40 / 50
第40話 ドリアード
しおりを挟む
「枯れろ!」
ソウタは雷獣のリャンゾウに魔力を流して貰い、再度ボス部屋奥の大木に向かって、豊穣の杖で魔法を詠唱した。
大木が一瞬で枯れて、地面に地下に続くであろう扉が現れた。
ソウタは扉を開けて地下に行く階段を降りた。
(これこれ、ゲームと同じだ。割と知らない人も多い裏ルートなんだよねぇ。ゲーム上、豊穣の杖の真の価値は、この部屋に行くことだと言っても過言じゃないんだ)
地下室は12畳程度の空間。そこにダンジョンコアとダンジョンマスターである木の大精霊フローラがいる。
花が咲き誇り、木々が生き生きと生い茂る不思議な空間だ。
木の大精霊フローラは大木が自然と曲がって出来た様な椅子に座っている。
母性を彷彿させる大きな胸と豊満な肉体を持つフローラは、目を開き驚く。
「あら? 人間だわ! 何でここに来たのかしら? どうしてこの場所が分かったの?」
「それは秘密です」
「この場所は精霊の魔法で隠蔽してあるので、誰も探知出来ないはずなのに……。その隣にいる雷獣に関係があるのかしら? 初めて見る子だわ。でも雷獣がこの場所を分かるとも思えないし……」
「その件はノーコメントです。それより、ここに人が来た場合、木の精霊の加護を貰えるんですよね」
「何故、その事を知ってるの」
(おお、良いねぇ、やっぱりゲームと同じだ。俺は魔力も無いし、攻撃するスキルも無いから、少しでも死なない様に生存率をあげる必要があるんだ)
「それも秘密です」
「ふ~ん、その通りよ。秘密は気になるけど、加護は与えるわ」
「ちょっと待ってください!」
(危ねぇ、あれ何か会話して選択肢の中から選ぶ方式じゃ無いんだ。ん~、会話の仕方を間違ったか)
「え~と、木の精霊の加護の一つで、木の中級精霊ドリアードを……」
(貰えるはおかしいよな。モノじゃ無いし、仲間にしてくれってのも変だし、なんて言えば良いんだ?)
「ドリアードと契約したいのね?」
「そ、そうです。契約です」
「貴方のお名前を教えてください」
「ソウタです」
「分かりました。ソウタ、ドリアードとの契約を許可しましょう」
「有難う御座います」
フローラが手を振ると、聖なる魔力が淡く光りキラキラと輝きながら降り注いだ。
「ドリアードよ、ここにいるソウタと契約を結び、ソウタに力を貸してあげなさい」
「畏まりました」
ソウタの目の前に現れた木の精霊ドリアードは、葉の模様の緑の服を来た可愛い少女だった。
(精霊は沢山居るけど、我が儘だったり、自己中心的だったりして扱い難いけど、木の精霊だけは別なんだよねぇ。従順で優しくて主人の頼みを素直に聞いてくれる。多分、採取士にとって一番役に立つ精霊だ)
「俺はソウタです。宜しくお願いします。君の名前を教えてくれないか?」
「私はクロリス、宜しくね」
ソウタは雷獣のリャンゾウに魔力を流して貰い、再度ボス部屋奥の大木に向かって、豊穣の杖で魔法を詠唱した。
大木が一瞬で枯れて、地面に地下に続くであろう扉が現れた。
ソウタは扉を開けて地下に行く階段を降りた。
(これこれ、ゲームと同じだ。割と知らない人も多い裏ルートなんだよねぇ。ゲーム上、豊穣の杖の真の価値は、この部屋に行くことだと言っても過言じゃないんだ)
地下室は12畳程度の空間。そこにダンジョンコアとダンジョンマスターである木の大精霊フローラがいる。
花が咲き誇り、木々が生き生きと生い茂る不思議な空間だ。
木の大精霊フローラは大木が自然と曲がって出来た様な椅子に座っている。
母性を彷彿させる大きな胸と豊満な肉体を持つフローラは、目を開き驚く。
「あら? 人間だわ! 何でここに来たのかしら? どうしてこの場所が分かったの?」
「それは秘密です」
「この場所は精霊の魔法で隠蔽してあるので、誰も探知出来ないはずなのに……。その隣にいる雷獣に関係があるのかしら? 初めて見る子だわ。でも雷獣がこの場所を分かるとも思えないし……」
「その件はノーコメントです。それより、ここに人が来た場合、木の精霊の加護を貰えるんですよね」
「何故、その事を知ってるの」
(おお、良いねぇ、やっぱりゲームと同じだ。俺は魔力も無いし、攻撃するスキルも無いから、少しでも死なない様に生存率をあげる必要があるんだ)
「それも秘密です」
「ふ~ん、その通りよ。秘密は気になるけど、加護は与えるわ」
「ちょっと待ってください!」
(危ねぇ、あれ何か会話して選択肢の中から選ぶ方式じゃ無いんだ。ん~、会話の仕方を間違ったか)
「え~と、木の精霊の加護の一つで、木の中級精霊ドリアードを……」
(貰えるはおかしいよな。モノじゃ無いし、仲間にしてくれってのも変だし、なんて言えば良いんだ?)
「ドリアードと契約したいのね?」
「そ、そうです。契約です」
「貴方のお名前を教えてください」
「ソウタです」
「分かりました。ソウタ、ドリアードとの契約を許可しましょう」
「有難う御座います」
フローラが手を振ると、聖なる魔力が淡く光りキラキラと輝きながら降り注いだ。
「ドリアードよ、ここにいるソウタと契約を結び、ソウタに力を貸してあげなさい」
「畏まりました」
ソウタの目の前に現れた木の精霊ドリアードは、葉の模様の緑の服を来た可愛い少女だった。
(精霊は沢山居るけど、我が儘だったり、自己中心的だったりして扱い難いけど、木の精霊だけは別なんだよねぇ。従順で優しくて主人の頼みを素直に聞いてくれる。多分、採取士にとって一番役に立つ精霊だ)
「俺はソウタです。宜しくお願いします。君の名前を教えてくれないか?」
「私はクロリス、宜しくね」
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる