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朝日が地平線から顔を出す前に、女の人とルビーは歩き出した。
ルビーは自分より少し背が高い女の人の背中を見て歩く。
女の人の歩幅は大きく、また、足音を立てずに早く歩く。
必死に後を追って歩くルビー。
何故だかわからない。
この人に置いていかれるのがとても怖い。
「待って」と言うが女の人には声が届かない。
ルビーは走って女の人の袖を引っ張って大きな声で「待って。」と言った。
静かに振り返った女の人は言った。
「どうかしたのか。」
首を横に振るルビーの手は女の人の袖を強く握っていた。
何かを聴きたいはずなのに、声にして伝えることが難しい。
聞いてしまったら何かを思い出してしまう。
しかし、その思いと同時に思い出してしまいたくない思いもある。
小さな葛藤が頭の中をグルグルとした。
女の人は何かを思い出して微笑んで言った。
「まだ言ってなかったな。私の名前はノックだ。」
ルビーは自分より少し背が高い女の人の背中を見て歩く。
女の人の歩幅は大きく、また、足音を立てずに早く歩く。
必死に後を追って歩くルビー。
何故だかわからない。
この人に置いていかれるのがとても怖い。
「待って」と言うが女の人には声が届かない。
ルビーは走って女の人の袖を引っ張って大きな声で「待って。」と言った。
静かに振り返った女の人は言った。
「どうかしたのか。」
首を横に振るルビーの手は女の人の袖を強く握っていた。
何かを聴きたいはずなのに、声にして伝えることが難しい。
聞いてしまったら何かを思い出してしまう。
しかし、その思いと同時に思い出してしまいたくない思いもある。
小さな葛藤が頭の中をグルグルとした。
女の人は何かを思い出して微笑んで言った。
「まだ言ってなかったな。私の名前はノックだ。」
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