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始まりの日、始まってしまった日

俺の日常1

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2021年6月3日

 ピッピッピと軽いようでどこか耳から離れない音が聞こえ数瞬後目が覚めたと認識した、まだ寝ぼけた頭で煩い音を鳴らしているスマホのアラームを操作して止める、と同時に通知が一件来ていることに気が付く。

大月たいが!!本当に頼む、昨日の数学の授業で出た宿題がまだできてないから見せてくれーーー」

 朝っぱらからうざいテンションでそうメッセージを送ってきたのは同じクラスの佐久間聖柊さくませいしゅう、なんともおめでたい名前ではあるけど本人によると特にキリスト教の家系ではないとのことだ、大体彼があだ名で呼ばれる場合は、しゅう、が多いらしく俺も例に漏れずしゅうと呼んでいる。

 そしてさきほど柊の通知にもあったが、俺の名前は嬉野大月うれしのたいが詳しく由来など聞いたことがないけど多分月のように大きな存在になってくれとかどうせそんなとこだろう。

 私立真澄学園2年B組に所属していて部活動には入っていない、何故かって聞かれても特に興味が惹かれるものがなかったとしか言いようがない、身長は176㎝体重は約62㎏で特筆することのない今時珍しくもない背格好、頭は割と賢い部類に入るこの学校で上位10%とかだからそれなりにいいほうだとは自負している、別に彼女とかはいないけど何回か告白されたことがあるから多分モテるほうではあるんじゃないかな、まあけど正直スペックは悪くはないけど、どこにでもいるような男というイメージが捨てきれないのでそこは密かな悩みではある、でもそれで問題になるようなことはないし楽しくやっていけているから本気で気にしているわけではない。

 と、まあ自己紹介はこれぐらいにしといてとりあえず返信はしとこうか。

「オーケーただばれないようにしとけよ、こっちにまで被害が来たら許さん」

 実はその数学の先生っていうのが女性なんだけどまあ恐ろしくておっかない人なのよ、見た目は美人なのにもったいない……いや美人だからこそのあの迫力でもあるのか。

 ……いいやとりあえず考えるのはやめて学校に行く準備をするとしよう。

 制服に着替えて1階に降りたらそこには妹の光花みつかがポニーテールを揺らしながら食卓にご飯を用意していた、ふと降りてきた俺に気が付いたのか声をかけてきた。

「おはようお兄ちゃん、もうすぐご飯できるから座って待ってて」

 そう言って甲斐甲斐しく動いてくれる妹の名前は嬉野光花うれしのみつか、公立三島中学の3年生で水泳部に所属している、身長は159㎝で体重は非公表(ばらしたら後が怖い)で本人的には後1㎝の壁がどうしても超えられないらしく、身長を伸ばす努力を色々しているが未だに成果がでていないみたいだ……まだ成長する期間のはずだから頑張れ。

 頭はどれだけいいか詳しくは知らないけど俺と同じ高校を目指すということらしいから多分俺とそう変わらないと思っている、ただルックスはなかなか可愛い、目の覚めるような美人顔ではないけど、身長も相まって少し大人びつつある少女っていう表現がわかりやすいのかな?そんなわけだからかなりの数告白されているようだけど誰かと付き合っているところは見たことない、その辺は俺と似ているのだろうか?あーいや多分気の強い性格が邪魔しているのかもしれない、結構頑固なところもあるからなー。

 まあいいよなんにせよ可愛い妹には変わりない。
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