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読み切り短編 完結
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「君のスキルは私の妻となるにはふさわしくない。悪いが、ここでお別れだ」
「え……」
ここは、王城の応接間。
王家にとって、重要な人物が通され、王家の方々と会うことができる数少ない場所。
私は、その場に呼ばれることは珍しくなかったが、今日は趣が違っていた。私――アンフェリカ・エングフェルト――と、この国の王太子であるアルフレート様以外にも人がいたのだ。武装した兵士が私の両脇に控えており、どこか物々しさを感じさせる。
それはそうと、私は唐突な言葉に、体が冷たくなっていくのを感じていた。私とアルフレート様は婚約者だ。公爵家の長女だったからだろう。国の力をより強くするための政治的なものだ。
だが、この瞬間。
私はアルフレート様の妻という未来を、この国の王妃という未来を失ってしまった。お慕いしていたわけではなかったが、この国を愛し、この国の一員であるからと誠実に勤勉に王妃を目指してきたというのに。
その仕打ちがこれ。
意味が分からない。
「ど、どういうことでしょうか!? どうしてスキルが関係するのですか?」
「スキルが関係するのですか、だと? 当たり前だろう? 私の婚約者は王となる私を支えるのだ。君のような『種たねの保護』などといったわけのわからないスキルじゃ役になどたつまい。それよりも――」
アルフレート様がそっと後ろを向くと、椅子の陰から一人の女性が現れた。
「彼女が相応しい」
そこには見覚えのない令嬢が立っていた。
とても可愛らしく、誰をも魅了しそうな笑顔で私を見下ろしている。その笑顔は、完璧に整っているからかどこか無機質に感じた。
「彼女のスキルは聖魔法。まさに聖なる王家に相応しいとおもわないか? それに美しくとても奥ゆかしい」
「……私は用済みと」
「そう言っている」
「陛下やお父様はご存じなのですか?」
その質問に、アルフレート様は眉をひそめた。そして、ひどく不快そうに顔を歪めると、やや語気を強め口を開いた。
「お前にはもう関係のないことだ。ほら。さっさと帰るがいい。お前には、私の隣は相応しくない」
その言葉が言い終わるのと同時に、横に立っていた兵士がそっと部屋の扉を開ける。
慌てて振り向き、そしてもう一度アルフレート様を見た。
すると、彼も、その横の令嬢も、兵士までもが私が動き出すのを待っていた。
ここから出ていくのを。
全員が示し合わせたような態度に、悲しさが奥底からあふれあがってくる。
――あぁ、私は必要とされていなかったんだ。
そんな不甲斐なさと親に対する罪悪感を背負いながら、私は逃げるようにその部屋から飛び出した。
◆
そこから先はとんとん拍子だ。
婚約破棄された私はいらない子供になったようで、親からは辺境の屋敷にうつるよう言われた。体のいい追放である。当然今まで通っていた学園はやめさせられ、友人とお別れも言えずに馬車に詰め込まれた。
その道中も今までに受けたことがないくらいひどい扱いだった。
そして、あの日から一週間で、私は王都から最も離れた国境沿いの街にやってきた。
一応、屋敷があり、使用人もいて、立場上は公爵家ご令嬢なのだが、そこにいる人たち全員が私に興味なんてなかった。
誰も、私の目をみて話さない。
そのことがどうしようもなく悲しかった。
「どうしてっ! どうしてよっ!」
あてがわれた屋敷から走る。この屋敷はまるで針のむしろで、数日で限界を迎えたのだ。
どこに向かっているかもわからない。けれど、あのままあそこにはいられない!
私は努力した!
やりたくない勉強も頑張ったし、王妃になるための教養だって身に着けた!
心で思っていることなんて、ここ数年だれにも打ち明けてない!
こんなにも窮屈に生きてきたのに、どうして私がこんな目に合わなきゃいけないの!?
どうして!
本当に意味がわからない!
自然と涙があふれてきた。
視界が歪む。けれど、それど止まらない。止められない。
それだけの情動が私の中には積り積もっていたから。
その歪んだ先には、橙色が広がっていた。
そういえば、この街は港街だったな。きっと綺麗な海が広がっているんだろう。
けれど、今は見えなくてよかった。
その綺麗さに、自分の惨めさが露わになるから。
「どうして私がこんな目に合わなきゃならないのよ! どうして――、あんなやつ……し、しんじゃ――」
それ以上は言葉にならなかった。
私は嗚咽をむしろ吐き出すように、これでもかと泣いた。
もうあそこには帰りたくない。もう、このまま消えてなくなればいいのに。
そう思いながらやがて泣きつかれたその時、唐突に視線を感じる。
私は、地べたに座り込んだまま顔をあげた。
すると、そこにはお世辞にも綺麗とは言えないお爺さんが私と同じように地面に座っていた。
あの様子が見られたのか。
ついつい、恥ずかしさで思わず身をよじる。
「辛いことがあったのだな」
「は……はぃ」
そのお爺さんは、どこか人好きのする笑みを浮かべると、少しばかりの悲しさを含ませながら言葉を続ける。
「絶望に抗い続けるのは疲れるものだ……。あなたも、もう疲れたのかい?」
「え? ……そう、ですね。もう、疲れちゃいました」
「私もだよ。もう立ち上がることも億劫でね」
「わかります」
私はそういいながら思わず微笑んだ。
辛いのにも。
けれど、きっと目の前のお爺さんもつらいことがたくさんあったんだろうな、と思うと、なぜだか一人じゃないと思えた。
「ねぇ、お爺さん?」
「なんだい?」
「お爺さんの話、聞かせてくれませんか?」
「こんな汚い老いぼれの話を?」
「はい。もしよければ、ですけど」
お爺さんは私の言葉に笑みを深くすると、一度座り直し背筋を伸ばした。
「いいとも。代わりに、君の話を聞かせてくれるならね」
「私の話も、ですか?」
すこしだけ、胸が苦しくなる。
まだ、自分の中で消化しきれていないことだから。
でも。
いつか乗り越えなきゃならないなら、それが今だっていいだろう。
「夜は長い……お付き合いいただけますかな」
「ふふっ、ではお願いします」
ついつい、そんなことを笑いながら伝えていたのだ。
◆
その後、たくさんのことをお爺さんと話した。
なんでも、お爺さんの故郷の村は人が少なくなって存続の危機にあるみたい。山奥にあるから外から人は来ないし、流行り病が毎年蔓延することで身体の弱い人がどんどん亡くなってしまうそう。
それを食い止めるために街に出てきたけど、あまり成果はないようだ。
病気について聞いてみたけど、その病気には聞き覚えがなく力にはなれなかった。
「すいません。あまりその病気について知らず……」
「いやいや。こんな老いぼれの話を聞いてくれてありがとう。だが、そろそろ体力も限界かもしれん。そろそろ村に帰ろうかと思ってね」
「そう、なんですね」
私に気遣い笑みを浮かべてくれるお爺さんはとても辛そうだ。
でも、今の私にできることなんて何もない。親に見捨てられただけの私には。
「なら、せめてこれだけでも――」
「――っ!?」
私にできること。
それは、せいぜいスキルを使うくらいだろう。
私のスキルは『種たねの保護』。ただ、指定した種を登録して好きな時に生み出せるだけのスキルは、なんでも三回までという回数制限もあるという。判定してくれた教会の人が言っていた。
何の役に立つのかわからず、とりあえず国花であるファロムという花の種を登録しておいた。王城にしか咲いていない花だからとても珍しいものだ。王国の皆が大事にしている花でもある。
種を発芽させてることもできるけど、すごい疲れるので今はあえてやらない。
生み出した種と花を私はお爺さんに差し出す。
すると、なぜだか目を大きく見開いてとても驚いていた。まあ、そうだよね。こんな奇妙なスキル、お目にかかれるものでもない。
「こ、これを、私に……?」
「? ……ええ。村に植えてみてください。とても綺麗な花が咲きますから」
「そうか。ぜひ見てみたいものだ」
お爺さんが笑い、それにつられて私も笑う。どこか照れくさくなって、少しだけ早口で言葉をつづけた。
「ちゃんと育ててくださいね! それに、次は私の番ですよ? 話、聞いてくださいね」
「あ、ああ! わかっている。全身全霊をもって聞かせていただこう」
「大袈裟ですね」
そういって二人で笑った。
まるで昔から一緒にいた本当のお爺さんみたいに、リラックスして話ができた。こんなに話したのは初めてだ。
最近の出来事を一生懸命話していると疲れたんだろう。
段々と瞼が重くなってくる。
――あぁ、もっとお話していたいなぁ。
そんなことを思いながら、私の意識はゆっくりと暗転していった。
「お嬢様。このようなところで寝ていると風邪をひきます」
そう声をかけられて私は慌てて顔をあげた。いつの間にかお爺さんはおらず、代わりに屋敷の使用人がめんどくさそうに表情を歪めて立っていた。
「え? あれ? ここは」
大きくため息を吐いた使用には、立ち上げる私に手を差し出しながら話す。
「私が来た時には誰もいませんでしたよ。ほら、早く帰りましょう。使用人総出で探したんですから。感謝してください」
「あの……えっと、はい……申し訳ございませんでした」
私が謝ると、使用人は無言で踵を返す。そして、近くに停められていた馬車に乗り込んで屋敷に帰るのだ。
すべての蓋がふさがったあの場所に。
そうして始まる。
前のような無機質な時間が。
そう思ってた。そうなるはずだったのに、この日だけは違っていた。
私が帰って身支度を整えたころに、それは訪れたのだ。
「アンフェリカ様。出会ったばかりではございますが――
――私と一緒に人生を歩んでいってくれませんか?」
見たこともない男の人に、まさかの求婚をされたのだった。
◆
私に求婚してきた男性は、長い銀色の髪を煌めかせながら私の目の前で膝間づいていた。もしかしたら、女性よりも綺麗な顔をしている男性は、その瞳を潤ませ熱っぽい視線を向けている。
そんな男性が私に求婚!?
事態が飲み込めず、おもわず使用人に目を向けた。
「えっと、どういう――」
「わかりません。突然訪ねてこられて、お嬢様も知らない方なのですか!?」
「はい、この方とは初対面です」
そんなやり取りを見ていた男性は小さく微笑みゆっくり立ち上がった。
そして大きく礼をすると、悪戯めいた表情を浮かべる。
「私を忘れておいでですかな? 昨日はあのような素晴らしい花をいただいたのに」
「え!? その話し方!? っていうか花って! 嘘!? そんなことって!!」
「お嬢様、やはりお知り合いですか?」
私は、使用人と男性を交互に見ながら思考を整理していく。
花をあげたのって昨日のお爺さんだけだし、でも今目の前にいるのはとんでもなく美形な男性で、その人がお礼を言っていて、昨日私が話したのはお爺さんで……。
もしかして……。
「昨日のお爺さん?」
「はい。でもこちらが本当の姿です。昨日は魔法で姿を変えていたのですよ。とても楽しい時間でしたね」
「っ――!!??」
やっぱり!
どうして昨日のお爺さんが、今はこんな姿になっているのか訳が分からなかったが、さらには求婚してきたということも意味がわからない。
文字通り昨日会ったばかりなのだから。
「でも、どうして私と、その……結婚を?」
「ダメでしょうか? 出会って間もない見ず知らずの汚い老人に向ける優しい眼差し。その心からあふれる真心に心打たれたのです。そして、そんな相手にあのような貴重な種を渡してくれる慈悲深さ。そして、なにより私が気に入ってしまったのです。あなたの――」
「私の……?」
「えぇ……。あなたのその笑顔に。私の心は奪われてしまった」
その刹那。私の顔が熱をもつ。
見なくてもわかる。
これでもかと赤面しているのを隠したくて、慌てて顔を手で覆った。
「いきなり何を」
「話を聞いてあなたが傷心なのもしっている。そんなあなたにつけ込む形になるのは不本意だが、私はあなたと共にありたいと願ってしまった。私は自分の気持ちに蓋をする気も嘘をつく気もない。あなたがくれた一つの希望を手に、一緒に村に帰りたい。あなたを好きになってしまったんだ」
彼の視線が私をまっすぐ貫いた。
その瞳の透明さに、彼から感じる真摯さに。
私の心は締め付けられながらも強く鼓動を打っていた。
頭じゃ、こんなこと受け入れられないってわかってる。けど、私の心はとても正直だ。
あんな風に自分の話を聞いてくれた人が私を好きだと言ってくれる。
あんな風に微笑んでくれた人が、私と一緒にいたいと言ってくれている。
もしいつも昨日みたいに自然な自分でいられたら?
そんな甘美な誘惑に抗えるほど、今の私をつなぎとめて置けるほどの楔は、この場所にはなかった。
「は……はぃ。こちらこそ、よろしくお願いします」
勢いで返事をしてしまった私に、使用人達は目が飛び出るほど驚いていた。
◆
その後、彼は自分のことをエヴァン・スクリークヴェルダと名乗った。
スクリークヴェルダという家名を聞いて私は腰の抜かしそうになった。それは、おとぎ話ともいえるエルフの国の名前だったからだ。
彼はエルフでその国の王子様だという。
種族が違うことも、王子様ということにも驚いたが、彼はとても優しかった。
「後だしのようになってしまって申し訳ない……。もし嫌なら断ってくれて構わない。ここまでの話になってしまったのだから、断ったとしてもあなたの居場所は私が必ず用意しよう」
あまりに真剣な表情に思わず笑ってしまったが、私は今更種族なんて気にもならなかった。間違いなく、私を必要としてくれているのは目の前のエヴァン様なのだから。
その想いを伝えると、エヴァン様はとても嬉しそうに笑ってあっという間にスクリークヴェルダに行く手はずを整えてしまった。
お父様に話をつけ、旅の準備をしたらしい。
何の憂いもなく旅立つその日。
私の見送りには誰も来なかった。
「寂しいものですね」
馬車の中でそういうと、エヴァン様はそっと私の方に手を置いた。
「そうだね……。でも私はすこし聞いただけだが知っている。あなたが……いや、アンフェリカがずっと頑張ってきたことも、真摯に国に尽くしてきたことも。それはとても素晴らしいことだと思う」
「はい、ありがとうございます……」
その言葉だけで救われたような気になった私は、思わず流れ出る涙を拭って一生懸命笑顔を作った。エヴァン様は、そんな私に優しい笑みを向けてくれた。
「それに、あんな貴重な花を見ず知らずの老人に差し出すくらい慈悲深いのだから。私の国の者達は、きっとアンフェリカの優しさをわかってくれるよ」
「あの花が、皆さんの心を癒してくれればいいのですが」
「きっと癒してくれる。いや、そうに違いない」
「そうだと、いいですね」
お互いのことを語り合いながら、ゆっくりとエルフの国――スクリークヴェルダまでの道程を歩いていく。
だんだんと離れていく故郷。
その寂しさにすこしだけ胸がざわつきながらも、目の前に続いていく未来に胸を躍らせていた。
きっと、昨日までの自分よりも幸せになれる。
そんな確信をもっていた。
◆
そんな私を待っていたのは、衝撃だ。
エルフの村と聞いていたから、とてもさびれているところを想像していたのだが――。
「なんて、幻想的な世界……」
白い地面、継ぎ目のない建物、色とりどりの花。
私が今まで過ごしてきた王国とはすべてが違っていた。
人の世界よりも、かなり高度な文明。その一端が如実に現れている。
「エルフは知っての通り、魔法にたけているからな。すべてはその英知のおかげだ」
「素晴らしい景色……」
「それでも、エルフは年々減っている。どうにかしなければならないが――」
深刻な悩みにも関わらず、エヴァン様は不敵な笑みを浮かべる。
「あきらめかけていた私を、君が救ってくれた。君と一緒なら、私はきっと成し遂げられるだろう」
「私もできる限り力になります」
「頼りにしている」
「種くらいしか出せませんけど」
目を合わせて微笑み合った。
まだ出会って数日なのに、どうしてこんなにも繋がっているような感じがするのだろう。
生きてきて初めて誰かに受け入れてもらえたという感覚は、急速に私の心を埋めていく。
「まぁ、難しい話はあとにしよう。まずは、私の仲間達にあってくれないか?」
「はい」
そうして、私はエヴァン様の仲間――いわゆる家臣の方々にお会いしたのだけど、そこで知った真実はとんでもないものだった。
「その種は! まさか、ファロムの花!? あらゆる病からその実を守るという幻の花!!」
「――君のスキルは種たねの保護じゃなく、種しゅの保護というものだ。あなた様は、このエルフ族の救いの女神になる方かもしれません」
「アンフェリカ……あなたが人類すべてに追われる身になったとしたら、私は人類すべての敵になることを厭わない」
今までいらないとされてきた私のスキルが認められることも、私が持ってきた種がエルフを救うことになることも、なぜだかエヴァン様に死ぬほど溺愛されることも、何もかも――。
――もうちょっとだけ……先の話。
完
「え……」
ここは、王城の応接間。
王家にとって、重要な人物が通され、王家の方々と会うことができる数少ない場所。
私は、その場に呼ばれることは珍しくなかったが、今日は趣が違っていた。私――アンフェリカ・エングフェルト――と、この国の王太子であるアルフレート様以外にも人がいたのだ。武装した兵士が私の両脇に控えており、どこか物々しさを感じさせる。
それはそうと、私は唐突な言葉に、体が冷たくなっていくのを感じていた。私とアルフレート様は婚約者だ。公爵家の長女だったからだろう。国の力をより強くするための政治的なものだ。
だが、この瞬間。
私はアルフレート様の妻という未来を、この国の王妃という未来を失ってしまった。お慕いしていたわけではなかったが、この国を愛し、この国の一員であるからと誠実に勤勉に王妃を目指してきたというのに。
その仕打ちがこれ。
意味が分からない。
「ど、どういうことでしょうか!? どうしてスキルが関係するのですか?」
「スキルが関係するのですか、だと? 当たり前だろう? 私の婚約者は王となる私を支えるのだ。君のような『種たねの保護』などといったわけのわからないスキルじゃ役になどたつまい。それよりも――」
アルフレート様がそっと後ろを向くと、椅子の陰から一人の女性が現れた。
「彼女が相応しい」
そこには見覚えのない令嬢が立っていた。
とても可愛らしく、誰をも魅了しそうな笑顔で私を見下ろしている。その笑顔は、完璧に整っているからかどこか無機質に感じた。
「彼女のスキルは聖魔法。まさに聖なる王家に相応しいとおもわないか? それに美しくとても奥ゆかしい」
「……私は用済みと」
「そう言っている」
「陛下やお父様はご存じなのですか?」
その質問に、アルフレート様は眉をひそめた。そして、ひどく不快そうに顔を歪めると、やや語気を強め口を開いた。
「お前にはもう関係のないことだ。ほら。さっさと帰るがいい。お前には、私の隣は相応しくない」
その言葉が言い終わるのと同時に、横に立っていた兵士がそっと部屋の扉を開ける。
慌てて振り向き、そしてもう一度アルフレート様を見た。
すると、彼も、その横の令嬢も、兵士までもが私が動き出すのを待っていた。
ここから出ていくのを。
全員が示し合わせたような態度に、悲しさが奥底からあふれあがってくる。
――あぁ、私は必要とされていなかったんだ。
そんな不甲斐なさと親に対する罪悪感を背負いながら、私は逃げるようにその部屋から飛び出した。
◆
そこから先はとんとん拍子だ。
婚約破棄された私はいらない子供になったようで、親からは辺境の屋敷にうつるよう言われた。体のいい追放である。当然今まで通っていた学園はやめさせられ、友人とお別れも言えずに馬車に詰め込まれた。
その道中も今までに受けたことがないくらいひどい扱いだった。
そして、あの日から一週間で、私は王都から最も離れた国境沿いの街にやってきた。
一応、屋敷があり、使用人もいて、立場上は公爵家ご令嬢なのだが、そこにいる人たち全員が私に興味なんてなかった。
誰も、私の目をみて話さない。
そのことがどうしようもなく悲しかった。
「どうしてっ! どうしてよっ!」
あてがわれた屋敷から走る。この屋敷はまるで針のむしろで、数日で限界を迎えたのだ。
どこに向かっているかもわからない。けれど、あのままあそこにはいられない!
私は努力した!
やりたくない勉強も頑張ったし、王妃になるための教養だって身に着けた!
心で思っていることなんて、ここ数年だれにも打ち明けてない!
こんなにも窮屈に生きてきたのに、どうして私がこんな目に合わなきゃいけないの!?
どうして!
本当に意味がわからない!
自然と涙があふれてきた。
視界が歪む。けれど、それど止まらない。止められない。
それだけの情動が私の中には積り積もっていたから。
その歪んだ先には、橙色が広がっていた。
そういえば、この街は港街だったな。きっと綺麗な海が広がっているんだろう。
けれど、今は見えなくてよかった。
その綺麗さに、自分の惨めさが露わになるから。
「どうして私がこんな目に合わなきゃならないのよ! どうして――、あんなやつ……し、しんじゃ――」
それ以上は言葉にならなかった。
私は嗚咽をむしろ吐き出すように、これでもかと泣いた。
もうあそこには帰りたくない。もう、このまま消えてなくなればいいのに。
そう思いながらやがて泣きつかれたその時、唐突に視線を感じる。
私は、地べたに座り込んだまま顔をあげた。
すると、そこにはお世辞にも綺麗とは言えないお爺さんが私と同じように地面に座っていた。
あの様子が見られたのか。
ついつい、恥ずかしさで思わず身をよじる。
「辛いことがあったのだな」
「は……はぃ」
そのお爺さんは、どこか人好きのする笑みを浮かべると、少しばかりの悲しさを含ませながら言葉を続ける。
「絶望に抗い続けるのは疲れるものだ……。あなたも、もう疲れたのかい?」
「え? ……そう、ですね。もう、疲れちゃいました」
「私もだよ。もう立ち上がることも億劫でね」
「わかります」
私はそういいながら思わず微笑んだ。
辛いのにも。
けれど、きっと目の前のお爺さんもつらいことがたくさんあったんだろうな、と思うと、なぜだか一人じゃないと思えた。
「ねぇ、お爺さん?」
「なんだい?」
「お爺さんの話、聞かせてくれませんか?」
「こんな汚い老いぼれの話を?」
「はい。もしよければ、ですけど」
お爺さんは私の言葉に笑みを深くすると、一度座り直し背筋を伸ばした。
「いいとも。代わりに、君の話を聞かせてくれるならね」
「私の話も、ですか?」
すこしだけ、胸が苦しくなる。
まだ、自分の中で消化しきれていないことだから。
でも。
いつか乗り越えなきゃならないなら、それが今だっていいだろう。
「夜は長い……お付き合いいただけますかな」
「ふふっ、ではお願いします」
ついつい、そんなことを笑いながら伝えていたのだ。
◆
その後、たくさんのことをお爺さんと話した。
なんでも、お爺さんの故郷の村は人が少なくなって存続の危機にあるみたい。山奥にあるから外から人は来ないし、流行り病が毎年蔓延することで身体の弱い人がどんどん亡くなってしまうそう。
それを食い止めるために街に出てきたけど、あまり成果はないようだ。
病気について聞いてみたけど、その病気には聞き覚えがなく力にはなれなかった。
「すいません。あまりその病気について知らず……」
「いやいや。こんな老いぼれの話を聞いてくれてありがとう。だが、そろそろ体力も限界かもしれん。そろそろ村に帰ろうかと思ってね」
「そう、なんですね」
私に気遣い笑みを浮かべてくれるお爺さんはとても辛そうだ。
でも、今の私にできることなんて何もない。親に見捨てられただけの私には。
「なら、せめてこれだけでも――」
「――っ!?」
私にできること。
それは、せいぜいスキルを使うくらいだろう。
私のスキルは『種たねの保護』。ただ、指定した種を登録して好きな時に生み出せるだけのスキルは、なんでも三回までという回数制限もあるという。判定してくれた教会の人が言っていた。
何の役に立つのかわからず、とりあえず国花であるファロムという花の種を登録しておいた。王城にしか咲いていない花だからとても珍しいものだ。王国の皆が大事にしている花でもある。
種を発芽させてることもできるけど、すごい疲れるので今はあえてやらない。
生み出した種と花を私はお爺さんに差し出す。
すると、なぜだか目を大きく見開いてとても驚いていた。まあ、そうだよね。こんな奇妙なスキル、お目にかかれるものでもない。
「こ、これを、私に……?」
「? ……ええ。村に植えてみてください。とても綺麗な花が咲きますから」
「そうか。ぜひ見てみたいものだ」
お爺さんが笑い、それにつられて私も笑う。どこか照れくさくなって、少しだけ早口で言葉をつづけた。
「ちゃんと育ててくださいね! それに、次は私の番ですよ? 話、聞いてくださいね」
「あ、ああ! わかっている。全身全霊をもって聞かせていただこう」
「大袈裟ですね」
そういって二人で笑った。
まるで昔から一緒にいた本当のお爺さんみたいに、リラックスして話ができた。こんなに話したのは初めてだ。
最近の出来事を一生懸命話していると疲れたんだろう。
段々と瞼が重くなってくる。
――あぁ、もっとお話していたいなぁ。
そんなことを思いながら、私の意識はゆっくりと暗転していった。
「お嬢様。このようなところで寝ていると風邪をひきます」
そう声をかけられて私は慌てて顔をあげた。いつの間にかお爺さんはおらず、代わりに屋敷の使用人がめんどくさそうに表情を歪めて立っていた。
「え? あれ? ここは」
大きくため息を吐いた使用には、立ち上げる私に手を差し出しながら話す。
「私が来た時には誰もいませんでしたよ。ほら、早く帰りましょう。使用人総出で探したんですから。感謝してください」
「あの……えっと、はい……申し訳ございませんでした」
私が謝ると、使用人は無言で踵を返す。そして、近くに停められていた馬車に乗り込んで屋敷に帰るのだ。
すべての蓋がふさがったあの場所に。
そうして始まる。
前のような無機質な時間が。
そう思ってた。そうなるはずだったのに、この日だけは違っていた。
私が帰って身支度を整えたころに、それは訪れたのだ。
「アンフェリカ様。出会ったばかりではございますが――
――私と一緒に人生を歩んでいってくれませんか?」
見たこともない男の人に、まさかの求婚をされたのだった。
◆
私に求婚してきた男性は、長い銀色の髪を煌めかせながら私の目の前で膝間づいていた。もしかしたら、女性よりも綺麗な顔をしている男性は、その瞳を潤ませ熱っぽい視線を向けている。
そんな男性が私に求婚!?
事態が飲み込めず、おもわず使用人に目を向けた。
「えっと、どういう――」
「わかりません。突然訪ねてこられて、お嬢様も知らない方なのですか!?」
「はい、この方とは初対面です」
そんなやり取りを見ていた男性は小さく微笑みゆっくり立ち上がった。
そして大きく礼をすると、悪戯めいた表情を浮かべる。
「私を忘れておいでですかな? 昨日はあのような素晴らしい花をいただいたのに」
「え!? その話し方!? っていうか花って! 嘘!? そんなことって!!」
「お嬢様、やはりお知り合いですか?」
私は、使用人と男性を交互に見ながら思考を整理していく。
花をあげたのって昨日のお爺さんだけだし、でも今目の前にいるのはとんでもなく美形な男性で、その人がお礼を言っていて、昨日私が話したのはお爺さんで……。
もしかして……。
「昨日のお爺さん?」
「はい。でもこちらが本当の姿です。昨日は魔法で姿を変えていたのですよ。とても楽しい時間でしたね」
「っ――!!??」
やっぱり!
どうして昨日のお爺さんが、今はこんな姿になっているのか訳が分からなかったが、さらには求婚してきたということも意味がわからない。
文字通り昨日会ったばかりなのだから。
「でも、どうして私と、その……結婚を?」
「ダメでしょうか? 出会って間もない見ず知らずの汚い老人に向ける優しい眼差し。その心からあふれる真心に心打たれたのです。そして、そんな相手にあのような貴重な種を渡してくれる慈悲深さ。そして、なにより私が気に入ってしまったのです。あなたの――」
「私の……?」
「えぇ……。あなたのその笑顔に。私の心は奪われてしまった」
その刹那。私の顔が熱をもつ。
見なくてもわかる。
これでもかと赤面しているのを隠したくて、慌てて顔を手で覆った。
「いきなり何を」
「話を聞いてあなたが傷心なのもしっている。そんなあなたにつけ込む形になるのは不本意だが、私はあなたと共にありたいと願ってしまった。私は自分の気持ちに蓋をする気も嘘をつく気もない。あなたがくれた一つの希望を手に、一緒に村に帰りたい。あなたを好きになってしまったんだ」
彼の視線が私をまっすぐ貫いた。
その瞳の透明さに、彼から感じる真摯さに。
私の心は締め付けられながらも強く鼓動を打っていた。
頭じゃ、こんなこと受け入れられないってわかってる。けど、私の心はとても正直だ。
あんな風に自分の話を聞いてくれた人が私を好きだと言ってくれる。
あんな風に微笑んでくれた人が、私と一緒にいたいと言ってくれている。
もしいつも昨日みたいに自然な自分でいられたら?
そんな甘美な誘惑に抗えるほど、今の私をつなぎとめて置けるほどの楔は、この場所にはなかった。
「は……はぃ。こちらこそ、よろしくお願いします」
勢いで返事をしてしまった私に、使用人達は目が飛び出るほど驚いていた。
◆
その後、彼は自分のことをエヴァン・スクリークヴェルダと名乗った。
スクリークヴェルダという家名を聞いて私は腰の抜かしそうになった。それは、おとぎ話ともいえるエルフの国の名前だったからだ。
彼はエルフでその国の王子様だという。
種族が違うことも、王子様ということにも驚いたが、彼はとても優しかった。
「後だしのようになってしまって申し訳ない……。もし嫌なら断ってくれて構わない。ここまでの話になってしまったのだから、断ったとしてもあなたの居場所は私が必ず用意しよう」
あまりに真剣な表情に思わず笑ってしまったが、私は今更種族なんて気にもならなかった。間違いなく、私を必要としてくれているのは目の前のエヴァン様なのだから。
その想いを伝えると、エヴァン様はとても嬉しそうに笑ってあっという間にスクリークヴェルダに行く手はずを整えてしまった。
お父様に話をつけ、旅の準備をしたらしい。
何の憂いもなく旅立つその日。
私の見送りには誰も来なかった。
「寂しいものですね」
馬車の中でそういうと、エヴァン様はそっと私の方に手を置いた。
「そうだね……。でも私はすこし聞いただけだが知っている。あなたが……いや、アンフェリカがずっと頑張ってきたことも、真摯に国に尽くしてきたことも。それはとても素晴らしいことだと思う」
「はい、ありがとうございます……」
その言葉だけで救われたような気になった私は、思わず流れ出る涙を拭って一生懸命笑顔を作った。エヴァン様は、そんな私に優しい笑みを向けてくれた。
「それに、あんな貴重な花を見ず知らずの老人に差し出すくらい慈悲深いのだから。私の国の者達は、きっとアンフェリカの優しさをわかってくれるよ」
「あの花が、皆さんの心を癒してくれればいいのですが」
「きっと癒してくれる。いや、そうに違いない」
「そうだと、いいですね」
お互いのことを語り合いながら、ゆっくりとエルフの国――スクリークヴェルダまでの道程を歩いていく。
だんだんと離れていく故郷。
その寂しさにすこしだけ胸がざわつきながらも、目の前に続いていく未来に胸を躍らせていた。
きっと、昨日までの自分よりも幸せになれる。
そんな確信をもっていた。
◆
そんな私を待っていたのは、衝撃だ。
エルフの村と聞いていたから、とてもさびれているところを想像していたのだが――。
「なんて、幻想的な世界……」
白い地面、継ぎ目のない建物、色とりどりの花。
私が今まで過ごしてきた王国とはすべてが違っていた。
人の世界よりも、かなり高度な文明。その一端が如実に現れている。
「エルフは知っての通り、魔法にたけているからな。すべてはその英知のおかげだ」
「素晴らしい景色……」
「それでも、エルフは年々減っている。どうにかしなければならないが――」
深刻な悩みにも関わらず、エヴァン様は不敵な笑みを浮かべる。
「あきらめかけていた私を、君が救ってくれた。君と一緒なら、私はきっと成し遂げられるだろう」
「私もできる限り力になります」
「頼りにしている」
「種くらいしか出せませんけど」
目を合わせて微笑み合った。
まだ出会って数日なのに、どうしてこんなにも繋がっているような感じがするのだろう。
生きてきて初めて誰かに受け入れてもらえたという感覚は、急速に私の心を埋めていく。
「まぁ、難しい話はあとにしよう。まずは、私の仲間達にあってくれないか?」
「はい」
そうして、私はエヴァン様の仲間――いわゆる家臣の方々にお会いしたのだけど、そこで知った真実はとんでもないものだった。
「その種は! まさか、ファロムの花!? あらゆる病からその実を守るという幻の花!!」
「――君のスキルは種たねの保護じゃなく、種しゅの保護というものだ。あなた様は、このエルフ族の救いの女神になる方かもしれません」
「アンフェリカ……あなたが人類すべてに追われる身になったとしたら、私は人類すべての敵になることを厭わない」
今までいらないとされてきた私のスキルが認められることも、私が持ってきた種がエルフを救うことになることも、なぜだかエヴァン様に死ぬほど溺愛されることも、何もかも――。
――もうちょっとだけ……先の話。
完
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元の国の王子様や公爵家へのざまぁ的展開が読みたいです。
数行でも良いので。エルフの王子様外交とか
でどうでしょう。ヒロインに代わって成敗してほしい。
読んでいただきありがとうございます!
現在、短編読み切り作品を出しながら、いろいろと実験中です!
一番反応がよかったものを連載しますので、楽しみにしていただけると嬉しいです!