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第一夜 失踪
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二九九七年 六月三日
「トゥルルルルルルルルル♪」
毎朝しつこく鳴り響く携帯音
寝惚けて時計を見ると針は上と下を綺麗に向いている
「まだ六時じゃねぇか…」
携帯の画面を見ると「愛佳」と表記されている
顔を見ずとも頬を膨らませているのが想像出来ている
そんな事を思いながら電話に出る
「遅いっ!!」
電話に出るもいきなり鼓膜に響く声を発す
「あのなぁ早すぎんだよ…」
「何よ!起こせって言ったの翔汰でしょ!?」
確かに前日起こしてほしいと頼んだ僕だが早朝六時とは一言も言っていない
「今日は年に一回の流颯祭(りゅうざつさい)だよ?早起きして損は無いわ!」
僕が何かを言う前に必ず返答が返ってくる
「ほら!準備!早く!」
僕は思った、会話とは…と。
そんなうるさい彼女の名前は「鈴木愛佳」
僕の幼馴染だ
彼氏の一人も出来ない理由は見ての通りだ
大雑把、自己中心的、自由奔放
大体こんな性格だ。
「じゃ九時に公園ね!」
「ツーツー…」
「…自分勝手すぎる」
俺は気怠い身体を起こし伸ばす
カーテンを開け陽を浴びて着替えを始める
そんな僕の名前は「坂本翔汰」十八歳 高校三年生
僕の住んでいるのは「流颯村」という小さな村だ
今日はこの村で「流颯祭」が行われる日だ
古くからの伝統行事だというがそんな祭にも怖い噂がある
毎年必ず遺体が川辺に流れ着く
僕はそれを一度子供頃に見た事ある
その一度遺体を見た日から今日まで祭には足を運んでいなかった
正直遺体が流れ着く時点で警察沙汰になるはずだがこの村はそれが主流なのだ
その遺体は毎年選抜された人の命を神に捧げるという意味も込められているというのだ
そんな祭に今年行く事となった
着替えを済ませ髪を整え歯を磨き僕は家を出る
僕は高校一年生の時から一人暮らしをしている
小さい時から父親はいなく母親に育てられた
両親は既に亡くなり父は祭の遺体として川辺に流れ着いた、僕が見た遺体は父だった
僕はその時涙も出なかった
母親は泣いていた。
そんな母親も二年前から行方不明だ
まだ三十八歳という若さだったが母は突如姿を消し家に帰ってこなかった
現在も生きているのか不明だが亡くなったと僕は思っている
警察も捜索してくれたが見つからないまま二年の時が過ぎた
家のお金は両親の貯金からくずしている
辛い日もあったが今は元気に過ごしている
僕を支えてくれたのは友人だ
今日も彼等と祭へ行く
気がつけば流颯公園に着いていた
そこには二人の男性の姿があった
「おぉ!翔汰!」
「やぁ、早いね聖夜も善秋も」
「多分皆電話でしょ?笑」
そう、全員愛佳に電話で起こされたのだ
僕のこの二人の友人
「磯田聖夜(いそだせいや)」十七歳 彼だけは後輩なのだが幼馴染の一人だ 明るく 友人思いだ
「初根善秋(はつねよしあき)」十八歳 彼とも小学校からの付き合いだ 一言で言うとアニメオタク
「あ~三人ともちゃんと来たね!」
三人とも視線を送る先には愛佳と男性二人女性一人がついてきている
この七人が僕の大切な友人だ
愛佳の隣にいる女性は「島田涼花(しまだすずか)」十八歳 愛佳とは真逆の大人しい女性だ
「尊龍も賢太も電話きたの?」
「起きてたよ!六時から素振り素振り!」
奇妙な動きをする尊龍
「…起きてた」
物静かに返答する賢太
彼等二人は中学の時地方から転校してきた
元々他人だが二人は転校してすぐ意気投合してそれを見てた俺達五人が声を掛けた
その日からは七人で過ごしている
「平尊龍(たいらたける)」十八歳 かっこいい名前だがかなりクレイジーな男
「今川賢太(いまがわけんた)」十八歳
無口な事多いが心を開くと結構話す、朝は機嫌が悪い
そんな俺達の学校は流颯高校だ
普通の高校だが生徒は少なく総計29人程で俺達の学年はこの7人しかいないのだ
「ねぇ、今日早くに集まってもらった理由なんだけど。一昨年の今日ってさ…」
愛佳が言いづらそうに口を開く
「…愛佳」
賢太が察したように首を横に振る
チラチラ視線が皆から感じる
「あー母さん?気にしないでいいよ!」
「実は翔汰のお母さんも関係のある話で…まず私達のクラスは元々八人らしくて」
愛佳は不安そうに言う
皆が顔を見合わせて俺らだけだろと訴える
「愛佳急にどうしたの?」
心配そうに見つめる涼花
「皆覚えてないかもしれないけど本当はもう一人いたんだよ、でも何故か私達の記憶からはその人は消えている」
「どういう事だよ。」
尊龍が珍しく真剣な顔をしている
「私も覚えてなかったんだけど先生達が職員室で話してたのを聞いて…」
ーーー
(そろそろ掘り起こして処理しますか?)
(二年前殺したあの娘?)
(今生きてたら三年生か)
(でも本当にあの薬を三年生に飲ませてから死んだあの娘の事忘れてますよね)
(理科の柳楽先生が亡くなりあの薬も今はもうないがな)
(あの娘今年の祭で流すか?)
(状態見てだな)
(そういえば名前なんだっけ?)
(忘れたんかーい!)
先生達の笑い声が響き渡る
ーーー
七人は凍り付き恐怖が襲う
「その娘の名前は…」
「ちょっと待て!」
聖夜が話を止める
「俺はその娘の事を覚えてる。多分その話だと記憶を消されてないから、先生達も俺がそこと繋がってると思ってなかったんだろう。皆全然触れないし何事も無かったような様子だったから何も言わなかったけど…」
「その娘って村では…」
「行方不明扱いされているの」
愛佳と尊龍は俺の方を向く
「まさか…先生達が母さんも…」
「そうとは断定出来ないけど可能性はあるわね、そしてその娘の事なんだけど神の祠に埋めているらしいの」
全員がまさかという表情で目を合わせる
「行ってみましょ、その娘を両親に返してあげたい」
愛佳は頭を下げて俺らに頼んできた
全員驚きはしたが断る事はなかった
「その娘の名前は?」
「初根 海(はつねうみ) 善秋の妹なの…」
「えっ…」
全員が混乱し明るかった公園も緊迫に包まれていたようだった。
「トゥルルルルルルルルル♪」
毎朝しつこく鳴り響く携帯音
寝惚けて時計を見ると針は上と下を綺麗に向いている
「まだ六時じゃねぇか…」
携帯の画面を見ると「愛佳」と表記されている
顔を見ずとも頬を膨らませているのが想像出来ている
そんな事を思いながら電話に出る
「遅いっ!!」
電話に出るもいきなり鼓膜に響く声を発す
「あのなぁ早すぎんだよ…」
「何よ!起こせって言ったの翔汰でしょ!?」
確かに前日起こしてほしいと頼んだ僕だが早朝六時とは一言も言っていない
「今日は年に一回の流颯祭(りゅうざつさい)だよ?早起きして損は無いわ!」
僕が何かを言う前に必ず返答が返ってくる
「ほら!準備!早く!」
僕は思った、会話とは…と。
そんなうるさい彼女の名前は「鈴木愛佳」
僕の幼馴染だ
彼氏の一人も出来ない理由は見ての通りだ
大雑把、自己中心的、自由奔放
大体こんな性格だ。
「じゃ九時に公園ね!」
「ツーツー…」
「…自分勝手すぎる」
俺は気怠い身体を起こし伸ばす
カーテンを開け陽を浴びて着替えを始める
そんな僕の名前は「坂本翔汰」十八歳 高校三年生
僕の住んでいるのは「流颯村」という小さな村だ
今日はこの村で「流颯祭」が行われる日だ
古くからの伝統行事だというがそんな祭にも怖い噂がある
毎年必ず遺体が川辺に流れ着く
僕はそれを一度子供頃に見た事ある
その一度遺体を見た日から今日まで祭には足を運んでいなかった
正直遺体が流れ着く時点で警察沙汰になるはずだがこの村はそれが主流なのだ
その遺体は毎年選抜された人の命を神に捧げるという意味も込められているというのだ
そんな祭に今年行く事となった
着替えを済ませ髪を整え歯を磨き僕は家を出る
僕は高校一年生の時から一人暮らしをしている
小さい時から父親はいなく母親に育てられた
両親は既に亡くなり父は祭の遺体として川辺に流れ着いた、僕が見た遺体は父だった
僕はその時涙も出なかった
母親は泣いていた。
そんな母親も二年前から行方不明だ
まだ三十八歳という若さだったが母は突如姿を消し家に帰ってこなかった
現在も生きているのか不明だが亡くなったと僕は思っている
警察も捜索してくれたが見つからないまま二年の時が過ぎた
家のお金は両親の貯金からくずしている
辛い日もあったが今は元気に過ごしている
僕を支えてくれたのは友人だ
今日も彼等と祭へ行く
気がつけば流颯公園に着いていた
そこには二人の男性の姿があった
「おぉ!翔汰!」
「やぁ、早いね聖夜も善秋も」
「多分皆電話でしょ?笑」
そう、全員愛佳に電話で起こされたのだ
僕のこの二人の友人
「磯田聖夜(いそだせいや)」十七歳 彼だけは後輩なのだが幼馴染の一人だ 明るく 友人思いだ
「初根善秋(はつねよしあき)」十八歳 彼とも小学校からの付き合いだ 一言で言うとアニメオタク
「あ~三人ともちゃんと来たね!」
三人とも視線を送る先には愛佳と男性二人女性一人がついてきている
この七人が僕の大切な友人だ
愛佳の隣にいる女性は「島田涼花(しまだすずか)」十八歳 愛佳とは真逆の大人しい女性だ
「尊龍も賢太も電話きたの?」
「起きてたよ!六時から素振り素振り!」
奇妙な動きをする尊龍
「…起きてた」
物静かに返答する賢太
彼等二人は中学の時地方から転校してきた
元々他人だが二人は転校してすぐ意気投合してそれを見てた俺達五人が声を掛けた
その日からは七人で過ごしている
「平尊龍(たいらたける)」十八歳 かっこいい名前だがかなりクレイジーな男
「今川賢太(いまがわけんた)」十八歳
無口な事多いが心を開くと結構話す、朝は機嫌が悪い
そんな俺達の学校は流颯高校だ
普通の高校だが生徒は少なく総計29人程で俺達の学年はこの7人しかいないのだ
「ねぇ、今日早くに集まってもらった理由なんだけど。一昨年の今日ってさ…」
愛佳が言いづらそうに口を開く
「…愛佳」
賢太が察したように首を横に振る
チラチラ視線が皆から感じる
「あー母さん?気にしないでいいよ!」
「実は翔汰のお母さんも関係のある話で…まず私達のクラスは元々八人らしくて」
愛佳は不安そうに言う
皆が顔を見合わせて俺らだけだろと訴える
「愛佳急にどうしたの?」
心配そうに見つめる涼花
「皆覚えてないかもしれないけど本当はもう一人いたんだよ、でも何故か私達の記憶からはその人は消えている」
「どういう事だよ。」
尊龍が珍しく真剣な顔をしている
「私も覚えてなかったんだけど先生達が職員室で話してたのを聞いて…」
ーーー
(そろそろ掘り起こして処理しますか?)
(二年前殺したあの娘?)
(今生きてたら三年生か)
(でも本当にあの薬を三年生に飲ませてから死んだあの娘の事忘れてますよね)
(理科の柳楽先生が亡くなりあの薬も今はもうないがな)
(あの娘今年の祭で流すか?)
(状態見てだな)
(そういえば名前なんだっけ?)
(忘れたんかーい!)
先生達の笑い声が響き渡る
ーーー
七人は凍り付き恐怖が襲う
「その娘の名前は…」
「ちょっと待て!」
聖夜が話を止める
「俺はその娘の事を覚えてる。多分その話だと記憶を消されてないから、先生達も俺がそこと繋がってると思ってなかったんだろう。皆全然触れないし何事も無かったような様子だったから何も言わなかったけど…」
「その娘って村では…」
「行方不明扱いされているの」
愛佳と尊龍は俺の方を向く
「まさか…先生達が母さんも…」
「そうとは断定出来ないけど可能性はあるわね、そしてその娘の事なんだけど神の祠に埋めているらしいの」
全員がまさかという表情で目を合わせる
「行ってみましょ、その娘を両親に返してあげたい」
愛佳は頭を下げて俺らに頼んできた
全員驚きはしたが断る事はなかった
「その娘の名前は?」
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