魔王の呪いでふたなりになった女勇者が平和になった世界で子作りしまくる話

楠富 つかさ

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#6 帰路の旅立ち

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「おい、ハンナ。そろそろ起きろ」
「ん、んぐぅ……フルーレ? ここ、は……」
 目を覚ますと、目の前にはフルーレとニズがいた。少し離れた場所にフルウィスがあぐらをかいていて、けっこう離れた場所にアイリスとマリーナがいる。
 下腹部がジンジンしてスカートをめくるが、やはりそこには本来あるべきでない器官が生えていた。
「呪いは解けてないんだ」
「まぁ、な。ところでハンナ、今の状況を勇者のスキルで見てみたらどうだ?」
「そっか。うーん、分かった」
 異世界から招かれた勇者のよくあるチート、言葉が分かるとかステータスが見られるとか無限のアイテムボックスがあるとか、そういうののご多分に漏れず、私もそういうことができる。取り敢えずステータスを確認してみる。

名前:ハンナ・オオトモ
性別:両性具有
年齢:19
レベル:81
HP:4649/8192
MP:358/721
攻撃力:512(+255)
守備力:462(+220)
魔力:478
精神力:385
敏捷:402
器用:282
装備:勇者の剣、勇者の衣、神獣革の靴、王紋の指輪
スキル:鑑定(EX)、翻訳(EX)、収納(EX)、性技(EX)、片手剣技(MAX)、光魔術(MAX)、時魔術(8/10)、格闘(7/10)、料理(5/10)
加護:女神の加護、剣聖の加護、精霊の加護、色欲魔王の加護
称号:暁の勇者、夜の魔王

「な、なんか知らないのがあるんですけどぉ!!」
「うむ、やはり呪いの影響が出ているな」
 フルウィスが私のステータス画面を覗きに近づいてきた。
「勇者様……」
 ニズが気の毒そうな目で私を見てくる。私が使うステータス確認は、空間に画面を開くようなものなので、周りにも見えるのだ。
 性技って何!?  それ完全にスキルじゃないよ!!  もう色々と台無しだよ!! ていうか待って、それだけじゃない、謎の加護と称号……。魔王を倒すまでは招かれた勇者だった称号が暁の勇者に変化している。暁の勇者と夜の魔王は両立しないだろう!!
「くくく……お前……本当に勇者なのか? 昼は勇者で夜は魔王って……ふは、あはは!!」
 フルーレがこちらを見て笑ってくる。こちとら笑いごとじゃないんだからやめて欲しい。私はたまらず叫んだ。
「なんでだよー!!!」
 取り敢えず叫び疲れた私はニズに尋ねた。
「なんであの二人は遠くにいるの」
「それはのう」
 困った表情を浮かべるニズの代わりに答えてくれたのはフルウィスだった。
「お主が寝ておる間にあの二人、お主のおちんぽをスリスリしたりペロペロしたりしておったんじゃ」
「……え」

 この国のお姫様と侯爵令嬢が私のモノを……? いや、そんな二人を傷物にしてしまったのも私なんだけど……。うわぁ、これからどうしたらいいんだろう……。

「七発目を出したというのに、ほんに元気なモノぞなぁ」
「あ、あんまり言わないで。またモゾモゾしちゃうから」

 そう言って三人のもとから離れ、もじもじしたままのアイリスとマリーナに近づく。

「ち、違うんですハンナ。その……あまりちゃんと見たことがないのに、急に入れられてしまって、ちょっと観察したかっただけなんです。ねぇ、マリーナ」
「そ、そうなの。まぁその……貴族令嬢のたしなみとしてそういった知識は多少あったわけで……だからこう、ペロッとしてみたくなったというか……」
「そ、そうなんです。触ってみたらびっくりするほど固くて、手で擦ったり舌を這わせていたら楽しくなってしまって……」
「気づけば白くて熱いのがドビュっと出てきて……びっくりしてしまった次第ですの……」

 やばい……この二人をまとめて抱きたい。はしたない声をもっと聴きたい……。落ち着け……私……鎮まれ……。

「と、とにかく、ここを離れよう……。王都に、帰ろう」
「そ、そうですわね。父上や母上にも、魔王討伐の報告をしなくっては」
「えぇ、きっと誰もが魔王討伐の報告を待っておりますわ」

 なんども深呼吸をしながら、私たちは魔王の間を後にした。
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