最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域

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第三十話 受験勉強

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「エネマ、そういえばエネマって今年いくつ?」

「私は、今年で14になる。ケインは?」

「僕は明日13になる」

ゴブリンロードを倒した僕達は、そんな他愛のない会話と共に昼飯を食っていた。

「ケイン私と同い年になる。おめでとう」

何故か少し嬉しそうなエネマ

「私は、来月誕生日」

「じゃあ一ヶ月だけ同い年だね」

それなら一つ気になることがある。

「エネマは学園に通わないの?」 

王立エルディナ学園をはじめとする様々な学園。
それらの学園では高い学費の代わりに最新鋭の設備で、騎士や宮廷魔導士の卵を育てている。
学園に通って冒険者になる人は少数派だが、学園に通う前に冒険者をやっていた人は沢山いる。

「私、エルディナ学園に入りたい」

その言葉を聞いて嬉しさが込み上げてきた。

「ほんと!エネマも学園に行くんだ!良かった~僕も学園に通いたかったんだけど1人じゃ少し不安で」

「ケインも学園行くなら、私も絶対入る」

エネマも嬉しいようだ。

「でも一つ上だから先にエネマが入学する事になるね」

「うん。私学園でケイン待ってる」

「じゃあこれからはエネマ先輩かな?」

「そう呼んでほしい」

まだ学園に入学してもいないが、初めて先輩ができた。
いや、初めての先輩はあの人だったな……

「でも、学園って実技テストと、筆記テストがあるよね。エネマ先輩はもう勉強し始めた?」

「……やっぱりエネマで良い。先輩はいらない」

エネマ先輩は名前呼びの方が好きなようだ。

「私実技試験の勉強しかしていない」

「筆記テストは?」

「………………」

「ダメだよやらないと」

エルディナ学園の試験は数学、魔法学、地理学、歴史学、化学の5つだ。
筆記の合格ラインはおよそ7割と言われている。
実技の試験次第では6割でも受かると聞いたことがあるが、あまり当てにしない方がいいだろう。
それに実技も良い点が取れるとは限らない


「どうせ僕も学園には通うんだから、一緒に勉強しない?1年早いけど……」

僕は、魔法学と化学に自信は無い。
出来れば早めに勉強しておきたい。

「分かった。私ケインと受験勉強する」

こうして、少し早めの受験勉強が始まった。




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