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第34話 ダンジョン
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ソウタはコエザとの会議の後、思いに耽っていた。
(しかし、ダンジョンかぁ。モブキャラに転生したから、取り敢えず平和に暮らす事を考えて、全くレベ上げの事を考えてなかったけど、チートスキルの一つでもあって、俺TUEEEで無双し放題だったら、ガンガン行くんだけどなぁ)
雷獣のリャンゾウが俺の膝の上で丸くなっているので、モフりながら考えていた。
(でも、今はリャンゾウがいるから、ダンジョンの攻略が出来るかもなぁ)
リャンゾウがソウタを見上げてうんうん頷いている。
(ところで、ビーカルの近くにあるダンジョンって言うと、ゲームにもあった『翠露の迷宮』だな。初心者用迷宮だった気がするけど、あまり覚えてないや、確か洞窟を抜けると地下なのに森が広がってた気がする……)
「ソウタ、どうしたの?」
ソウタにナナミが話し掛けて来た。
ソウタの希望で、ナナミは結局ソウタを呼び捨てで呼ぶ事になっていた。
「お、おう。ん? ナナミ何故ここに?」
「何時までも出て来ないから、迎えに来たのよ」
「そ、そうか。結構ボーッと考えてたんだなぁ」
「なになに、何を考えてたのよ」
「秘密だよぉ」
「なによぉ」
ソウタは会議室から出ていき、ナナミがその後を追う。
採取士ギルドの全員を集めて、コエザと話した内容を皆に告げる事にした。
集まったのはギルド長のコエザ、事務のジメイ、受付のカモリナ、採取士のナナミ、モモカ、ハルナ、ユナ、テロツ、戦闘訓練指導のヤフジ。
採取士のソウタと雷獣のリャンゾウを含めて総勢10名と1匹が、現在の採取士ギルドの全員だ。
「……と、言うわけで、これからはダンジョン『翠露の迷宮』で薬草の採取を行う事にする。当面ギルド長のコエザさんには、領主のビーカル伯爵と交渉して貰うが、当面は採取士全員で俺とヤフジさん一緒に午後はダンジョンに入る」
「ダンジョン! 大丈夫かしら……」
ハルナとユナは心配そうだ。
「まあ、初めは俺とヤフジさんも一緒だから問題ないよ。無理はしないさ。ヤフジさんって現役は引退したけど、冒険者証はまだ持ってったよね?」
「ああ、大丈夫だ。現役は引退したが、Cランクの冒険者証は持ってるよ。たまに小遣い稼ぎで依頼も受けてるし、『翠露の迷宮』も何度も潜てる。だが、下層には行けねえぞ、今はそこまでは自信がねぇ」
「大丈夫。採取するのは上層で充分だと思ってる」
「私も行くわ!」
カモリナが手を上げた。
「え? カモリナさんって戦えるの?」
「勿論よ、受付をする前は、冒険者だったのよ。Cランクの冒険者証をまだ持ってるわ。それに、『翠露の迷宮』は何度か潜った事があるわ。まだ採取士が少ないから、受付って暇なのよねぇ」
「おお! それは心強い」
「じゃあ初めはカモリナさんとヤフジさんに教えて貰いながら、『翠露の迷宮』に入ってみよう」
「分かったわ、私とヤフジさんでダンジョンに入る準備をしておくわ」
「あぁ、準備から覚えた方が良いから、皆で行こう」
「そうね。その方が良いかも」
(しかし、ダンジョンかぁ。モブキャラに転生したから、取り敢えず平和に暮らす事を考えて、全くレベ上げの事を考えてなかったけど、チートスキルの一つでもあって、俺TUEEEで無双し放題だったら、ガンガン行くんだけどなぁ)
雷獣のリャンゾウが俺の膝の上で丸くなっているので、モフりながら考えていた。
(でも、今はリャンゾウがいるから、ダンジョンの攻略が出来るかもなぁ)
リャンゾウがソウタを見上げてうんうん頷いている。
(ところで、ビーカルの近くにあるダンジョンって言うと、ゲームにもあった『翠露の迷宮』だな。初心者用迷宮だった気がするけど、あまり覚えてないや、確か洞窟を抜けると地下なのに森が広がってた気がする……)
「ソウタ、どうしたの?」
ソウタにナナミが話し掛けて来た。
ソウタの希望で、ナナミは結局ソウタを呼び捨てで呼ぶ事になっていた。
「お、おう。ん? ナナミ何故ここに?」
「何時までも出て来ないから、迎えに来たのよ」
「そ、そうか。結構ボーッと考えてたんだなぁ」
「なになに、何を考えてたのよ」
「秘密だよぉ」
「なによぉ」
ソウタは会議室から出ていき、ナナミがその後を追う。
採取士ギルドの全員を集めて、コエザと話した内容を皆に告げる事にした。
集まったのはギルド長のコエザ、事務のジメイ、受付のカモリナ、採取士のナナミ、モモカ、ハルナ、ユナ、テロツ、戦闘訓練指導のヤフジ。
採取士のソウタと雷獣のリャンゾウを含めて総勢10名と1匹が、現在の採取士ギルドの全員だ。
「……と、言うわけで、これからはダンジョン『翠露の迷宮』で薬草の採取を行う事にする。当面ギルド長のコエザさんには、領主のビーカル伯爵と交渉して貰うが、当面は採取士全員で俺とヤフジさん一緒に午後はダンジョンに入る」
「ダンジョン! 大丈夫かしら……」
ハルナとユナは心配そうだ。
「まあ、初めは俺とヤフジさんも一緒だから問題ないよ。無理はしないさ。ヤフジさんって現役は引退したけど、冒険者証はまだ持ってったよね?」
「ああ、大丈夫だ。現役は引退したが、Cランクの冒険者証は持ってるよ。たまに小遣い稼ぎで依頼も受けてるし、『翠露の迷宮』も何度も潜てる。だが、下層には行けねえぞ、今はそこまでは自信がねぇ」
「大丈夫。採取するのは上層で充分だと思ってる」
「私も行くわ!」
カモリナが手を上げた。
「え? カモリナさんって戦えるの?」
「勿論よ、受付をする前は、冒険者だったのよ。Cランクの冒険者証をまだ持ってるわ。それに、『翠露の迷宮』は何度か潜った事があるわ。まだ採取士が少ないから、受付って暇なのよねぇ」
「おお! それは心強い」
「じゃあ初めはカモリナさんとヤフジさんに教えて貰いながら、『翠露の迷宮』に入ってみよう」
「分かったわ、私とヤフジさんでダンジョンに入る準備をしておくわ」
「あぁ、準備から覚えた方が良いから、皆で行こう」
「そうね。その方が良いかも」
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