カフェの店長は朝が早いよ。

シン(SIN)

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ディナータイムだって忙しいぞ。

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 夜の時間帯が始まる。18時から閉店までは、閉めの人たちで行ってもらう。これに、店長は、時々だが、参加しない。それもそのはずだ。店長は店長であって、オーナーではないからだ。

 なので、自分の店の様に思っても、売り上げを落とさないのと、クレームをもらわない事だけがここでの仕事だ。


 今日はバイトの人に閉め作業を行なってもらう事にする。


 閉め作業は簡単だ。2人だけの勤務になるが、これらはベテランだ。1年はバイトで頑張ってくれている、フリーターたちである。この人たちは、いざと言うときの頼れるバイトである。



「今日はオープンからいるから、後は頼むな。究極的な問題は起きないはずだから、何かあったら頼むぞ。お疲れ様」
 
『了解です‼︎お疲れ様です‼︎』


 2人は仲が良く、本当に10代を上がったばかりとは思えない、阿吽の呼吸で店を回してくれる。これ程の人がいる店だと、安心して家に帰れる。

 まぁ、明日もオープンからだが、明日はラストまでだ。これは働く者の何たらに反するのでは?と、毎回思う。


 夜の仕事のメインは清掃と次の日の準備だ。この時、客の数はほとんどいないのが、小さな店の特徴。特に田舎はだ。

 都会でも19時を過ぎると人数は減るのだ。理由は、皆いや、皆ではないか。都会は家に早く帰るか、だいたいは酒飲みに行くからだ。なので、カフェの仕事は朝と夕方までが本当の仕事なのだ。


 仕込みは20時に終える。これは21時からは清掃をやるからだ。飲食店での清掃はかなりの気を使う。何故かは誰もがわかるだろう。


 仕込みと言っても簡単で楽だ。明日の朝に使う、ジャムやバターを冷凍庫から、冷凍庫へ、肉類も同じだ。他に、レタスなどの野菜を洗い、冷凍庫に入れるだけなのだ。

 これをやるのに、20分あれば、ベテランだと楽勝だ。だが、新人が1人でも入ると、客の相手もあり、1時間以上はかかる。なので、帰る時間が遅くなる。0時閉店でも、新人とベテランでは1時間も違うのだ。


 この日はベテランだったので、スムーズに進み、次の日の朝は、問題がなかった・・・はずだが、閉めのバイトに早朝から、鬼電をした。


「………っあ?も…しもし…」
「おい‼︎起きろ‼︎昨日の閉めはお前とあいつだよな?あいつにも言ったが、レジ金が不足してるぞ⁉︎どーなってるんだ⁉︎」
「え?……僕は知りません」
「ふざけるな‼︎防犯カメラで2人の動きはわかるんだぞ‼︎」
「……………すみません。僕が出来心で……」


 このバイトは懲戒免職になった。金は後日会社に戻ってきたが、俺の降格と給料は下がった。

 そして、店長から副店長に代わり、違う店舗へ移動になった。これが、雇われ店長の最悪の悲劇の話である。
 
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みんなの感想(1件)

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

初めまして。フジモリケイロです。私もアルファポリスで書いています。
短くて読みやすいですね。日常を描きながら、そのみちで働いてみなければわからないようなことがかかれており、興味深く拝読しました。
続きを楽しみにしています。お気に入りポチ‼️

2020.10.28 シン(SIN)

感想ありがとうございます。いろんなジャンルを書いて行きたいと思います。読んでくださりありがとうございます(*^ω^*)

解除

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