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ロスト・ホーム
帰宅・パーティ
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俺と森当くんは無事に帰る事ができた。向こうで過ごした分、時間が経過している……なんて事は無く会議の日の昼であった。
部室の扉を開くと三人の目が俺を捕らえた。その目に警戒はない。
「もう決まりかけですよ、先輩」
下里からのいつもの呼び方で帰ってきた実感が湧く。
「文集的なやつの内容だっけか。方針が決まったのか?」
「はい、僕のアイデアです」
数時間前ぶりですね、と言ったところから推測するに森当くんは朝に帰ってきていたのだろう。
いつもの席に座る。これもまたなんだか嬉しい。
俺に茶が渡されたタイミングで森当くんが口を開く。
「僕たち四人に創作技術はありません。なのでノンフィクションにしましょう」
「俺たちの日常を?」
「高校生の変哲のない日常なんてのは犬も食べません、しかし僕たちの人生の一部は小説よりも奇、でしょう」
「ああ、なるほど」
だからひとねが少し不機嫌なのか。黙っている所を見るに説得は終わったらしい。
「もちろん名前とかは伏せますが」と森当くんは前置きする。
「今年の創作集のテーマは『怪奇探偵』です!」
部室の扉を開くと三人の目が俺を捕らえた。その目に警戒はない。
「もう決まりかけですよ、先輩」
下里からのいつもの呼び方で帰ってきた実感が湧く。
「文集的なやつの内容だっけか。方針が決まったのか?」
「はい、僕のアイデアです」
数時間前ぶりですね、と言ったところから推測するに森当くんは朝に帰ってきていたのだろう。
いつもの席に座る。これもまたなんだか嬉しい。
俺に茶が渡されたタイミングで森当くんが口を開く。
「僕たち四人に創作技術はありません。なのでノンフィクションにしましょう」
「俺たちの日常を?」
「高校生の変哲のない日常なんてのは犬も食べません、しかし僕たちの人生の一部は小説よりも奇、でしょう」
「ああ、なるほど」
だからひとねが少し不機嫌なのか。黙っている所を見るに説得は終わったらしい。
「もちろん名前とかは伏せますが」と森当くんは前置きする。
「今年の創作集のテーマは『怪奇探偵』です!」
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