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スライムです
後編
「ん、……っふぁ、あっ」
「ヒトミは、ココが好きなんですね」
「──っ!」
浴槽のへりに座ったラズが、向かい合わせに跨がった私を大人の男の体躯で揺さぶりながら笑う。
「……膣内の動きが変わってきた。きっとまた達しますよ」
突き上げられながら乳首を舌で転がされるとその言葉通りに雄芯をくわえたそこが痙攣した。
「僕の唾液、誘淫効果があるはずなんですけど、ヒトミにもちゃんと効いているのかな? 新種のスライムと交わるのは初めてなので無茶をさせていないか心配です」
気遣う口調とは裏腹に、ぐちゅぐちゅと押し付けられる腰は止まらない。飲み込むと頭がくらくらする唾を流し込むように口づけられる。
「あな、た、最初から、私が、にんげ……だって、気づいて、た、でしょ……っ」
「なんのことでしょう? ……ほら、ちゃんと、僕に色んなところを見せて研究させてくれないと。今度は、僕に突かれながら、ここに自分で触れて達してください」
「も、無理……っ……そんな、何回もイけな……っ」
「ダメですよ。僕は貴女のことを色々知りたいんだから。限界を見せてください。──もっと乱れた貴女が見たい」
姿と共に口調を変えたラズが強引に私の手を導きクリトリスに触れさせる。
「あ、あっ、あ──っっ!」
肥大し過敏になったしこりを律動する楔に合わせてこねると、酩酊した思考が走り出して止まらない。
気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい!
中指がヌルヌルと円を描き続ける。
「全体が恥じらうように桃色に染まっているのに、先端はいやらしく存在を主張して。僕を誘ういけないスライムだ」
跡がつきそうなほど私の乳房に指を食い込ませ、寄せ、二つの粒を同時に噛まれて背中がしなった。
「あな、たっ巨乳、フェチなの……?」
「いいえ? 女性の胸の大きさに特別なこだわりはありませんよ」
「じゃあ、なんで、こんなこと……っ」
「……何故でしょう? 突然中庭に現れて、状況を把握するために思案する貴女の瞳が美しかったから……でしょうか」
「っぁあ!」
その時のことを思い出したのか私に埋められた塊が質量と硬度を増す。既に一度射精を終えているはずのソレは衰えるどころか更に凶暴に私をかき乱し、自身が放った白濁を結合部から溢れさせた。
「貴女は最初僕らに殺されるかもしれないと思ったのにどうにか生き残る道を探そうとした。僕は、ヒトミのその生命力に惹かれたんです。どんな難局でも諦めない強さを持った貴女に──僕の子をのこして貰いたい」
この王子様は何かとんでもなく私を美化している。
私はただ、自分の命が大事なだけだ。
そう思うのに、本能が強いオスの遺伝子を取り込もうと絡み付く。
「──っふ、本当に、ヒトミは絶頂を迎えるのが上手ですね」
ズルリと性器を引き抜かれた愉悦の残る空洞が切なげに収縮する。もっと。ねだるようにラズの腰を脚で挟んだ。
「そんな瞳をしなくてもまだ離しませんよ。……あぁ貴女に見つめられると、なんて気分が高揚するんでしょう」
そう言って喜びに蕩けるオッドアイが、堪らなく綺麗だと思った。堕とされる。強すぎる快楽と、その青と金色に。
「今度は後ろから愛させてください」
掲げた腰を背後から強く穿たれて、私はまた高みへと昇った。
*
「────で? 本当はベグラガドでは人間は貴重な存在として保護されてるって?」
「うん」
「しかも? 魔界に迷いこんだ人間には自分の世界に帰るかベグラガドに住むか最初に選ぶ権利があるって?」
「うん」
様々な関節を酷使したせいで起き上がれない私の横で、白に近い金髪と左右色違いの瞳を持った少年が神妙な表情で頷く。
ロココ調の部屋の中、天涯付きベッドの横に立つ軍服を着た美少年の姿は、本当に映画のワンシーンみたいだ。
「だけど帰れるって言っても『迷い人』が自分の世界に帰るためには色々条件があって、すぐに帰れるわけじゃないんだよ?」
「だからって私になんの説明もなしに嘘までつくのはフェアじゃないんじゃない?」
「それは……」
そこで言葉を区切ったラズが私を上目使いに覗きこんで首を傾げる。
「ごめんね? 僕、どうしてもおねーさんに触りたかったんだ」
「ぶほぉっ?!」
ヤバイ。鼻血噴くかと思った。なにコレなにコレなにコレあざとい!あざと可愛い!ヤバイ!
あと全身筋肉痛の体で悶える辛い!
「許して、くれる?」
きゅっ……と不安げに私の手を握る天使(本当は魔族)は卑怯なくらい庇護欲をかきたてる。
「…………普段は大人の姿だって言ってたのに今12才くらいなのなんで?」
「…………なんとなく?」
コイツ故意だ。自分の可愛さを自覚していやがる。しかもそれを武器にする気満々だ。たちが悪い。
──だけどもっと悪いのは私が既にこの少年の手を振り払えなくなっているという事実だ。
「自分で言うのもなんだけど僕お買い得物件だよ? 家族全員王族って言っても堅苦しい習慣とは無縁だし、僕は第四王子だから気楽な立場だし。それにすぐ上の兄の奥さんも人間なんだ」
「そうなの?」
「うん。最近可愛い赤ちゃんも生まれたよ」
人間と魔族の間でも子供が生まれるのかぁ。私、けっこう子供好きなんだよなぁ……。
「ね。どうせ帰ろうとしても今すぐには帰れないんだし、それまで僕と一緒に暮らそうよ」
困った。この迫り来る美少年を拒む理由が見つからない。
自分の命と身の安全を第一優先する私のカンが、イエスとしか答えない。
私が否定しないのを良いことに、悪戯な指が耳朶をくすぐる。
「スライムのおねーさん。貴女が人間でもスライムでも、極上の愛と快楽を差し上げる」
だから、僕の側にいてください。
人や物に執着心の薄い諦めの早い私。
家族。友達。仕事。自分がいた世界。
その全てが頭の中をぐるぐると回る。
私が、私が出した答えは────
「まぁ良いか。命さえあればどうにかなるでしょ」
「……ってことは?」
「うん。いつ帰れるかわかんないみたいだし、君に助けて貰うことにするよ」
「やったぁ! ヒトミ大好き!」
「……でも帰れる時になったら、帰っちゃうかもしれないよ?」
「大丈夫! 全力の僕に愛されてヒトミがほだされないわけないもん! ね? おねーさん?」
ほだされないわけがない。
その言葉が真実になる未来を予感しながら、子犬のようにじゃれついてくるラズのキスを受け入れた。
魔界の第四王子に嫁ぐ人生。それもなかなか、面白いんじゃない?
fin
「ヒトミは、ココが好きなんですね」
「──っ!」
浴槽のへりに座ったラズが、向かい合わせに跨がった私を大人の男の体躯で揺さぶりながら笑う。
「……膣内の動きが変わってきた。きっとまた達しますよ」
突き上げられながら乳首を舌で転がされるとその言葉通りに雄芯をくわえたそこが痙攣した。
「僕の唾液、誘淫効果があるはずなんですけど、ヒトミにもちゃんと効いているのかな? 新種のスライムと交わるのは初めてなので無茶をさせていないか心配です」
気遣う口調とは裏腹に、ぐちゅぐちゅと押し付けられる腰は止まらない。飲み込むと頭がくらくらする唾を流し込むように口づけられる。
「あな、た、最初から、私が、にんげ……だって、気づいて、た、でしょ……っ」
「なんのことでしょう? ……ほら、ちゃんと、僕に色んなところを見せて研究させてくれないと。今度は、僕に突かれながら、ここに自分で触れて達してください」
「も、無理……っ……そんな、何回もイけな……っ」
「ダメですよ。僕は貴女のことを色々知りたいんだから。限界を見せてください。──もっと乱れた貴女が見たい」
姿と共に口調を変えたラズが強引に私の手を導きクリトリスに触れさせる。
「あ、あっ、あ──っっ!」
肥大し過敏になったしこりを律動する楔に合わせてこねると、酩酊した思考が走り出して止まらない。
気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい!
中指がヌルヌルと円を描き続ける。
「全体が恥じらうように桃色に染まっているのに、先端はいやらしく存在を主張して。僕を誘ういけないスライムだ」
跡がつきそうなほど私の乳房に指を食い込ませ、寄せ、二つの粒を同時に噛まれて背中がしなった。
「あな、たっ巨乳、フェチなの……?」
「いいえ? 女性の胸の大きさに特別なこだわりはありませんよ」
「じゃあ、なんで、こんなこと……っ」
「……何故でしょう? 突然中庭に現れて、状況を把握するために思案する貴女の瞳が美しかったから……でしょうか」
「っぁあ!」
その時のことを思い出したのか私に埋められた塊が質量と硬度を増す。既に一度射精を終えているはずのソレは衰えるどころか更に凶暴に私をかき乱し、自身が放った白濁を結合部から溢れさせた。
「貴女は最初僕らに殺されるかもしれないと思ったのにどうにか生き残る道を探そうとした。僕は、ヒトミのその生命力に惹かれたんです。どんな難局でも諦めない強さを持った貴女に──僕の子をのこして貰いたい」
この王子様は何かとんでもなく私を美化している。
私はただ、自分の命が大事なだけだ。
そう思うのに、本能が強いオスの遺伝子を取り込もうと絡み付く。
「──っふ、本当に、ヒトミは絶頂を迎えるのが上手ですね」
ズルリと性器を引き抜かれた愉悦の残る空洞が切なげに収縮する。もっと。ねだるようにラズの腰を脚で挟んだ。
「そんな瞳をしなくてもまだ離しませんよ。……あぁ貴女に見つめられると、なんて気分が高揚するんでしょう」
そう言って喜びに蕩けるオッドアイが、堪らなく綺麗だと思った。堕とされる。強すぎる快楽と、その青と金色に。
「今度は後ろから愛させてください」
掲げた腰を背後から強く穿たれて、私はまた高みへと昇った。
*
「────で? 本当はベグラガドでは人間は貴重な存在として保護されてるって?」
「うん」
「しかも? 魔界に迷いこんだ人間には自分の世界に帰るかベグラガドに住むか最初に選ぶ権利があるって?」
「うん」
様々な関節を酷使したせいで起き上がれない私の横で、白に近い金髪と左右色違いの瞳を持った少年が神妙な表情で頷く。
ロココ調の部屋の中、天涯付きベッドの横に立つ軍服を着た美少年の姿は、本当に映画のワンシーンみたいだ。
「だけど帰れるって言っても『迷い人』が自分の世界に帰るためには色々条件があって、すぐに帰れるわけじゃないんだよ?」
「だからって私になんの説明もなしに嘘までつくのはフェアじゃないんじゃない?」
「それは……」
そこで言葉を区切ったラズが私を上目使いに覗きこんで首を傾げる。
「ごめんね? 僕、どうしてもおねーさんに触りたかったんだ」
「ぶほぉっ?!」
ヤバイ。鼻血噴くかと思った。なにコレなにコレなにコレあざとい!あざと可愛い!ヤバイ!
あと全身筋肉痛の体で悶える辛い!
「許して、くれる?」
きゅっ……と不安げに私の手を握る天使(本当は魔族)は卑怯なくらい庇護欲をかきたてる。
「…………普段は大人の姿だって言ってたのに今12才くらいなのなんで?」
「…………なんとなく?」
コイツ故意だ。自分の可愛さを自覚していやがる。しかもそれを武器にする気満々だ。たちが悪い。
──だけどもっと悪いのは私が既にこの少年の手を振り払えなくなっているという事実だ。
「自分で言うのもなんだけど僕お買い得物件だよ? 家族全員王族って言っても堅苦しい習慣とは無縁だし、僕は第四王子だから気楽な立場だし。それにすぐ上の兄の奥さんも人間なんだ」
「そうなの?」
「うん。最近可愛い赤ちゃんも生まれたよ」
人間と魔族の間でも子供が生まれるのかぁ。私、けっこう子供好きなんだよなぁ……。
「ね。どうせ帰ろうとしても今すぐには帰れないんだし、それまで僕と一緒に暮らそうよ」
困った。この迫り来る美少年を拒む理由が見つからない。
自分の命と身の安全を第一優先する私のカンが、イエスとしか答えない。
私が否定しないのを良いことに、悪戯な指が耳朶をくすぐる。
「スライムのおねーさん。貴女が人間でもスライムでも、極上の愛と快楽を差し上げる」
だから、僕の側にいてください。
人や物に執着心の薄い諦めの早い私。
家族。友達。仕事。自分がいた世界。
その全てが頭の中をぐるぐると回る。
私が、私が出した答えは────
「まぁ良いか。命さえあればどうにかなるでしょ」
「……ってことは?」
「うん。いつ帰れるかわかんないみたいだし、君に助けて貰うことにするよ」
「やったぁ! ヒトミ大好き!」
「……でも帰れる時になったら、帰っちゃうかもしれないよ?」
「大丈夫! 全力の僕に愛されてヒトミがほだされないわけないもん! ね? おねーさん?」
ほだされないわけがない。
その言葉が真実になる未来を予感しながら、子犬のようにじゃれついてくるラズのキスを受け入れた。
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