美少女に転生して料理して生きてくことになりました。

ゆーぞー

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 チュニックとイージーパンツの作り方をアンに教え、大量生産することになった。お母様とステファニー様が何着も欲しいと駄々をこねたからである。脱ぎたくないと言っていたが、せめてコルセットのいらないドレスに着替えてくれと頼み込んで渋々了承してくれた。もうコルセットはつけたくないと2人とも言っている。

「は~、この幸せを分けてあげたいわ」
「そうですわねぇ、いまだに避難生活をされている方がいらっしゃるから」

 結界が張られたので人の行き来は可能になった。領地に移動できる方々は移動したが、いまだに王城内で避難生活をされている方もいらっしゃるのだ。移動したくても馬車や馬の手配ができないのである。

「お母様、我が家でガーデンパーティでもしてお慰めしたらいかがでしょうか」

 さすが公爵家、庭はだだっ広い。花を見ながらガーデンパーティなんて粋ではないか?この世界ではバーベキューはしないだろうけど。元の世界でこの広さの庭があれば絶対やっていたよね。

「え?がーでんぱーてぃ?」

 その反応で気づいた。またやってしまったようである。で、マリアンヌの記憶を読むと。

 この世界ではパーティといえば、踊るか食べるか。舞踏会か晩餐会ということになるらしい。しかも舞踏会は本当に踊ることが目的。部屋の隅にドリンクが置かれ、人々はただひたすらパートナーを取っ替え引っ替えして踊るようである。

 晩餐会にしても、そもそも料理があまり進化していない世界。長方形のテーブルにずらっと座らされ、あまり美味しくもない料理をただ黙々と食べる。会話も隣の人としか話してはいけない、という謎のルールもあるようだ。

 ちなみにお茶会はある。だがお菓子もあまり発展していない。しかも位の上の人が下の位の人を呼ぶのはいいが、下の人が上の人を呼ぶことはできない。招待された側がお茶を用意し、招待した側の用意する茶器に沿わなければ無粋と言われてしまう。底意地の悪いしきたりである。

 つまりは下の人はお茶を用意して文句を言われ、行きたくなくても行かねばいけないという苦行なのだ。それでも笑顔を取り繕って参加するのは、ひとえに生活のため。上の人に便宜を図ってもらって就職や結婚を成立させる。この世界の貴族社会とは本当に大変なようである。

 当たり前であるが、ジュリアの開くお茶会は不評だった。何をどうやっても文句を言われる。ジュリアは人に意地悪をしたくて仕方のない人物だったため、嬉々としてお茶会を開いていたようだ。でもそれに見合う便宜を図ったかどうかはわからない。ジュリアは悪魔そのものだったのだ。

「庭にテーブルと椅子を用意しましょう。しきたりなどは一切無視。避難されている方々ですから、お茶もお持ちにならないこと。ただ来て頂いてお食事しておしゃべりして頂く。それだけの会です」

 お母様とステファニー様の顔がこの上なく輝いている。いい笑顔である。

「バーンヒル様をお呼びしましょう。ずいぶんお辛いと思うの」
「そうですわね。おみ足がお悪いそうだから」

 2人はニコニコと笑い、ご招待状をお送りしましょうと書斎に向かっていった。バーンヒル様も公爵家でかなりご年配の方だったと思う。どんな料理を用意したらいいだろうかと私は考え始めていた。

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