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図書館の本は大切に&『日本古代商業史の研究』・『日本的時空観の形成』を読みました!
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この日記エッセイを前からお読み下さっている方はご存知の通り、鷲生は図書館のヘビーユーザーです。使いに使い、使い倒していると表現しても過言ではないかもしれません。
そんな鷲生が大きなヘマをやらかしてしまいました。
本を1冊紛失してしまったようなのです(泣)。
図書館から何冊か本を借りてきて、他の本を読んでから、いざその本を読もうとしたときに、家の中を探しても見当たらなくて……。
返却日までよくよく探しても出てこないので、図書館に申し出たところ、現物を買って弁償することとなりました。
そこから1カ月猶予期間を頂けましたし、何より幸いだったのはそれほど高価でもなくネット書店でも簡単に購入できる本だったことです(軽い歴史小説でした)。良かった……これが何千円もする学術書だったら……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
もちろんお値段にかかわらず、借りたものは大切にしなくてはなりません。今後はこんなことをしでかさないよう、よくよく気をつけようと思います。
さて。
次の平安ファンタジー小説に向けて、せっせと資料本を読んでいます。
まずは『日本古代商業史の研究』(※1)
鷲生の平安ファンタジーでは京の都を舞台とするので、となると庶民役は、農民というより商人でしょうから、一度きちんと調べておきたいと思いました。
これも市立図書館で借りてきて読了。
著者は中村修也さんとおっしゃる方で、他に『今昔物語集の人々 平安京編』という本も書いていらっしゃいます(※2)
こちらの『今昔物語集の人々』は読み終える前に返却してしまったのですが、わりと平易な文章の本でした。
しかし、こちらの『日本古代商業史の研究』は、博士論文を本になさったものですから、やはり文章も内容もかたかったです。
でも、それだけ詳細であり、平安京のお商売人をイメージしやすくなったのが収穫でした!
平安京の市が開くのは昼間からで、市司もいました。この辺の制度は、古代中国と共通しています。今後中華ファンタジーを書くのにも応用できそうです。
それから、『日本的時空観の形成』(吉川真司・倉本一宏編)という本も読みました(※3)。
こちらは府立図書館から借りました。こちらも純粋な学術書で、ちょっと読むのがしんどかったですw。
ただ、20人の学者様の論文集であり、一つ一つは短いので、それで助かりましたね。あと、きちんとした論文だけに、結びの部分で論文の内容を簡潔に要約して下さる形式が整っており、途中で「?」となっても、全体像はそれなりに把握できてよかったです。
編者のお一人の倉本一宏さんは、2024年大河ドラマ「光る君へ」の時代考証を務めてらっしゃいます。
倉本一宏さんは日文研の先生でいらっしゃいました(最近定年退官されたようですが)。この本のあとがきでおっしゃるところによると、日文研と既存の歴史学会とは軋轢があったのだそうで、今回の『日本的時空観の形成』のもととなった共同研究会で、日文研と京大東大の歴史学の研究者が共に議論を深めることができたのは割と画期的な出来事だったのだそうです。
倉本一宏さんは、このような「和解」ができたのは、もう一人の編者の京大の吉川真司さんのお人柄によるとおっしゃっておられます。「人格も素晴らしい稀有な存在」と表現されています。
実は、鷲生も京都で歴史を勉強していた頃に、この方のお若い頃にちょっとお話したことがありますが、当時からもの柔らかい方でしたよ~。
もちろん、学術的な成果も多く、古代史に当たっていたらよくお見かけする先生です。
さて。20本近い論文の中で、いくつか印象に残ったのを挙げるなら……
・「古代日本の空間意識に関する覚書(門井直哉)」
神話時代くらいの、古い日本における東西南北についての意識を取り上げた論文でした。
・「日本古代における王都の空間認識(林部 均)」
考古学の立場から、「都」「京」の呼ばれる空間の形成を「正方位の造営方位」「方格地割」から捉えた論文でした。
・「日出処・日本の元日朝賀と銅烏幢(西本昌弘)」
古代の儀式を再現しているジオラマをどこかで見かけたことがありますが、こういう研究がベースにあるんだな~と分かりました。
・「陰陽道の成立についての試論――呪禁師との関係と『初期陰陽道』概念について――」(細井浩志)」
典薬寮に所属していた呪禁師と、陰陽寮との関係が書かれています。平安時代の陰陽道の成立についてもコンパクトにまとまっています。この論文、返却前にコピーをとっておきたいです。
・「親王にとっての過去・現在・未来――『吏部王記』に見る日記執筆の意図――」(畑中彩子)
平安時代は日記がよく書かれます。男性の手になるものは、子孫に儀式の手順などを伝えるために書かれます。
では、親王の日記は何のために書かれたのか? 「親王」という立場は一代限り。帝室に続くわけでもなく、子孫は「親王」にはなれない(次代は「王」)。
なるほど、そう言われてみれば親王というのは微妙な立場なんだな……と思わされた論文でした。
・「『御堂関白記』古写本・寛仁元年九月三十日条と十月一日条の書写順序をめぐって(倉本一宏)」
倉本一宏さんは平安時代の日記がご専門です。
なので御堂関白記の筆遣い……藤原道長の癖とかもよーくご存知です。道長の御堂関白記の一行あたりの文字数はだいたい20文字だとか。道長が、どのような内容なら表の本文に書き、どのような内容を裏に記入するのかとか。年齢が高くなると字が大きくなる傾向があるとか(老眼のためかと倉本先生は推察されておられます)。
なんだか血肉ある道長の姿が浮かび上がってくるような論文でした。なるほど「光る君へ」の時代考証をなさるわけですね!
・「『今昔物語集』の成立と宋代――成尋移入書籍と『大宋僧史略』などをめぐって――」(荒木 浩)
鷲生は今『今昔物語集』に興味があるので、これもコピーしようかなと思います。
・「法隆寺所蔵『五天竺図』にみる仏教的世界認識の更新――仮想現実としての補陀落山の登場――」(横内裕人)
古代日本にとって身近な外国は中国の王朝ですが、仏教を通じて天竺の存在も視野に入っていました。その世界観の変遷について書かれています。
この方は中世がご専門なので、鷲生の興味関心から時期がずれますが、「五天竺図」の後の鎌倉後期の『拾芥抄』「天竺国図」には「契丹・高麗・南蕃・安息国」の国名が付加されているという記述に「へえ」と思いました。
鷲生は西域出身の女商人が登場する中華ファンタジーを書いたことがあるので、「安息国」が(鎌倉後期という平安時代からは下る時代ですが)の名前が日本人に認識されていたという点に興味が湧くのです。
また鷲生がシルクロードも含めた中華ファンタジーを書くときに読み返そうかなと思いました。
ちなみにこの論文を執筆された方は、鷲生が若い頃、歴史を勉強していた頃に度々お会いしましたが人当たりのいいスマートな方でしたよ(で。ハンサムな方で女性にモテてらっしゃいましたw)。
・「日本中世生霊試論(徳永誓子)
鷲生は次回作に陰陽師を登場させようかと思っているので、興味深く読みました。中世についての論文ですが、これもコピーを取っておきたいです。
第三部には以下の論文が収められています。
日本を離れ、アジアについての内容です。中華ファンタジーを書く上で参考になるかもしれませんね。
III アジアという視座
・『十節記』新考(劉 暁峰)
・古代東アジア世界における高句麗勢力圏――倭勢力圏理解の端緒として――(井上直樹)
・梁の武帝と転輪聖王(河上麻由子)
・中国南方の新羅人――浙江省台州の地名を手がかりに――(榎本 渉)
・契丹国(遼朝)の祭祀・儀礼に関する歴史的変遷と方位観について(武田和哉)
ちょっと苦心しましたが、硬めの学術書を読み通すことができて、達成感を覚えることができました!
これが創作活動に活きてくれればエエなあ~と願っております。
そして。
『日本古代商業史の研究』は2005年発行で本体7200円。2024年現在はプレミア価格でAmazonで18000円以上。『日本的時空観の形成』は2017年発行で入手しやすいものの、そもそものお値段が本体12500円!
紛失したり汚したりする前に、必ず、必ず図書館に返却しなくては!
京都も酷暑ではありますが、夕方の時間を選ぶなどして近いうちに足を運びます!
*****
※1 『日本古代商業史の研究』2005 中村修也 思文閣出版※1https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/478421268X/
※2『今昔物語集の人々』 2004 中村修也 思文閣出版 https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/4784212132/。)
※3 『日本的時空観の形成』2017 吉川真司・倉本一宏編https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/9784784218929/
そんな鷲生が大きなヘマをやらかしてしまいました。
本を1冊紛失してしまったようなのです(泣)。
図書館から何冊か本を借りてきて、他の本を読んでから、いざその本を読もうとしたときに、家の中を探しても見当たらなくて……。
返却日までよくよく探しても出てこないので、図書館に申し出たところ、現物を買って弁償することとなりました。
そこから1カ月猶予期間を頂けましたし、何より幸いだったのはそれほど高価でもなくネット書店でも簡単に購入できる本だったことです(軽い歴史小説でした)。良かった……これが何千円もする学術書だったら……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
もちろんお値段にかかわらず、借りたものは大切にしなくてはなりません。今後はこんなことをしでかさないよう、よくよく気をつけようと思います。
さて。
次の平安ファンタジー小説に向けて、せっせと資料本を読んでいます。
まずは『日本古代商業史の研究』(※1)
鷲生の平安ファンタジーでは京の都を舞台とするので、となると庶民役は、農民というより商人でしょうから、一度きちんと調べておきたいと思いました。
これも市立図書館で借りてきて読了。
著者は中村修也さんとおっしゃる方で、他に『今昔物語集の人々 平安京編』という本も書いていらっしゃいます(※2)
こちらの『今昔物語集の人々』は読み終える前に返却してしまったのですが、わりと平易な文章の本でした。
しかし、こちらの『日本古代商業史の研究』は、博士論文を本になさったものですから、やはり文章も内容もかたかったです。
でも、それだけ詳細であり、平安京のお商売人をイメージしやすくなったのが収穫でした!
平安京の市が開くのは昼間からで、市司もいました。この辺の制度は、古代中国と共通しています。今後中華ファンタジーを書くのにも応用できそうです。
それから、『日本的時空観の形成』(吉川真司・倉本一宏編)という本も読みました(※3)。
こちらは府立図書館から借りました。こちらも純粋な学術書で、ちょっと読むのがしんどかったですw。
ただ、20人の学者様の論文集であり、一つ一つは短いので、それで助かりましたね。あと、きちんとした論文だけに、結びの部分で論文の内容を簡潔に要約して下さる形式が整っており、途中で「?」となっても、全体像はそれなりに把握できてよかったです。
編者のお一人の倉本一宏さんは、2024年大河ドラマ「光る君へ」の時代考証を務めてらっしゃいます。
倉本一宏さんは日文研の先生でいらっしゃいました(最近定年退官されたようですが)。この本のあとがきでおっしゃるところによると、日文研と既存の歴史学会とは軋轢があったのだそうで、今回の『日本的時空観の形成』のもととなった共同研究会で、日文研と京大東大の歴史学の研究者が共に議論を深めることができたのは割と画期的な出来事だったのだそうです。
倉本一宏さんは、このような「和解」ができたのは、もう一人の編者の京大の吉川真司さんのお人柄によるとおっしゃっておられます。「人格も素晴らしい稀有な存在」と表現されています。
実は、鷲生も京都で歴史を勉強していた頃に、この方のお若い頃にちょっとお話したことがありますが、当時からもの柔らかい方でしたよ~。
もちろん、学術的な成果も多く、古代史に当たっていたらよくお見かけする先生です。
さて。20本近い論文の中で、いくつか印象に残ったのを挙げるなら……
・「古代日本の空間意識に関する覚書(門井直哉)」
神話時代くらいの、古い日本における東西南北についての意識を取り上げた論文でした。
・「日本古代における王都の空間認識(林部 均)」
考古学の立場から、「都」「京」の呼ばれる空間の形成を「正方位の造営方位」「方格地割」から捉えた論文でした。
・「日出処・日本の元日朝賀と銅烏幢(西本昌弘)」
古代の儀式を再現しているジオラマをどこかで見かけたことがありますが、こういう研究がベースにあるんだな~と分かりました。
・「陰陽道の成立についての試論――呪禁師との関係と『初期陰陽道』概念について――」(細井浩志)」
典薬寮に所属していた呪禁師と、陰陽寮との関係が書かれています。平安時代の陰陽道の成立についてもコンパクトにまとまっています。この論文、返却前にコピーをとっておきたいです。
・「親王にとっての過去・現在・未来――『吏部王記』に見る日記執筆の意図――」(畑中彩子)
平安時代は日記がよく書かれます。男性の手になるものは、子孫に儀式の手順などを伝えるために書かれます。
では、親王の日記は何のために書かれたのか? 「親王」という立場は一代限り。帝室に続くわけでもなく、子孫は「親王」にはなれない(次代は「王」)。
なるほど、そう言われてみれば親王というのは微妙な立場なんだな……と思わされた論文でした。
・「『御堂関白記』古写本・寛仁元年九月三十日条と十月一日条の書写順序をめぐって(倉本一宏)」
倉本一宏さんは平安時代の日記がご専門です。
なので御堂関白記の筆遣い……藤原道長の癖とかもよーくご存知です。道長の御堂関白記の一行あたりの文字数はだいたい20文字だとか。道長が、どのような内容なら表の本文に書き、どのような内容を裏に記入するのかとか。年齢が高くなると字が大きくなる傾向があるとか(老眼のためかと倉本先生は推察されておられます)。
なんだか血肉ある道長の姿が浮かび上がってくるような論文でした。なるほど「光る君へ」の時代考証をなさるわけですね!
・「『今昔物語集』の成立と宋代――成尋移入書籍と『大宋僧史略』などをめぐって――」(荒木 浩)
鷲生は今『今昔物語集』に興味があるので、これもコピーしようかなと思います。
・「法隆寺所蔵『五天竺図』にみる仏教的世界認識の更新――仮想現実としての補陀落山の登場――」(横内裕人)
古代日本にとって身近な外国は中国の王朝ですが、仏教を通じて天竺の存在も視野に入っていました。その世界観の変遷について書かれています。
この方は中世がご専門なので、鷲生の興味関心から時期がずれますが、「五天竺図」の後の鎌倉後期の『拾芥抄』「天竺国図」には「契丹・高麗・南蕃・安息国」の国名が付加されているという記述に「へえ」と思いました。
鷲生は西域出身の女商人が登場する中華ファンタジーを書いたことがあるので、「安息国」が(鎌倉後期という平安時代からは下る時代ですが)の名前が日本人に認識されていたという点に興味が湧くのです。
また鷲生がシルクロードも含めた中華ファンタジーを書くときに読み返そうかなと思いました。
ちなみにこの論文を執筆された方は、鷲生が若い頃、歴史を勉強していた頃に度々お会いしましたが人当たりのいいスマートな方でしたよ(で。ハンサムな方で女性にモテてらっしゃいましたw)。
・「日本中世生霊試論(徳永誓子)
鷲生は次回作に陰陽師を登場させようかと思っているので、興味深く読みました。中世についての論文ですが、これもコピーを取っておきたいです。
第三部には以下の論文が収められています。
日本を離れ、アジアについての内容です。中華ファンタジーを書く上で参考になるかもしれませんね。
III アジアという視座
・『十節記』新考(劉 暁峰)
・古代東アジア世界における高句麗勢力圏――倭勢力圏理解の端緒として――(井上直樹)
・梁の武帝と転輪聖王(河上麻由子)
・中国南方の新羅人――浙江省台州の地名を手がかりに――(榎本 渉)
・契丹国(遼朝)の祭祀・儀礼に関する歴史的変遷と方位観について(武田和哉)
ちょっと苦心しましたが、硬めの学術書を読み通すことができて、達成感を覚えることができました!
これが創作活動に活きてくれればエエなあ~と願っております。
そして。
『日本古代商業史の研究』は2005年発行で本体7200円。2024年現在はプレミア価格でAmazonで18000円以上。『日本的時空観の形成』は2017年発行で入手しやすいものの、そもそものお値段が本体12500円!
紛失したり汚したりする前に、必ず、必ず図書館に返却しなくては!
京都も酷暑ではありますが、夕方の時間を選ぶなどして近いうちに足を運びます!
*****
※1 『日本古代商業史の研究』2005 中村修也 思文閣出版※1https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/478421268X/
※2『今昔物語集の人々』 2004 中村修也 思文閣出版 https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/4784212132/。)
※3 『日本的時空観の形成』2017 吉川真司・倉本一宏編https://www.shibunkaku.co.jp/publishing/list/9784784218929/
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