邪悪な勇者と神槍の英雄

ボルトコボルト

文字の大きさ
28 / 38

第28話 スラム街の屋敷

しおりを挟む
牛鬼に生きながら喰われて行く者達を、息を殺して見詰める3人の男達。

ドーマン達を袋小路に誘い込んだ3人の男だ。

ドーマンは男達に振り向いた。

「都市に入る術はあるのだろうな」

「あ、ありますとも! 案内致しますので、どうか命だけは助けてください!」

ドーマンは男達の後ろに目を向けて話し掛けた。

「本当か?」

「本当にあります」

男達はギョッとして振り向くとそこにはサトリがいた。

「げっ、モンスター!」
「いつの間にぃ!」
「ひぃ」

「此奴らはもう用無しだな」
ドーマンはドンギューに言うと、

「承知しました」

ズシャッ!!
「ぎゃああああ」

ドンギューは剣で男の1人を叩き斬った。

「ひぃ、助け──」

ドシュッ!!

男の後ろににひょいと現れたぬらりひょんが、男の背中から匕首を突き刺した。

最後の男はサトリが頭を鷲掴みにして、首筋に噛み付いていた。

ドーマン達はサトリを除いて、召喚した妖怪達を送還すると、サトリの案内で血生臭い袋小路を出て、都市への入る場所へ向かう。

そこはスラム街に似つかわしくない豪華な屋敷だった。

「あの屋敷の奥に都市への入口があります」
ドーマンに説明するサトリ。

「どう見てもスラム街の顔役の屋敷ですよ。本当にあの屋敷の中を通って都市に入るのですか?」

よっぽど行列に並んで都市に入った方が楽だし早いと思っているドンギュー。

実質その通りなのだが、ドーマンは面白そうにニヤニヤしている。

ドーマンの目的はこの世界の街を見る事にあり、当然その中にはスラム街も入っているので、全く問題は無いのだ。

寧ろ暴力を武器に街に巣くう者達の実力を、現場で見れる事は楽しいのだろう。

城壁に密着する様に建てられたその豪華で歪な屋敷は、高い塀に囲まれていて、入口に門があった。

門の前には2人のDQNが股を開いてしゃがんで、タバコを吸って喋っている。

黒を基調とした上下の服には、金や銀の龍や虎が刺繍されている。

此奴らこんな格好で、門の番人としての役割を果たせるのか、甚だ疑問のドンギューだった。

その門に迷わず進むサトリ。

向かって来るサトリとドーマン、ドンギューに気付くが、しゃがんだまま下から睨む男達。

吸っていたタバコを地面で消して口を開く。

「おい! おっさん! 何の用だ」
「何だ? その猿のモンスターは?」

よほど自信があるのか? 単に馬鹿なのか? サトリを見ても動じない2人だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ハルトは窮奇のキュウに乗って、森の奥から都市に向かって飛んでいる。

途中でキュウが探知したモンスターを狩りながら進むのだが、投擲が凄く使い勝手が良い。

ゲイ・ボルグを投擲してモンスターを貫き倒し、そのままゲイ・ボルグに死骸を収納する。

そしてゲイ・ボルグを召喚すると、ゲイ・ボルグが手に戻って来る。

キュウから降りる必要は無く、飛び回りながら次々と討伐出来るのだ。

「これは、楽勝だな」

「飛び降りなくても良いので、効率がいいにゃ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...