンだけ上手く燃やせないか、
そう考えていた時だった。デモンの背後の塀の上にオオサメが現れ、
あっけなくデモンの頭をかじり取った。
俺はすぐに駆けだし、ムカデの様なオオサメを燃やした。
一人のダルク兵は逃げ出し別の塀をよじ登って消えた。
もう一人はその場にへたり込んだ。
「ネネル! ネネル、大丈夫か?」
急いで縄を切ってやる。
「オ、オスカー……ありがとう」
ネネルは弱々しく微笑んだ。
危ない目に合わせてしまった。俺のミスだ。
俺はネネルを強く抱きしめた。
【腐樹の森】の主。
全身の菌糸が触手のように動いているので、実際より大きく見える。
「オマエ、マケンツカイ……ウマレタバカリカ」
喋った。マジか。
地の底から響くような、低い声。
生まれたばかり? どういう意味だ。
「ココデ、キエロ」
後ろにはチグイの群れ、天井付近にはハネヌイが入ってきている。
「我らが【腐王】様! 私はデモン。古より続くダルクニア家の血筋の者でございます。
永い眠りから覚め、さぞ空腹の事でしょう。さあ、これだけの生贄を集めました。
どうぞ、お食事をお楽しみください」
デモンは俺たちを見て笑みを浮かべた。
「初めからこれが目的で……」
マーハントは悔しそうに奥歯を噛んだ。
「まさか【腐王】がここに来るなんて……」
ネネルは翼をゆっくりと広げる。
「けど、探す手間が省けた。目標はこいつだったからな」
俺はフラレウムを持つ手に力を入れた。
「おりゃ!」
【腐王】に向けて炎を放った。強火だ。
放たれた炎は【腐王】を突き抜け、空いている扉から【腐樹の森】までを焼いた。
距離が近いほど高温になる。十秒ほど経って、疲れる前に一旦炎を消した。
【腐王】は燃えていた。
やったか?
しかし、【腐王】の身体の表面が鱗のように細かく剥がれ落ちた。
あっという間に全身の炎は表皮ごと下に落ち、何事もなかったかのような姿に戻った。
……嘘でしょ?
間髪入れずに今度はネネルが電撃を放った。
眩しくて見えない。バチバチと強烈な光が【腐王】を襲うが
俺の時と同じく電撃が当たった表皮がバラバラと下に落ちるだけで
まったく効いていない。
ネネルは体力を使い果たし、荒い息で膝を付いた。
なんだ、こいつ。
「ははは! 魔剣は効かんと古文書に書いてあるのだ!
それにしても……いい! いいぞ! 有翼人で魔人か!
ますます欲しくなったわ!」
デモンの高笑いが神殿の大広間に響き渡った。
「ダルクニアヨ……コレダケカ?」
「は! ……何がでしょうか?」
攻撃されたの無視して話し始めやがった。
「クイモノハコレダケカ?」
「……はい。これだけいれば十分かと……」
「タラヌワ。オマエガワレノハラヲキメルナ」
「いや、でも古文書には……」
「ツカエヌヤツメ。ケイヤクハオワリダ」
【腐王】の菌糸が伸び、ダルク兵を捕まえた。
「うわ! 【腐王】様! 私は味方です! デモン様! ぎゃー! ぐ! ごふう……」
時が止まり、咀嚼音だけが響いた。
「ひいい!」
「うわあー!」
「たすけ……」
後ろにいた魔物が一斉にダルク兵を襲い始めた。
俺たちに弓を向けていたダルク兵は魔物によって隊列を乱した。
矢が降ってくる脅威は無くなったが……代わりに血肉が降ってくる。
阿鼻叫喚。まさに地獄絵図だ。
「下がれ! 下がれ!」
マーハントの命令に盾でがっちり防御しながら、キトゥルセン軍は一塊で後退し始めた。
「カカラル! 耐えろ!」
俺はフラレウムを放射し、カカラルごと炎で包んだ。
檻と縄が焼き切れ、鳴き声と共に深紅の巨鳥は宙に飛び上がった。
その姿はまるで不死鳥のようだった。
「兵たちを守れ!」
カカラルはクゥカカカ! と力強く鳴いて炎を四方八方に吐きまくった。
「オスカー! 助けて!」
ネネルの声だ。どこだ、どこにいる?
目の前を魔物とダルク兵が行き交い、カカラルの炎が視界を覆う。
ようやく見つけたネネルはダルク兵2人に捕らえられ、
デモンの元へ運ばれていた。
「ネネル!」
デモンの声が辛うじて聞こえた。
「なんだ、勝手に弱ってるな。電気を出さぬように縛っておけよ」
くそ! 魔物が邪魔だ。
デモンたちはネネルを抱えて神殿の外へ出ようとしてる。
俺たちも後を追う。
後ろからは逃げ遅れたダルク兵を食べながら【腐王】が追ってきた。
神殿から出ると、町には既に魔物が溢れており、女子供も容赦なく襲われていた。
至る所から悲鳴が聞こえる。
「ネネルを助ける! 俺に続け!」
マーハント軍は防御の隊列を崩さず、進軍する。
デモンたちは入り組んだ路地を右へ左へ逃げていくが、
こっちは【千里眼】でしっかり追っているので迷わない。
魔物との戦い方を知っているマーハント軍はそんなに被害は出ていないが、
戦い方を知らぬダルク兵は逃げ惑うばかりだった。
しばらく追っていると、デモンたちを袋小路に追い詰めた。
「諦めろ。ダルクは終わりだ。俺たちに協力しろ」
「どうせ、お前たちも【腐王】に食われる! 協力しても意味がないわ!」
ネネルは力が入らない様で拘束されたままぐったりしている。
「ではせめてその娘を放せ。そしたらお前も助けてやる」
デモンは少し考える素振りを見せた。
「ふん。今更小娘一人助けた所でどうにもならん。そんなことより、
こうなった原因のお前らが悔しがる顔が見たい。例えばほら、こうしてみたらどうだ?」
デモンはネネルの首を絞めた。ネネルの目が見開かれる。
「おい! やめろ!」
ダルク兵が槍をネネルに突き付けているので下手に動けない。
一か八か、フラレウムの炎でデモンだけ上手く燃やせないか、
そう考えていた時だった。デモンの背後の塀の上にオオサメが現れ、
あっけなくデモンの頭をかじり取った。
俺はすぐに駆けだし、ムカデの様なオオサメを燃やした。
一人のダルク兵は逃げ出し別の塀をよじ登って消えた。
もう一人はその場にへたり込んだ。
「ネネル! ネネル、大丈夫か?」
急いで縄を切ってやる。
「オ、オスカー……ありがとう」
ネネルは弱々しく微笑んだ。
危ない目に合わせてしまった。俺のミスだ。
俺はネネルを強く抱きしめた。
1
あなたにおすすめの小説
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る
がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。
その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。
爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。
爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。
『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』
人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。
『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』
諸事情により不定期更新になります。
完結まで頑張る!
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ホームレスは転生したら7歳児!?気弱でコミュ障だった僕が、気づいたら異種族の王になっていました
たぬきち
ファンタジー
1部が12/6に完結して、2部に入ります。
「俺だけ不幸なこんな世界…認めない…認めないぞ!!」
どこにでもいる、さえないおじさん。特技なし。彼女いない。仕事ない。お金ない。外見も悪い。頭もよくない。とにかくなんにもない。そんな主人公、アレン・ロザークが死の間際に涙ながらに訴えたのが人生のやりなおしー。
彼は30年という短い生涯を閉じると、記憶を引き継いだままその意識は幼少期へ飛ばされた。
幼少期に戻ったアレンは前世の記憶と、飼い猫と喋れるオリジナルスキルを頼りに、不都合な未来、出来事を改変していく。
記憶にない事象、改変後に新たに発生したトラブルと戦いながら、2度目の人生での仲間らとアレンは新たな人生を歩んでいく。
新しい世界では『魔宝殿』と呼ばれるダンジョンがあり、前世の世界ではいなかった魔獣、魔族、亜人などが存在し、ただの日雇い店員だった前世とは違い、ダンジョンへ仲間たちと挑んでいきます。
この物語は、記憶を引き継ぎ幼少期にタイムリープした主人公アレンが、自分の人生を都合のいい方へ改変しながら、最低最悪な未来を避け、全く新しい人生を手に入れていきます。
主人公最強系の魔法やスキルはありません。あくまでも前世の記憶と経験を頼りにアレンにとって都合のいい人生を手に入れる物語です。
※ ネタバレのため、2部が完結したらまた少し書きます。タイトルも2部の始まりに合わせて変えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる