39 / 50
猫の王国
第39話 トロルを倒した
しおりを挟む
迷宮『猫の穴』地下60階で中ボスのミノタウロスを倒した俺達は、61階から65階まで進む。
61階以降はミノタウロス、ケンタウロス、サテュロスが出現したが、今までと変わらず瞬殺。
レベ上げと素材採取の為、フロアの魔物達を全て倒しながら進むが、歩みは止めず、エリ曰く驚異的な速度らしい。
ハルカ曰く。
「僕は今までこんなに魔物を一気に倒した事ないよ。そしてレベルがこんなに上がるなんて信じられない。」
「冒険者はレベ上げしないのかい?」
エリが会話に混ざってきた。
「しないのぅ。冒険者はクエストを基準に活動するので、途中出来るだけ戦闘せず、クエスト対象である目的の魔物に備えるのじゃ。」
ハルカもエリの言葉に同意する。
「そうそう。僕も同じだよ。途中で戦って魔力や体力が充分じゃなくなったり、回復薬が切れたり、武器が壊れたり、怪我したりしたら、クエストに影響があるでしょ。」
「なる程ね。」
ペロは冒険者の行動に関心がない。
「強くなるからいいにゃ。」
「その点は僕も否はないよ。こんなに強くなれるなんて思わなかった。しかも、ほぼ魔力も体力も戦闘で使わないなんて、普通の冒険者はまず同じ事は出来ないね。」
「そうじゃな。妾も今まで生きてきた中で1番成長が早いのじゃ。」
なんて会話をしながら、魔物も倒し魔石や死骸も回収しながら歩みは止めず、65階のボス部屋まできた。
「今の冒険者が攻略してるのは65階らしいので、この部屋の中には冒険者達が倒せないボスがいるんだね。」
「どんな魔物かにゃ?」
俺はボス部屋の中を気配探知で探る。
「ボスはトロルだね。オーガを20体率いているな。」
「「「トロル!」」」
エリ、ハルカ、ペロは驚いている。
「トロルはそんなに強いのか?」
エリ曰く。
「トロルは緑の肌で無双の怪力を誇る巨人じゃ。厄介なのは、傷付けてもあっという間に治る超回復力と、腕を切り落としても生えてくる欠損再生のスキルじゃ。」
ハルカ曰く。
「僕も含めてCランクの冒険者では太刀打ち出来ないなぁ。食べられないしね。」
「いや、Bランクの妾でも無理じゃ。
だが、脅威の超回復と再生能力だけあって、その血液や皮膚は錬金術の素材としては非常に有用じゃ。
稀《まれ》にトロルの腕が市場に出回ると高額で取引される。」
「それは是非、手に入れたいね。」
「え!倒す気なの?」
ハルカが信じられないって顔で俺を見る。
「勿論、倒すよ。俺とペロでトロルを倒すから、オーガは宜しくね。」
エリとハルカは気が進まなさそうに頷く。
ペロは俺に確認する。
「アタシの役目は拘束だよにゃ?」
「そうだよ。行くぞ!」
ボス部屋に入るとすぐ、ペロはトロルの後方に影移動し闇の触手で拘束。
俺は一瞬でトロル元に駆け寄り、跳躍しトロルの頭に飛び乗ると、頭の天辺に掌を当てて生命力吸収《ライフドレイン》した。
最初はトロルも抵抗していたが、生命力を吸収されていく内、大人しくなり膝をつき、終いには俯《うつぶ》せで倒れた。
俺はトロルの頭から落ちないように移動しながら生命力吸収《ライフドレイン》を続ける。
いつもより時間がかかったが数分でトロルの息の根を止めた。
振り返るとオーガ達はエリとハルカに倒されており、エリとハルカは目を見開き呆然と俺とトロルを眺めていた。
「トロルに圧勝するなんて信じられないのじゃ・・・。」
61階以降はミノタウロス、ケンタウロス、サテュロスが出現したが、今までと変わらず瞬殺。
レベ上げと素材採取の為、フロアの魔物達を全て倒しながら進むが、歩みは止めず、エリ曰く驚異的な速度らしい。
ハルカ曰く。
「僕は今までこんなに魔物を一気に倒した事ないよ。そしてレベルがこんなに上がるなんて信じられない。」
「冒険者はレベ上げしないのかい?」
エリが会話に混ざってきた。
「しないのぅ。冒険者はクエストを基準に活動するので、途中出来るだけ戦闘せず、クエスト対象である目的の魔物に備えるのじゃ。」
ハルカもエリの言葉に同意する。
「そうそう。僕も同じだよ。途中で戦って魔力や体力が充分じゃなくなったり、回復薬が切れたり、武器が壊れたり、怪我したりしたら、クエストに影響があるでしょ。」
「なる程ね。」
ペロは冒険者の行動に関心がない。
「強くなるからいいにゃ。」
「その点は僕も否はないよ。こんなに強くなれるなんて思わなかった。しかも、ほぼ魔力も体力も戦闘で使わないなんて、普通の冒険者はまず同じ事は出来ないね。」
「そうじゃな。妾も今まで生きてきた中で1番成長が早いのじゃ。」
なんて会話をしながら、魔物も倒し魔石や死骸も回収しながら歩みは止めず、65階のボス部屋まできた。
「今の冒険者が攻略してるのは65階らしいので、この部屋の中には冒険者達が倒せないボスがいるんだね。」
「どんな魔物かにゃ?」
俺はボス部屋の中を気配探知で探る。
「ボスはトロルだね。オーガを20体率いているな。」
「「「トロル!」」」
エリ、ハルカ、ペロは驚いている。
「トロルはそんなに強いのか?」
エリ曰く。
「トロルは緑の肌で無双の怪力を誇る巨人じゃ。厄介なのは、傷付けてもあっという間に治る超回復力と、腕を切り落としても生えてくる欠損再生のスキルじゃ。」
ハルカ曰く。
「僕も含めてCランクの冒険者では太刀打ち出来ないなぁ。食べられないしね。」
「いや、Bランクの妾でも無理じゃ。
だが、脅威の超回復と再生能力だけあって、その血液や皮膚は錬金術の素材としては非常に有用じゃ。
稀《まれ》にトロルの腕が市場に出回ると高額で取引される。」
「それは是非、手に入れたいね。」
「え!倒す気なの?」
ハルカが信じられないって顔で俺を見る。
「勿論、倒すよ。俺とペロでトロルを倒すから、オーガは宜しくね。」
エリとハルカは気が進まなさそうに頷く。
ペロは俺に確認する。
「アタシの役目は拘束だよにゃ?」
「そうだよ。行くぞ!」
ボス部屋に入るとすぐ、ペロはトロルの後方に影移動し闇の触手で拘束。
俺は一瞬でトロル元に駆け寄り、跳躍しトロルの頭に飛び乗ると、頭の天辺に掌を当てて生命力吸収《ライフドレイン》した。
最初はトロルも抵抗していたが、生命力を吸収されていく内、大人しくなり膝をつき、終いには俯《うつぶ》せで倒れた。
俺はトロルの頭から落ちないように移動しながら生命力吸収《ライフドレイン》を続ける。
いつもより時間がかかったが数分でトロルの息の根を止めた。
振り返るとオーガ達はエリとハルカに倒されており、エリとハルカは目を見開き呆然と俺とトロルを眺めていた。
「トロルに圧勝するなんて信じられないのじゃ・・・。」
1
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる